忘れず

本日起床、午前9時23分。
今日は外仕事なし。原稿関連仕事はせず休日に。

国会での岸田総理の発言がブレまくっている。ここは『産經新聞』も『朝日新聞』も温度差は異なるがほぼ同じ指摘。そこで、オレには、どのマスコミも言及しないであろう、ごくごく些末な私見がある。

三十数年受験業界で仕事をしてきて、また、自身の受験(浪人)体験も含めて、思い至った考えがある。それは、東京大学など行きたいと思うなら誰でも行けるという結論、または、大学に合格するなど、別に頭が良いわけでもなんでもないという帰結である。
本当に頭が良いというのは、数学のリーマン予想を解くとか、細胞中のカプサイシン受容体の機能を明らかにするだとか、額田王の「莫囂圓隣之大相七兄爪湯氣吾瀬子之射立為兼五可新何本」が訓めただとか、まだ誰も考えていない商品を開発しただとかといった人のことを言う。

そこへいくと、大学受験などというのは、やることさえやれば誰でも克服することができるゲームである。ただ、そのハードルは自分が欲するゴールで人それぞれだ。もちろん人によっては能力の個人差はある。けれど、それは上記の本当に頭の良いと評価される事例にくらべれば、時間と労力によっていくらでも克服できる性質のものだ。頭の良し悪しは関係ない。

ただ、ある種の基礎能力(天賦か否かは問わず)をもった人はいる。たとえば、その人が一日に三時間程度勉強すれば、東大に合格できるとしたら、その能力をもたない人は六時間・八時間、または寝る間も惜しんで十二時間でもやればよいだけの話である。それは、本当に東大に行きたいかどうかという欲求によって支えられる。三時間の人にくらべて六・八・十二時間の人は、他の多くのことを犠牲にしなければならない。自分はそこまでして東大に行きたいと思わなければそれまで。それだけのことである。東大なんて誰でも行けると言った意味はここにある。そして、そこまでしたくなければ目標のハードルをさげて一日三時間程度の学習で行ける大学に落着するまでだ。

高校三年間で達成した学力が、満足の行くものでなかった場合、自分の目標とする大学との折りあいが悪く妥協できないと浪人する。しかし、そこから、目標に向って、六・八・十二時間の人になるだろう。エクササイズの時間をあげないと同じ結果になるからだ。
だから、浪人すると、自分の立ち位置と目標との距離間の自覚が重要となる。

現役から目標のハードルをさらにあげなければ、高校三年間でかなり怠惰だったとしても、その三年間の怠惰が一年分程度だったとしたら一年で取り戻せる。もし、二年分だったら二年で取り戻せる。仮に、高校三年通うも、怠惰が過ぎて学力がゼロだった場合、浪人に三年費やさなければならなくなるが、これは精神的にかなり重圧であり、ふつうはむりだ。

だから、これまで見た三浪以上の多浪生は、どこか精神的に問題のある(いろいろな意味で。これは本当に多様だが)者が多いと、オレは見ている。または、当人に実は目標に到達する意志と欲求が実はなかったというような。

嗚呼、話が長くなった。さて、岸田総理は、開成という学校に行きながら、東大をめざすも、結局三度不合格になり(二浪)、早稲田に入ったという経歴の人である。上記のオレの私見からすれば、本当に行きたい目標ならば三度めで合格(二浪)までが限界だ。
その三度めで目標に達成できなかったということは、(1)六・八・十二時間の人になる努力を維持できなかったか、(2)自身の目標との距離感を客観的に判断する能力がなかったか、(3)目標に対する欲求がさほどでもなかったかのどれかだ。別に頭が悪かったわけではない。しかし、この人はこういう資質の人だと推察される。雀百まで踊り忘れず。

『週刊新潮』の櫻井よしこのコラム「日本ルネッサンス」に、岸田が総裁選出馬に際して、森喜朗のところへ挨拶へ行った際、森から、(当選した場合)幹事長は誰にするつもりだ？と問われ、「未定です」と答え、官房長官は？とかさねて問われると、「未定です」と答えた由のことが書かれていた。
この岸田の対応で、(1)については不明だが、しかし。(2)(3)については確実にアウトの人だとわかる。岸田の発言がブレまくっている意味が、ここからもわかろうというものだ。そして、岸田内閣は長くもたないだろう(一二年か)。

■本日の失敗：そろそろタンクトップ・短パンは夜が寒い。やれやれ……。

□本日のウォーミングアップ落語：古今亭文菊「三方一両損」。

□昨夜のクーリングダウン・チューン：花澤香菜「Moonlight Magic」。

★ロケンロ★Love&Peace,Osaka,ひこにゃん.Thank you.