愉快、痛快、奇々怪々の怪物ランド選挙区

2021年の東京都議会議員選挙の千代田区選挙区では
都ファの平候補が当選とのこと。

保守王国と言われている千代田区で
板橋区からの落下傘候補が
地元区議からの候補者を破り辛勝した。

前代未聞とは言わないが
小池都知事への批判も多い中で
自民が勝てると考えていた関係者も
少なくなかったと思う。

しかし、
4年前の千代田区長選で
都議会のドン内田茂率いる自民党の与謝野候補と
都知事小池百合子が推す現職の石川候補との
事実上の一騎打ちは
「ドンvs百合子の代理戦争」
とか
「黒vs緑の戦い」
とか揶揄されながら
全国放送でも話題になる程でした。

結果として、
ブラックなイメージで固められてしまった内田茂の推す
与謝野候補は現職石川候補に負けてしまいました。
即ち、ドン内田の負けです。
《都ファ1勝目》

続く、都議会選挙では
ドン内田vs都ファ樋口の戦いとなり、
これもクリーンなイメージと
百合子旋風の追い風で
直接にドン内田は負けてしまいました。
《都ファ2勝目(2連勝)》

これで、内田茂は現職の議員ではなくなり
自民党東京都支部連合会の最高顧問の肩書きを得ます。

さて、その4年後の今年1月に
千代田区長選挙が行われました。
当然、自民党からも都ファからも候補者を立てました。

自民は区議から立候補した早尾氏、
都ファ都議(千代田区選挙区)樋口氏でした。

ところが、早尾候補は現在は自民党ですが
以前は衆議院 与謝野馨 議員が自民党から離党した際に
同調して数名の区議と共に離党しており、
近年になってようやく区議会第二自民党から
区議会自民党に合流した経緯があります。

そんな出戻り議員を応援したくない内田茂氏は
都連最高顧問でありながら早尾候補を支援しませんでした。
それどころか、
「樋口候補を支援する代わりに都議選では都ファは候補を立てない」
と言う密約まで噂される程でした。

結果として、
大方の予想どおり樋口氏が当選です。
《都ファ3勝目(3連勝)》

さて、
今回の都議選、
「自民党は誰を擁立するのか」
ここから争点でした。

都ファが候補者を立てないなら
保守王国千代田区としては楽勝な選挙です。

で、擁立したのが
内田茂の娘婿である
千代田区議会 内田直之 議員でした。

自民党支持者の中からも
「内田茂氏の娘婿だから後継者として擁立するのは如何なものか？」
との声も挙がりました。

確かに
区長選での造反で自民党から逐電した内田茂の娘婿を
都議選候補者に擁立するのは安直ですし、
区長選での造反の件も総括しないまま禅譲の様な擁立に
心ある方々から問題視されるのも当然です。

対する都ファは候補者を立てないと
内田茂氏との密約を認めてしまう形になりますから
板橋区選挙区での現職である平都議を落下傘候補として擁立。

平候補は
「下村代議士の事務所で使い込みをした」との噂も立っている方です。
姉が平愛理で、姉の配偶者がサッカーの長友氏と言う
準タレント候補とも言えます。

結果は先に述べたとおり
平候補が当選です。
《都ファ4勝目(4連勝)》

義父のブラックが作用して内田候補は落選です。
まぁ、区議選だって義父の力が無ければ
当選は無理な候補でしたけど。

自民党千代田区総支部は
未だにドン内田茂の呪縛から逃れられないのは
何故なのでしょうか？

「ドン恐るべし」なのでしょうね。

千代田区議会自民党も未だに一枚岩ではなく
立ち上がってしまった区議達は肩身の狭い状態の様です。

こんな状態で、次は衆議院選挙です。
前回は選挙区選挙では立民の海江田候補が当選。
自民の山田候補は比例区での返り咲き当選でした。

このまま千代田区にせよ、東京都にせよ、国政にせよ
自民党が数の論理だけで物事を進めようとすれば
良識有る有権者の票を取りこぼす可能性は大です。


※ 立ち上がった区議：
衆議院 与謝野馨 議員他数名が自民党を離党し
”立ち上がれ日本”なる政党を樹立。
これに呼応して、与謝野議員の選挙区でもある
千代田区の区議も早尾氏をはじめ数名が同調して自民党を離脱。
その後、立ち上がってしまった区議も
自民党に復党するも、区議会での会派は別のままと言う
二本立て自民党時代が続き、近年になり一本化。
しかし、今年1月の千代田区長選でのとおり、
未だに”出戻り組”として扱われている始末。


■自民「都議会のドン」地元・千代田区　都民ファが4連勝
(朝日新聞デジタル - 07月04日 23:32)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6579399