刑事調査官 玉坂みやこにエバタン

第1作（2003年）
少年非行の消えぬ傷跡と､人権擁護の美名の裏に隠された問題をあばく！

エバタンは園田憲吉（77）

エリート警視、浅野温子がコンビニで娘と買い物の最中、
強盗事件発生。娘を人質に立て籠もる。

客の末吉宏司が強盗を取り押さえて一躍ヒーローとなる。
その末吉宏司が改造銃で射殺される。

拳銃を調べていくとエバタンが浮上。

1991年歌舞伎町の暴力団抗争で、
この銃と同じ形式の銃が使われていた。
それを作ったのが元旋盤工のエバタン（77）で
2年前に刑期を終えて出所。

その間にも末吉宏司の友人ホストが
同じ改造銃で撃たれる。

ちょうど現場にいた浅野温子は発砲音を聞いていた。
銃声はオープンウェアな音。
エバタンが今まで作った改造銃は短い銃身がひとつもない。
今回の銃声の音だとおそらく銃身が2インチもない。
つまりエバタンが作った銃じゃない？

刑事の渡辺いっけいと小林健が
薄暗い階段を上っていく。

ある部屋に入る。
暗い。テレビはつけっぱなし（砂嵐

園田憲吉さんいるんでしょー。警察でーす。
園田さん！
盛りあがっていた布団をめくる。新聞紙の束。
いない・・・

「いらっしゃい（ボソッ）」
押し入れの中に拳銃をかまえたエバタン。
毛糸の帽子をかぶりカーゴジャケットを着用。
バーーーン！！拳銃ぶっ放して逃走。
階段を降りたっところで取り押さえられる。

「公務執行妨害銃刀法違反殺人実行犯で逮捕する！！ふざけんなジジイ！！！」
いっけいが叫ぶ。いっけいが言うと面白い。

取り調べ室。
エバタンは帽子を脱いでいる。

壁を叩くいっけい。
ああそう！そうなんだ！
じゃあこれと同じモン作って誰かに売ったわけだ！
エバタンに拳銃の写真を見せる。

頬杖をつきながらエバタンは答える。
「（改造銃）作ったワケじゃないんだよね。
ちょっと、前のが残ってたから」

前！？前パクられた時、作ったの全部出したって供述、これ嘘なの？

「だってぇ〜へへっ」

で、残ったその1丁の改造銃、5万で誰に売ったの？

「多分〜僕の知ってるやつ」

多分〜、多分ってなんだよ多分って。

「電話もらってね、受け渡し場所行ったら
いきなり後ろから殴られて。
で朝、目が覚めたら5万挟まってたの。
僕に顔見られちゃまずいから、後ろから殴ったんだよね」
「タバコちょうだい」

ないよ。禁煙だよ！！いっけい叫ぶ。

これで使われた銃はエバタンが作ったものだと判明した。
エバタンから買った銃の銃身を短くして使っていたのだ。

浅野温子のご近所の喫茶店のマスター野村将希が殺された。
野村は元警官で過去にエバタンを銃刀法違反で逮捕したことがある。
エバタンは相手は顔見知りだったはずと言った。

エバタンと野村に接点。

ネタバレ
殺された男性たちは元非行少年。
過去にエアガンで野村の娘を盲にしてしまった。
それを金で揉み消した人権擁護活動家長門裕之。
復讐で2人を殺した野村。
しかし2人を殺しても意味はなかった。
諸悪の根源は長門だから。
だから長門に会いに行く。
殺しに行くのではなく、わかってもらうために。
しかし長門裕之は手下を使い野村を撲殺。
復讐に燃える野村の妻、朝加真由美。
エバタンの改造銃を持って長門邸に乗り込む。
が、エバタンの銃はただでさえ改造銃なのに
銃身を短くしていて何度か使っている。
金属が疲弊している。
暴発する危険があるのだ！
止めに走る浅野温子。

長門さんが銃を奪い
正当防衛だと朝加さんに銃を放つ。
案の定暴発。長門さん目を押さえる。
血が出てる。因果応報。

（2021年2月15日）