ギリギリ日記１２９「仕方なかったんだよ」

スマホやケータイのない時代の大学生はどうやって会ってた？
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「ケータイやスマホがなかった時代の連絡はどうしてたの？」
「そりゃ歩いて友達のところまで行くんだよ」
「ひえ〜！」
「相手が居たらラッキー！話をすればいいし、いなければ書置きだな」
「家の電話は使えないの？」
「自宅や寮ならとにかく共同アパートじゃ取り継いでもらうのは難しかったんだよ」
「ふ〜ん、だいたいの様子はわかった、でも歩かなくても電車かバスを使ったほうが良くない？」
「、、、、ポケットに電車賃もバス代も入ってなかったんだよ！！」

金を借りるために関東バスに乗ることもできず吉祥寺から友達のアパートがある保谷近くまで１時間以上かけて歩いたことがある。
夜なら部屋にいるに違いない。そう思って暗い夜道をヒーヒー言いながら歩いた。
やっと着いたと思ったら部屋は真っ暗。
ヘナヘナと崩れ落ちそうになったが仕方なく同じ道を２時間くらいかかってまたトボトボと引き戻したことがある。
後から聞くと彼の方も何か用事があって別の友人のアパートまで出かけていたとのことだった。昔はそういう行き違いがよくあった。
そういう事態を避けるために鍵の隠し場所を決めておくことがあったが、その鍵もなくて無理やり窓から忍び込むことも多々あった。
おかげで友達が下宿を追い出されそうになったこともある。
余談だが（ここに書いてあることはみな余談やろ！）保谷近くに住んでた友達は非常食として小豆の粒あんの缶詰を大量にストックしていた。
遊びに行った時にその缶詰をご馳走になったことがある。
変わった男もいるもんだとその時は思った。まあ人のことはどうこう言えないのだけれど。粒あんばっかり食ってた男は大学を出ると郵便配達の仕事に就きバイクで走り回っていた。やがて小さな郵便局の局長になり最後は徳島の郵貯のトップにまで上り詰めた。粒あんにはいろんな栄養素が詰まっているらしい。

「夜のほやほや話」今回も紳士淑女の視聴は厳禁です。