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2021年09月14日17:36

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みすず書房

コロナ禍の前は東京出張がほぼ毎月あったので、仕事が終わると神保町の古本屋街によく行っていました。古本を探すのが目的ですが、その他に好きな本の出版社の社屋を眺めるというのも目的の一つでした。
例えば定期購読している雑誌「ふらんす」を出版している白水社の神田にある3階建ての社屋を眺めたことがあります。特に中に入って関係者と話しをすることはないのですが、特徴ある本を作っている雰囲気を社屋を眺めながら想像するのが楽しいです。
その他に社屋眺めてみたい出版社が昔から印象に残っている本を出版しているみずず書房です。

みすず書房で思い出すのが、学生時代に購入した朝永振一郎「量子力学」です。この本の特徴は量子力学の誕生から詳しく説明している点にあり、演習問題を解いて理解していくよりもその概念を時間をかけて理解する内容が印象的でした。学生時代の教科書類はほとんど捨ててしまいましたが、この本は未だに本棚にあります。
その他にはヴィクトール・フランクル「夜と霧」、これは社会人になってから読みました。
大好きな作家の池澤夏樹も「読書癖」や「風神帖」などの面白いエッセー集をみすず書房から出しています。
書斎の本棚を見ていると、みすず書房出版の洪世和「セーヌは左右を分かち、漢江は南北を隔てる」というフランスと韓国の文化を比較した面白い本がでてきました。

近所の本屋に行くと、今年はみすず書房は創業75周年の特別コーナーがありました。読んだことがある本が懐かしく、読んだことがない本はもちろん多いです。白を基調として装幀だけでなく、いろいろな装幀が増えているのが印象的です。ヴィクトール・フランクル「夜と霧」の新訳がでていることを知りました。
新しい出会いを求めて、この秋はみすず書房のなにか一冊を読んでみましょう。


写真左:白水社の社屋
写真中:朝永振一郎「量子力学」
写真右:近所の本屋、みすず書房75周年フェアー
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