DaiGo謝罪配信「暴走しちゃったということで反省」今後はプロに学ぶ
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彼の謝罪に何ほどの意味があるのかは疑問だが、ナチズムを吹聴するインフルエンサーがそれをやめるのは結構なことだ。
私は先の投稿で彼の主張とヒトラーの主張がいかに親和的か子細に示した。ただ、DaiGo氏とヒトラーとで決定的な違いもあった。
それは彼はヒトラーのように、人種的優秀・劣等や生まれながらにどうこうといった、遺伝的・生得的な決定論を一切言っていないことだ。
彼はただただ今ある経済状況だけを取り上げて、ホームレスや生活保護の人を論じた。
そして自分のことも税金をたくさん納めていると、今の状況だけを語った。つまり生まれながらに優れている云々ではなく、「金を稼いだオレはすごい。それが出来ない連中はダサい」程度の話だった。
この点はヒトラーとも隔たりがあり、ヒトラーはアウトバーン建設のように、少なくとも「アーリア人」に対してはその貧困を救うべく骨を折る政治家だった。
今回、DaiGo氏を優生思想とか選民思想という言葉で批判する人もいたが、弱者切り捨ての上ではよく似ているのだが、微妙な違いもあったのだ。
見ようによってはDaiGo氏はヒトラー以下、優生思想以下だったとも言える。彼自身反省の弁で述べているように、「なぜそうなったのか」というプロセスを無視して論を立て、そしてその状況からの脱却可能性を全く無視していた。
ヒトラーはユダヤ人について「生まれながらに劣等だから」と一応の理由付けをして、一切の可能性を無視したが、DaiGo氏にはそれすらないのだ。
彼ほど軽やかに「ホームレスの命はどうでもいい」「いない方がいい」「だから殺すんですよ」と述べた人物はなかなか思いつかない。相模原で障害者を大量殺戮した植松死刑囚ですら、自己正当化の論理を持っていた。
DaiGo氏が持ち出した「殺す理由」は、「邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、ねぇ、治安悪くなるし」くらいのものだ。ホームレスや生活保護の人たちの置かれた境遇に、一切の改善可能性を見出すことをせず、一気に「殺す」ところまで飛躍する無邪気な攻撃性は戦慄の一言だ。
本人は謝罪の中で自分の無知を自己批判しているが、私には果たして無知が理由なのか疑問である。無知な人でも、彼ほど軽いノリで人を殺すべしと主張する人はめったにいない。
原因が那辺にあるのか私には分からないが、ホームレスに無知というだけではない、深刻な屈折があるような気がする。
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