体育会系について（その13）

前回からのつづき。。。

篠崎から声を掛けられたシロウ。
シロウと同じく、青木が辞める時に
最初から最後まで賛成していたやつだ。

篠崎「シロウ、おまえ部活を辞めようと思ってるだろ」

シロウ「ああ、夏合宿前には辞めるつもり」

夏合宿については噂で聞いたのだが、
地獄らしい。
朝早くから練習し夜遅くまで飲み会、
1年生はゲロ吐きながら基礎体力トレーニングを
することになる、と。
しかも合宿費用も掛かる。

篠崎「やっぱりな。実は俺も辞めようと
思ってる。」

シロウ「俺も篠崎が辞めたがってることは
気づいてたよ」

篠崎「しかし、辞めるの大変だよな。
なんかいい理由あるかな？」

シロウ「俺はもう作戦立てて、
準備進めてる」

篠崎「作戦ってなに？」

シロウ「アメリカに留学することにした」



元々、シロウはアメリカが好きで
チャンスがあれば行きたいと考えていた。
それでバド部を辞めることを決心してから
親に「留学したい」と相談して
既にOKをもらっていた。

篠崎「マジか。　俺もその作戦乗っていいかな？」

シロウ「篠崎も留学すんの？」

篠崎「いや、辞めるための口実。
どうせ辞めたら俺のことなんて
興味なくなるでしょ、あいつら。
青木とか小林のことなんて
そんな奴はもともと存在しなかった
って感じだしな」

シロウ「作戦に乗っかるのは構わんけど、
俺の足ひっぱるなよ。
先輩に辞めると言う前に打ち合わせしよう」

篠崎「OK、本気で留学するつもりで準備するよ」


〜しばらくおとなしく部活を続けるシロウと篠崎〜


夏休み前に篠崎と打合せ。
留学のために費用がいくらかかって
どういう資格が必要かなどを篠崎と情報共有。
また、先輩や他の1年生からの想定問答の準備。

そしていよいよ実行へ。

つづく。。。