■おうち時間にギターが人気、市場も復活の兆し
(朝日新聞デジタル - 09月12日 22:46)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6664870
老害オーディオマニアの昔話。長いだけなので電子回路に興味ない人はスルー推奨。
30年ぐらい前、ギターのピックアップはパッシヴが普通だった。結構ハイインピーダンスだったので、コードからノイズを拾い易かった。
なので、ギターの出力ジャックに直接ヘッドアンプユニットをつけてインピーダンス変換し、ノイズを軽減しようと発想した人がいた。
ギター雑誌でその記事を見て後輩が「これ作ってみたいんです」と相談に来た。それは確か2SK30一発のソースフォロワだった。ソースフォロワやエミッタフォロワは「引っ張る」駆動力はあるが「押す」駆動力がまるでない。「押す」向きにはソース抵抗が出力インピーダンスになるから「インピーダンス変換」としては極めて片手落ちと言える。そこで、当時オーディオ用として評価の高かったコンプリメンタリのFETによるプッシュプルの回路を書き起こしてあげた。当時うちのCDプレーヤの出力端子もこのコンプリFETバッファで成功してたから勝算は大いにあった。
結果、ノイズ低減のみならず、楽器を2グレード上げたぐらいの音質改善があったと報告がきた。嬉しかった。
10年ぐらい前、新たに知り合った知人がバンドをやっていてギターを弾いていたので、あのバッファを作ってあげようかと思ったら、音のいいあのFETはとっくに生産終了品。そして彼を見るとギターに電池を入れている。なんだ、既にピックアップのヘッドアンプは「標準」になっていたのか。あの頃売り出してたら儲かったのかな、なんて一人妄想するのだった。
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