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2021年09月20日17:15

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「欧州外し」、深まる米不信 インド太平洋戦略でEU

「欧州外し」、深まる米不信 インド太平洋戦略でEU

9/19(日) 7:17配信 時事通信 配信より

欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表=16日、ブリュッセル(AFP時事)

 【ブリュッセル、パリ時事】米英とオーストラリアが15日発表したインド太平洋地域での新たな安全保障の枠組みが、フランスを中心に欧州連合(EU)に波紋を広げている。

【写真】フランスのルドリアン外相  

EUが地域への関与を強めようとする矢先に同盟国から「蚊帳の外」に置かれた衝撃は大きく、米国への不信感が一段と深まっている。  

「後ろから刺された。一方的で容赦のない決定はトランプ前米大統領とそっくりだ」。

ルドリアン仏外相は16日、仏ラジオで「裏切り」だと怒りをあらわにした。新枠組みでは米英が豪州の潜水艦建造に協力することになり、仏豪が2016年に合意した潜水艦の共同開発計画が破棄されたためだ。

仏政府は17日、駐米、駐豪両大使の召還を発表し亀裂は鮮明となった。  

新枠組みはEUにも「寝耳に水」だった。ボレル外交安全保障上級代表(外相)は16日の記者会見で「知らされておらず、協議に加われなかったのは残念だ」と認めた。特にボレル氏が同日詳細を発表したEU初のインド太平洋戦略に大きな影を落とした。  

同戦略は対中国けん制を念頭に地域の経済・安全保障への関わりを強める内容で、フランスやドイツが主導したものだ。仏モンテーニュ研究所のテルトレ上級研究員は「対中国で協調し欧州のインド太平洋へのさらなる関与を得るというバイデン米政権の意向を今後どこまで真に受けられるだろうか」と指摘。一貫性を欠く米国の安保戦略に振り回される事態を危惧する。  

折しも欧州では、アフガニスタンからの市民らの退避をめぐる混乱を受け、駐留米軍撤収を強行した米国への不満や、軍事面での米国依存への懸念が拡大。バイデン政権でもトランプ政権時代からの自国中心主義の流れは不変とみて、マクロン仏大統領が唱えてきた欧州の「戦略的自立」論が勢いを増している。ボレル氏は「今回の出来事は、自ら主導権を握らなければならないと欧州の目を覚まさせるものだ」と強調した。  

ただ、インド太平洋戦略では日韓やインドと共に豪州を重要な連携相手と位置付けていただけにEUは影響力の弱さをいきなり露呈。加盟国間には対米、対中政策での温度差も残っており、「自立」への前途は多難だ。 

最終更新:9/20(月) 12:37 時事通信

私のコメント :   令和3年9月20日、米英とオーストラリアが9月15日発表したインド太平洋地域での新たな安全保障の枠組みが、フランスを中心に欧州連合(EU)に波紋を広げている。

ルドリアン仏外相は9月16日、仏ラジオで「裏切り」だと怒りをあらわにした。新枠組みでは米英が豪州の潜水艦建造に協力することになり、仏豪が2016年に合意した潜水艦の共同開発計画が破棄されたためだ。フランスは、オーストラリアから 900億豪ドル(7.2兆円)規模の潜水艦建造計画を破棄されたとされている。マクロン仏大統領にとっても、現在、それが、大きな失点になっている。
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フランスの外相、米豪は「うそつき」だと批判 新たな安保枠組み

9/19(日) 11:16配信 BBC News 配信より

フランスの外相、米豪は「うそつき」だと批判 新たな安保枠組み

フランスのジャン=イヴ・ルドリアン外相は18日、アメリカとイギリス、オーストラリアの3カ国が新たに構築した安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」について、アメリカとオーストラリアがうそをついていたと批判した。

AUKUSでは、アメリカからオーストラリアに原子力潜水艦の建造技術が提供される。

領有権争いがある南シナ海における、中国の影響力に対抗することが狙いとみられている。 一方でこれにより、フランスがオーストラリアと結んでいた500億豪ドル(約4兆円)規模の原潜製造契約が破棄されることが決まった。

