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2021年09月12日12:36

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90000km

44年前、当時20歳の大学生だった僕はバイトして買った中古のCB250Tで初めての北海道を目指していた。東京 有明埠頭から北海道 苫小牧行きのフェリーに乗り込み、雑魚寝の2等船室の片隅で30数時間という長く退屈な船旅に耐えていた。
彼も退屈してたのだろう、一人のバイク乗りが話しかけてきた。
もうすぐ30才になる彼は、どうしても今の愛車でもう一度北海道を走りたくて仕事を辞めてこの場所にいた。京都西陣で染色の職人をしていた彼のマシンは、パールホワイトのBMW R100RS。

フェリーが苫小牧の港に着く前、2階の駐輪スペースに佇む彼のマシンを見た時の衝撃は今も鮮明に覚えている。
その圧倒的な存在感、機能美に満ちたその美しさ、若い女性のハリのあるバストのように左右に突き出た巨大なシリンダー。僕は一瞬で虜になり、その後20数年にわたりR247水平対向エンジンは僕の憧憬の存在として心に刻まれていた。
そして、いつかはという思いは僕の気持ちの中にず〜っとくすぶり続けていた。

それから22年後、僕は結婚し子供が生まれやっと少し経済的な余裕もできた頃、厄年が終わった42歳の時 遂に夢を実現させることができた。それは僕にとって6台目の大型バイクだった。
R247系エンジンはその5年程前に生産を終了して、後継のR259系にバトンタッチされていた。
憬れつづけたR247を新車で買えなくなっていたのは残念だったが、R259は確かにR247のDNAを受け継いだ正常進化形のエンジンで、このエンジンをチョイスするのに何の迷いもなかった。(もしこの時、現在のような水冷、湿式多板クラッチ、一体型ミッションになっていたらBMW車に乗ってなかったかも??)
初めての出会いから20年以上の時間がたち、R100RSに憧れていた僕はその頃オフ車の自由さを知り、当時BMWワークスでパリダカールラリーを連覇中のガストン ライエの駆るR100GSへと憬れは変化していった。
そんな僕が手にしたのは、1994年にR100GSに代わり発売されたR1100GSのマイナーチェンジ版、鮮やかなマンダリンイエローの2000年型 R1150GSだ。

そして今日、21年かかって90000kmに到達。
必要があれば必ず手を入れ続け、不具合の原因になりそうなパーツは5年前に予防的交換、21年間たった一度のマシントラブルもなく現在も絶好調を維持しています。
昨今近隣のBMWディーラーの質の低下がひどく全くあてにならないため(車検レベルの簡単な整備調整すらまともにできない)、ココ5年くらいは車検も含め全ての修理、整備、調整を自力で行っておりますが、そのため冬場は乗るよりバラしている時間の方が長いありさまです。

もうすぐ64歳の誕生日がやってきます。あと何年乗れるのかわかんないけど、まだまだ通過点。
ここ数年の間に中古のエンジン、ミッションアッセンを筆頭に多くの消耗パーツをストック。
行けるとこまで行くよ!

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