カザフスタンのセパラチンスクにおける旧ソ連の核実験
金曜日にやっていた脱原発のデモ、国会前のエリアで「ふるさと」を毎週歌っていた写真のＴＯＭＯＫＯさんと出会った。福一事故の一年半後だった。新宿の歌声喫茶「ともしび」で落ち合って旧ソ連・カザフスタンのセパラチンスクにおける核実験を歌った「ザマナイ 時代よ！」を聞きその場でインタビューした。各地のデモやライヴ等でも歌っているとのことだった。森住卓さんの映像も悲しい。
「ザマナイ 時代よ！」
https://blog.goo.ne.jp/song_of_eternity
この実験で身内と多数の同郷の人々を亡くしたカザフスタンの歌手ローザ・リムバエワさんの熱唱も胸を打つ。体験したことや事実の重みが歌に乗り移っている。主役は民衆だ。歴史の主役も。
https://www.youtube.com/watch?v=U-G-lXYeBtc
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イギリスはオーストラリアの先住民（アボリジニ）の居住地帯で核実験を繰り返した。彼らはかつては人とは見なされず虐殺され（例：タスマニア島の先住民５０００人は全員殺された）、住んでいた土地は「無主物」とされて追放され白人が住んだ。生き残りが逃げ込んだ土地の上で核実験が行われた。先住民の人口は調査対象外だった。
アメリカとフランスは南太平、中国は新疆ウィグル自治区の人々が居住している地帯で核実験し甚大な被害を与えた。今後数百年は居住できない。
これら５大国は国連の常任理事国で１国でも拒否すれば安全保障理事会は決議できない特権を持つ。
すでに発効している核兵器禁止条約にも反対している。凄まじい数の人々を殺して詳細なデータを蓄積して得た核兵器を中心とする軍事力を使用しあるいはバックにして、時に強権的に政治経済を支配する「大国」たち。一方で、小さな国や民族、宗派、短慮なテロリストが武力に頼ることを禁止することに説得力はないことも織り込み済みだとされている。
日本も核兵器禁止条約に反対している。管政権は反対する理由を「反対している国との橋渡しの障害になる」と言った。首相は先日６日に広島でどんな「橋渡し」をしているのかと質問され「次の日程がある」と回答を拒否した。実際には橋渡しはしていない。政権は核兵器を合憲としていずれ日本も核武装する選択肢を維持している。
核兵器は凶器であり狂気だ。人を人と見なさない思想が根底にあることは実験時と基本的に同じだ。特権と力による政治の核心に核兵器がある（だから北朝鮮も核武装）。
これまでに度々核兵器による汚染の危機が現実にあった（１回は沖縄から発射）。危機で終わっているのは奇跡であり、またさらにいつ過酷事故が起きても不思議はないといわれている。福一原発事故では首都圏２７００万人の核汚染の可能性があり免れたのは奇跡だったのと似ている（欧米人は大使館員を中心に関西以西に速攻で避難した）。
首相は今日、全国戦没者追悼式で「我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と力を合わせながら、世界が直面する様々な課題の解決に、全力で取り組んでまいります」と語った。条約の批准は「様々な課題」に入らない。管氏流は�＿鹽�・対話の拒否と�△い弔發覆�らの空しい言葉だと思う。
私たちの国の代表はこんな人なのか。1億２０００万人も人はいるのに。
今の世界秩序は500年前の大航海時代のヨーロッパ諸国による凄惨な暴力による支配が作り出した。当時経済力と文化水準で世界の先端をリードしていた中国（明）や中東は他の地域を武力で侵さない平和共存政策を採っていたので後塵を拝したのみならず後に侵略された。
広島・長崎・第五福竜丸の経験と憲法９条を持つ日本は武力によらない平和な世界を作る絶好のポジションにある。米中いずれにも与せず世界の第3極を目指せば必ず世界の人々の心をとらえ世界をリードできると思う。民衆レベルですでにその動きがある。
オリンピックを開催するならばこの戦略、気概で世界にアピールしてもらいたかった。いい機会を逃したが、そんな意識は皆無だ。
今日は終戦記念日。メディアの論調は以前よりも確実に甘くなった。
ローザ・リムバエワさんとカザフの民衆の全身をかけた「誠」は何を語るか。
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