フランス政府は、この枠組みの構築を発表の数時間前に知ったという。

政府はすでに、両国に駐在している大使を呼び戻している。

民放フランス2のインタビューでルドリアン外相は、アメリカとオーストラリアの動きは「二枚舌で、信頼を裏切り、侮辱的」だと非難した。 また、アメリカとの同盟関係に「深刻な危機」が始まっていると指摘した。

「アメリカとフランスの関係において史上初めて、我々が諮問のために大使を呼び戻す事態になった。このことが、両国間の危機がいかに深刻かを物語っている」 ルドリアン外相は、大使らは「状況を再評価」するために呼び戻されていると説明している。

一方で、3カ国目のイギリスについては「常にご都合主義で立場を変える」と批判。ただし、駐英フランス大使を呼び戻す「必要はない」と語った。

「イギリスは今回の件に関して、余計な存在のようなものだ」 今週行われた内閣改造で英外相に就任したばかりのリズ・トラス氏は19日、日曜紙サンデー・テレグラフでAUKUSを擁護。イギリスが利益の防衛に「現実的に」取り組む準備ができている現れだと述べた。

■豪は7番目の原潜保有国に AUKUSにより、オーストラリアは世界で7番目の原潜保有国となる。また、3カ国はサイバーや人工知能(AI)、水中防衛の分野などでも技術を共有する。 フランスは2016年、オーストラリアから原潜12隻の製造契約を獲得していた。

ジャン=ピエール・テボー駐豪フランス大使は、オーストラリアの契約破棄は「とんでもない間違い」だと述べている。

一方、中国はAUKUSについて、3カ国は「時代遅れの冷戦思考」をいまだに持っていると批判した。

米ホワイトハウスの高官は、バイデン政権が数日以内にフランス政府とやりとりをして、相違の解消に取り組むと発表した。

オーストラリアのマリーズ・ペイン外相は、フランスの「落胆」は理解できると述べた上で、「我々が(フランスとの)二国間関係をいかに重視しているか」確実に理解してもらえるよう協力していきたいと語った。

(英語記事 France: US and Australia 'lying' over defence deal)

(c) BBC News

最終更新:9/19(日) 11:16 BBC News
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中国包囲網…米英がオーストラリアに原潜の技術提供で「海の勢力図」はどう変わる?

9/17(金) 18:12 ニューズウィーク日本版 配信より

<周辺各国の潜水艦の保有数は? そのうち原子力潜水艦は? 中国の急速な開発計画にクアッドの対抗策はどれだけ有効か?>

中国人民解放軍の「晋級」原子力潜水艦 CHINA STRINGER NETWORK -REUTERS

アメリカは9月15日、イギリスと連携して、原子力潜水艦を初導入するオーストラリアを技術支援すると発表した。

インド太平洋地域において存在感を強める中国海軍に対抗して、アメリカとその同盟国が抱く切迫感が浮き彫りになったかたちだ。

【動画】韓国、違法操業の中国魚船に機関銃700発

日米豪印戦略対話(クアッド)の一角を占めるオーストラリアは、同地域における集団安全保障体制に欠かせない存在だと考えられている。オーストラリア政府は今後、アメリカおよびイギリスと新たに創設する安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の支援を受け、現行のコリンズ級潜水艦6隻に代わる原子力潜水艦を8隻導入していくことになる。

オーストラリアは、隣国ニュージーランドならびにアメリカと太平洋安全保障条約(ANZUS条約)を締結しているため、規模の面で中国人民解放軍(PLA)海軍と張り合う必要はない。

