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2021年04月28日20:40

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驚天動地の超バカトリック/【ほぼネタバレ無し】映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』

■映画『コナン』動員数でV2 10日間で興収39億円突破
(ORICON NEWS - 2021年04月26日 17:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=6498042

■【最速レビュー】劇場版「コナン 緋色の弾丸」“赤井ファミリー集結”だけにとどまらないファン必見の理由とは?
(アニメ!アニメ! - 2021年04月16日 13:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=50&from=diary&id=6486042

■公開延期から1年…劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』はイケメンスナイパー赤井秀一のファミリーが大活躍!でも予習は必要だよ
(Pouch[ポーチ] - 2021年04月19日 21:11)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=114&from=diary&id=6489869

 映画興行収入1位をキープ、快進撃を続けている『名探偵コナン』だけれども、政府が不要不急な緊急事態宣言なんてものを出したものだから、主要都府県では上映中止、念願の100億円突破が厳しくなりそうな気配だ。公開が一年延期されると広報された時に、延ばしすぎじゃないかと思ったが、やっぱり一年経ってもコロナかは収まる様子もなく、配給の東宝の「観測の甘さ」が露呈してしまった形である。
 キャストの初日舞台挨拶こそ開催できたものの、大ヒット御礼舞台挨拶は中止。高山みなみさんなんか、公開できて泣いていたのにねえ。コロナのせいだから仕方がないじゃない、なんて言うなよ。クラスターも出ていない、感染対策も充分に取られている映画館を閉館させる行政のばかちんどもによる、これは「人災」だ。抑制しなきゃならないのは「飛沫」であって、「人流」じゃないってことが分かってない。効果的な対策を立てられないバカを当選させた国民が悪いんじゃないかって反論もあろうが、少なくとも私はガースーやらドブ池やらイソジンやらに投票した覚えはないわ(選挙区違うけど、投票できたとしても絶対してない)。
 こんなことなら、もっと早く、せめて第1回目の緊急事態宣言が解除された昨年5月末か、6月頭くらいに公開しておけばよかったのにねえ。何事も、あまり欲を掻くものじゃないという好例だろう。
 『ヒノマルソウル』とかは慌てて公開延期したみたいだけど、東宝としては、自粛期間中の興収が分散することを避けたいんだろうね。これもまた、まだ何とか赤井さんを100億の男に、って目論見が透けて見えてて、いささか見苦しいと言わざるを得ない。

 しかし、たとえコロナ禍に見舞われていなかったとしても、今回の映画が記録を破れたかどうか、疑問に思う面もある(もう記録は破れないだろうという前提で話をしているが、そこはファンの頑張り次第だろう。話の流れとしての言葉のアヤだと思って頂きたい)。
 もともと、『名探偵コナン』の劇場版シリーズは、TVシリーズのスペシャル版、いわば「番外編」シリーズという体裁で展開されてきた。だから、まず第一に、映画を見る前に、TVシリーズを視聴して、レギュラー登場人物の設定を知っていなければ、話がまるで分からないという弊害があった。特に今回は「赤井ファミリー(+灰原哀)」の人間関係がどうなっているのか、予め知っていなければ、本当に訳が分からない事態に陥ることが目に見えている。イチゲンさんに優しくない点においては、『Fate』シリーズに匹敵する。これでは単独の映画としての高評価を得ることは難しく、集客を阻害するネックになってしまうのではないかと危惧されるのである。
 さらに、「番外編」であるということは、シリーズの本筋はあくまでTVで展開されていて、映画の中での出来事は、本筋の合間に挟まれる「挿話」に過ぎないということになる。「アニメ!アニメ!」の記事ではいかにも新しい展開がありそうに煽っているが、これまでも特段「初めて明かされた真実!」なんてのが劇場版で判明したなんてことは殆どない。常連ファンの期待ですら裏切り続けてきたのが劇場版シリーズの特徴だったのだ(こういう「裏切られることが分かっている期待」をさせる記事は、あまり誉められたものではないよね)。
 まあ、実際、赤井ファミリーの人間関係に、たいした変化はなかったので、これからご覧になる方は、過度な期待は禁物である。これはネタバレじゃなくて、事前に知っておいた方がいい情報だよ。

 本格ミステリーとしても、今回はそんなに期待しすぎない方がいい。
 元々、劇場版はミステリーとしての要素より、犯罪サスペンス、アクションものとしての要素の方が優先される傾向にあった。それが今回は特に強く、トリックや謎解き、犯人当て的な趣向はごく少なめである。
 一応、「WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)」のスポンサーたちが次々と誘拐されるという事件が起きるのだが、犯人候補者が3人しかいないので(苦笑)、観客が犯人が分からないということはまずあるまい。謎解きのヒントも、小学生でも気づきそうなくらい、あからさまである。
 せっかく、「真空超伝導リニア」という一種の「クローズド・サークル」を舞台としているというのに、それを生かしたアイデアがなかったことは残念だった。

 賛否が分かれるだろうな、と思われるアイデアは、やはりタイトルの「緋色の弾丸」に関連したトリックである。これはネタバレに当たるから詳しく説明するわけにはいかないが、まず、大半の観客が、「え!? まさか!?」「嘘でしょ!?」「ありえねー!」と驚嘆するに違いない、大トリックだ。間違いなく、コナン映画史上、最大のアクロバットを見せてくれたと断言していい。だからこそ、これを評価するか否かで、作品そのものの価値も是非が分かれることになる。
 もちろん、「現実性」をタテにして、突飛すぎる、荒唐無稽だ、馬鹿馬鹿しいと否定することは簡単だ。しかしこれは、あくまで「コナン映画」なのだ。ミステリーとは重なっているようでいて微妙にズレのある、むしろSF方面に軸足を置いてアイデアを駆使してきた作品シリーズの中の一つの頂点を示したのが、この『緋色の弾丸』という映画なのだ。
 私は、その「弾丸」が発射されたとき、ある超有名な、狙撃をモチーフにした某マンガのことを思い浮かべて「×××××かよ!」と心の中で突っ込んでしまったが、おそらくそのマンガで同様の「弾丸」が発射されていたら、誰も違和感を覚えなかっただろうと思われる。
 つまりこのトリックも、「赤井秀一」というキャラクターを、観客が「認知」しているかどうかで、見方が全くの正反対に分裂することになるのだ。結論として、私にはこのアイデアは「面白かった」。しかし、あまり「コナン・ワールド」に浸ってはいない、普通のミステリファンや、ましてや一般人に、この面白さを分かれ、などという無茶な押しつけをするつもりはない。これは徹頭徹尾、コナンマニアのために作られた映画なのである。
 イチゲンさんは、やはりTVシリーズの第1話から、じっくりとこの空前絶後のSFミステリー・シリーズを見始めて、コナンワールドに充分に「慣れて」頂きたいと思う。その結果として、この劇場版第24作に辿り着いてほしい。そこまですれば、この頭のおかしいイカれた映画も、決してつまらないと感じることにはならないはずだ。
 大丈夫だよ、まだTVは1000話しか放送されてないから、一日に5時間ずつ観ていったら、100日で全部観終わるよ。『サザエさん』に比べたら軽い軽い♪




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