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2021年10月16日09:46

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『狙われる家出少女、どう守る SNS、頼った見知らぬ「神様」』

『狙われる家出少女、どう守る SNS、頼った見知らぬ「神様」』2020年1月22日 5時00分、【朝日新聞デジタル】。

ツイッターで「#家出」「#家出少女」などで検索すると、投稿された少女と思われるメッセージに、いくつも返信がついていた(名前とアイコンなどを加工しています)

 家出を望んだ少女がSNSで知り合った男の家に連れ込まれる事件が次々と明らかになりました。浮き彫りになったのは、SNSの普及による家出の様相の変化です。なぜ少女たちは見知らぬ人を頼るのか、本来どんな支援が必要なのか、考えます。

 東京都内の女性(26)は高校1年生の秋、ネット交流サイト「ミクシィ」に「家に居場所がない」と書き込んだ。すぐに、見知らぬ男性から1通のメッセージが届いた。
 「うちにおいでよ」
 男性は8歳年上の24歳。「自分を守ろうとしてくれる人がいる」と、うれしかった。
 「神様っているんだ」
 翌日から1週間、女性は神奈川県内の男性の1Kのマンションで過ごした。
 両親が離婚し、母と6歳年下の小学生の妹との3人暮らし。「お母さんが働けなくなったら大変」という恐怖から家事だけでなく、妹の学校の時間割やプリントのチェックなども一手に担った。
 自分のことは後回しになり、高校では「成績が悪い自分」を初めて体験した。挽回(ばんかい)したくても勉強時間が限られ、苦境を訴えた先生や友達は、「それなら家のことをやんなきゃいい」と簡単に言った。
 「どうして誰も分かってくれないんだろう」
 ミクシィを見ている時は、少し明るい気持ちになれた。自分の投稿に関心を持ってくれる人がいると、「自分にも価値があるんだ」と安心できたからだ。

 当初は「直接会うのは怖い」とメッセージのやりとりだけにとどめていた。だが「誰も助けてくれない」という絶望感が日増しに大きくなり、家出と自殺を考えるようになった時、男性の誘いに乗った。会った男性は、親身になって話を聞いてくれた。その後、男性から体を求められ、一度は断ったが、結局「いい人だから」と応じた。
 だがいま振り返ると、「家に連絡しない方がいい」「絶対に本当のことは言っちゃだめだ」と男性は繰り返していた。
 女性は2年ほど前から、ツイッターで居場所を探す少女の相談に乗り、支援機関などを紹介している。自分が監禁されたり、傷つけられたりしなかったのは、「運がよかっただけ」だと思う。「代償を払わなくていい安全な場所さえあれば、知らない男についていく必要はないはず」


 ■安心できる第三の居場所を
 なぜ、少女たちはリスクの大きい家出をするのか。
 少女たちを支援するNPO法人「BONDプロジェクト」の橘ジュン代表は、「彼女たちにとって、家から逃げる唯一の手段」と言う。
 2009年にNPO法人を設立し、東京・渋谷など繁華街の巡回や、LINEなどで少女たちの相談に乗っている。虐待やDV、いじめなど、家庭や学校で様々な問題を抱え、「死にたい」と自暴自棄になっている例も少なくない。「本人にとってはそれぞれ深刻で、他人が『それほどではない』などとジャッジできません」。

 若者の生活や発達を研究する立命館大の山本耕平教授(福祉臨床論)は、「子どもたちが家庭内などで困難を抱えた時、安心して駆け込むことができる場が必要だ」と話す。

 韓国では5年に9〜24歳を対象とした青少年福祉支援法が施行され、100カ所余りの「青少年シェルター」が公的に整備されている。1990年代後半、アジア通貨危機などを背景に雇用が不安定化。少しでもいい大学へ行くために過酷な受験勉強を経なければならないなど、生きづらさを抱える若者が増え、「自殺」に加えて「家出」が社会問題化したためだ。シェルターは学校でも家庭でもない青少年の居場所として、短期から3年程度滞在でき、食事の提供のほか学業の支援なども行う。

 一方、日本では「家出した子どもの声を聞くよりも、その子たちを管理して地域の犯罪を少なくしていくという考え方が強い」と山本教授は指摘する。その上、「家庭がしっかりしていれば、家出は起きない」「親の元に帰って当然」という家族責任主義的な考え方が強いため、家庭などの管理下に戻そうとする傾向も強い。
 また橘さんは、こうした事件が起こるたび、「ついて行く方が悪い」と少女側を非難する声が上がることも危惧している。「悪いのはつけいる大人なのに」。連れ込んだ男性が「少女を助けてあげた」などと弁解することも多い。
 「大人側の居直った言い訳を許容する雰囲気が社会全体にある。それをどうにかしない限り、少女の被害は終わらないのではないでしょうか」(田中聡子、有近隆史)

 ■相次ぐSNSなどによる誘拐被害
◆栃木県の男が昨年11月、大阪市の小学6年の女児を「うちに女の子がいる。話し相手になってほしい」などとツイッターで誘い出し誘拐したとして、未成年者誘拐の罪で起訴

◆埼玉県の男が、ツイッターに家出を望む投稿をした中学生の少女を誘い出し、昨年8月下旬から2カ月あまり誘拐したとして未成年者誘拐の罪で起訴。別の中学生の少女と共に不動産の勉強をさせていたとされる

◆三重県の会社員の男が昨年8月下旬から約2週間、オンラインゲームで知り合った少女を連れ回す。金沢地裁は懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決。
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