アメリカ当局は、オーストラリア海軍との相互運用性が実現すれば、世界最大の軍備力と破壊力を持つ潜水艦を擁するアメリカ海軍がいっそう増強されると明言していた。

アメリカには現在、就役中の潜水艦が68隻ある。すべてが原子力を動力とし、うち19隻は最新のバージニア級攻撃型原子力潜水艦だ。

北大西洋条約機構(NATO)加盟国のフランスが就役させている原子力潜水艦は10隻、イギリスは6隻だ。

日本の自衛隊には2021年3月、21隻目の潜水艦が川崎重工業から引き渡された。一方、日本と同じくアメリカの同盟国である韓国は18隻を運用している。

日韓両国の潜水艦は、ディーゼルエンジンと燃料電池で推進するタイプだ。

ロシアは、ソビエト連邦時代に世界に先駆けていち早く原子力潜水艦を導入した国に数えられる。現在の保有数は58隻で、うち37隻が原子力潜水艦だ。

■潜水艦の数で世界トップなのは... 意外にも、潜水艦の数で世界トップに立つのは、アメリカの冷戦における別の敵国、北朝鮮だ。

72隻のディーゼルエンジン潜水艦は老朽化が進んでいるとはいえ、脅威であることに変わりはない。

しかし、ここ10年ほど米軍再編の焦点として定められてきたのは中国軍だ。来世紀にもそうした状態が続くという声すら上がっている。

米国防総省が発表した2020年報告書によると、中国は潜水艦を60隻保有する。そのうちの少なくとも10隻が攻撃型原子力潜水艦で、晋(じん)級潜水艦が、現在強化されつつある海洋配備型核抑止力を形成しているという。

フランス企業との建造契約を破棄

米国防総省は、今後10年を通して中国が急速な近代化を進め、最大70隻の潜水艦を運用するようになると推定している。

これまでの15年間で中国が建造した潜水艦は12隻にのぼる。

中国海軍によるこうした動きへの警戒こそが、オーストラリアがフランスの造船会社ナバル・グループと結んでいた契約を突然破棄した理由のひとつだろう。

ナバル・グループはオーストラリア向けに、ディーゼルと燃料電池を推進力とする潜水艦12隻を建造する予定だった。

米バイデン政権の関係者は、アメリカの主導でAUKUSを創設し、オーストラリアに対して原子力潜水艦の導入支援を行うことを発表した際に、ステルス性が高く、高速で機動力に優れ、攻撃に耐えうる力を持ったタイプの原子力潜水艦に言及した。

ディーゼルエンジンの潜水艦は、小型で浅瀬でも運航可能だが、定期的に浮上して燃料電池を充電する必要がある。

AUKUS関係国は、まず18か月を費やして、オーストラリアが新たに導入する潜水艦プログラムの計画立案を行い、その間に、アメリカのバージニア級とイギリスのアスチュート級のどちらが導入されるかなどを決定する見込みだ。

(翻訳:ガリレオ)

ジョン・フェン

最終更新:9/17(金) 18:21
ニューズウィーク日本版
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豪、仏との潜水艦計画破棄を擁護 米仏首脳は近く電話協議

9/20(月) 12:46 ロイター 配信より

 オーストラリアのモリソン首相(写真)は19日、フランスとの潜水艦共同開発計画を破棄し、米英の支援で原子力潜水艦を配備すると決めたことについて、数カ月前に仏政府に知らせていたとし、決定を擁護した。ロンドンで6月撮影(2021年 ロイター/Henry Nicholls)

[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は19日、フランスとの潜水艦共同開発計画を破棄し、米英の支援で原子力潜水艦を配備すると決めたことについて、数カ月前に仏政府に知らせていたとし、決定を擁護した。

モリソン氏は「豪州の国益を優先したことを後悔していない」と言明。

フランスの失望は理解するとしながらも、豪州は常に自国の利益にかなう決定をしなければならないと強調した。

また「これは私が数カ月前に直接提起した問題であり、国防相らが引き続き話し合っている」と述べた。

豪政府の決定を受けてフランスは反発を強めており、専門家は今回の外交危機がフランスや欧州と米国との同盟関係に長期的な打撃を及ぼす可能性があるとしている。

米国は北大西洋条約機構(NATO)同盟国であるフランスの懸念払しょくを図っており、仏政府報道官は19日、マクロン大統領がバイデン米大統領と「数日中」に電話協議すると明らかにした。

同報道官はBFMテレビで、マクロン氏が計画破棄についてバイデン氏に「説明」を求めるとした上で、仏側への補償をはじめ契約の条項について協議する必要があると述べた。

フランスは17日、駐米大使と駐オーストラリア大使の召還を決めたと発表している。

欧州連合(EU)外交官は、この問題によって米欧関係やインド太平洋地域における欧州の地政学的方針を巡り疑問が生じたとし、EU首脳が10月5日にスロベニアで開く会合でも議題になるのが確実との見方を示した。

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最終更新:9/20(月) 12:46
ロイター
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