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2021年11月20日23:52

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非常識のススメ

■食べ物を地面に置く人、欠勤連絡をメールで済ませる若手社員…「あなたにとっての常識・非常識」
(TOKYO FM + - 11月20日 11:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=257&from=diary&id=6747536

 「あなたにとっての常識・非常識」とある通り、常識なんてものは個人の主観が決めることで、厳密に考えれば、客観的な根拠はないものである。
 「青信号は進む、赤信号は停まる」といった交通法規だって、「みんなが守っている」という事実があるに過ぎない。ある日突然、「今日から青信号は停まる、赤信号は進むに変更します」という条例が出れば、いとも簡単に“しきたり”は更新されて、特に不都合が生じることもあるまい。

 にも関わらず、我々は「常識があること」に拘りがちである。自分の常識が世間の非常識であった場合には、懸命に自身の正当性を主張しようとする。
 目玉焼きは塩で食べるか醤油で食べるか、それともマヨネーズか。ペットを飼うなら犬か猫かそれとも爬虫類か。そんなのどうでもいいじゃないか、では収まらない。何とか自分の主張が「正しい」と認めて貰おうと、必死になって理由らしきものを縷々述べ立てる。
 それは、裏を返せば、自分が「正しくない」側に立たされるのが怖いからだ。「非常識側」にカテゴライズされることが、即座に「世間」からの「村八分」に遭うことになると、直観しているからだ。

 だから「常識」に拘泥する人間は、実はかなり「危険」な人物なのである。
 自分が「常識人」側に立ち続けるためには、他人を攻撃することに躊躇しない。ネットでやたらマウントを取りたがる人間もこの一種で、自分が「正義」の側にいるためには、手段を選ぼうとしない。
 ネトウヨもパヨクも同じ阿呆、と私が揶揄するのは、結局はどちらも「お前の常識は世間の非常識」と言い合っているだけで、双方の常識が相反しているだけの不毛な争いにしかなっていないからである。コメント欄を見ても、相手をけなそ言葉が全部プーメランになってることに、どっちも気づいてないんだものね。やれやれだ。

 そうした近年の世間の傾向を見る限り、「常識」なんてものがあるとすれば「常識がないこと」だけだよな、という気がしている。
 これまで社会を維持してきたルールやマナーの中には、時代の変化に伴って、改訂を余儀なくされているものも多々ある。目玉焼き論争などはまだいいよ。厄介なのは「LGBTQの婚姻」や「夫婦の選択的別姓」を認めるか、なんていう問題になると、肯定派×否定派の「常識」はお互いに全く相容れない。自分の意見こそが「常識」と信じている側から見れば、相手はただの「非常識」に過ぎないから、議論は平行線にしかなり得ないのである。
 この際、どっちも「非常識」なんだから、お互いに引いて適度な落とし所を考えられないものかね、と言いたくなるんだけどね。そういう柔軟な考え方ができるくらいなら、最初から対立なんてするはずがないのである。溜息。

 実のところ、「常識」に拘らない方が、結構「自由」にやれることは多い。開き直って「非常識」になっちゃった方が、身も心も開放されるってこともあるのだ。
 たとえは不倫カップル。世間から叩かれると分かってるのに、あえて茨の道に突き進んでしまうのはなぜか。かつて斉藤由貴はその理由を「癒やし合えるから」と答えた(「癒やし系」って流行語の走り)。
 言い換えるなら、彼女たちは、普通のカップルでは「癒やし合えなかった」のだ。たとえ世間の常識から見て、それが「非常識」であったとしても、その道をあえて進む意味があると考えれば、人は悪魔にだってなれるのである。そういうもんだよ。
 あ、別にみんな不倫をしようと勧めてるわけじゃないからね。「安心」が常識側にあるか非常識側にあるかなんて、本当に人それぞれなんだよって話です。どっとはらい。

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