「高く売れる写真」が動機か。ならば、買う側にもモラルは問われるよな。

「踊り子号撮るため」鉄橋侵入
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=6660937
今年3月のダイヤ改正で特急「踊り子号」から退役したJR東日本の185系電車の廃車回送の撮影のために中央本線の多摩川橋梁の敷地内に立ち入ったとして、警視庁日野署は9日、無職の「撮り鉄」の男2名（千葉市在住、28歳と愛知県瀬戸市在住、23歳）を鉄道営業法違反（鉄道地内立ち入り）容疑で東京地検立川支部に書類送検した、ですか。共に容疑を認めていて、記事（毎日新聞）では、日野署によると、千葉市の撮り鉄は「立ち入り禁止の看板がなかったので入った。他人と違う写真が撮りたかった」、また瀬戸市の撮り鉄は「有名な撮影スポットで20回くらい来たが、今まで電車が止まったことはない。高く売れる写真を撮りたかった」と話しているとしています。
現在、首都圏の車両基地に所属するJR東日本の電車の多くは、廃車に伴う解体作業を長野市にあるJR東日本長野総合車両センターで行っており、その多くが中央本線、篠ノ井線経由でEF64型電気機関車に牽引されて長野に向かうのですが、鉄道情報投稿サイトや鉄道情報誌などでは多摩川橋梁で撮影した写真の投稿が多く、採用されるためになどでアングルの良い画を撮ろうと競って多数の撮り鉄が群がることもあるようです。私は中央本線の電車で通ったことがあるだけですが、近年は廃車回送以外でも改造などで長野総合車両センターに入出場する車両も多く、話題の多い路線となっている印象がありますね。
当時は約10名ほどの撮り鉄がいたとのことで、その前を走っていた快速電車（これも、撮り鉄のターゲットとなる機会の多い209系1000番台で、中央線快速のE233系のグリーン車組み込み対応改造に伴う車両不足に対応するため、常磐線各駅停車・地下鉄千代田線直通で使用されていた車両を暫定的に転入させた）が緊急停車、何名かの撮り鉄が立ち去る様子がネット上で拡散されたりテレビのニュースで放送されたりしており、その“常軌を逸した行動”が多くの人の知るところとなりましたね。
鉄道情報投稿サイトの多くは撮影禁止エリアでの撮影は不採用とする規定をとっていると思いますが、より良いアングルで撮りたいと思うと撮影禁止エリアに入るのも厭わないと考え、「他人と違う写真が撮りたい」撮り鉄もいるのかもしれません。また、投稿サイトに載らない“レアなベストアングル”を狙い「高く売れる写真を撮りたい」から、撮影禁止エリアに入るのも厭わない撮り鉄もいるのかもしれません。書類送検された撮り鉄がそうした撮影禁止エリアで撮った写真でどのくらい売り上げがあったのかはさておき、“不正行為”のもとで撮影した写真であり、買う者にも“モラル”が問われることになるのは間違いないでしょうね。