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2021年04月18日09:54

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映画レビュー:聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

なんか乗って来たのでまた映画レビュー

こちらは「胸糞映画スレ」に挙がってたタイトルで気になったやつ。
他には定番の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「セブン」「ミスト」「震える舌」などが挙げられてました。

まず書いてあった胸糞要素としては「家族の誰か一人を殺さないと全員死ぬ呪いを受ける映画」とのこと。
ほほうー面白そうじゃん!

これで多分、誰か選べなくって結局は自分以外家族全滅ってところかな?
ひさしぶりに胸糞悪い気分になってモヤモヤしてみるか!


…でも検索してみると「聖なる鹿殺し つまらない」とかサジェストで出るし…
2時間もかけて、胸糞悪い気分になって、それでつまらないとか悲しすぎるわ!

なので先に会社の後輩に勧めて、見させて感想聞いてから見ることにしたw

で評価は…なんか微妙っぽい…
でもモヤモヤはしてるw
ん−どうしよっかなー 他に見たいのもないからとりあえず見てみるかー


あらすじとしては
心臓外科医のスティーブンは眼科医の美人妻、2人の子供(姉弟)に恵まれて幸せな日々を送っていた。
スティーブンは親交のある青年のマーティンに腕時計をあげたり、家に招待したりして気にかけていた。

マーティンは不思議な雰囲気の青年で自己主張が強い。
スティーブンがあげた腕時計のベルトをスティーブンが反対したにもかかわらず金属製から皮に替えたり、招待された家では勝手にタバコを吸ったり、自分からビデオを見るのに誘ったのに途中で寝たりとかなりわがまま。

マーティンは招待されたお礼に今度はスティーブンを自宅へと招待する。
マーティンの父親はスティーブンの元患者で交通事故で亡くなっている(のちにこれはウソで実際はスティーブンが酔っ払って手術をしたせいで医療ミスで亡くなっている)
その流れでスティーブンはマーティンの母親とも親交があり、その母親はマーティンが寝てしまい二人っきりになると何故か誘ってきたりするがスティーブンはきっぱりと拒絶して帰ってしまう。
身持ちが硬すぎる!

その後、病院に押し掛けてきて胸が痛いと言ってきたり、しきりに家に誘ってきたりと執拗な干渉にウンザリしてきたスティーブンはウソを吐いてマーティンと会わないようにする。

ある朝、急に息子のボブの足が動かなくなる。
初めはテストを受けたくないから仮病を使ってるのかと思われたがどうやらガチのようだ。

ボブの見舞いに来たマーティンはスティーブンに衝撃的なことを告げる。
『ついに始まってしまった』
『あなたは僕の家族を1人奪ったのだから1人殺さなければならないと』
『誰か1人を選ばなければならない。でないとあなた以外の家族が全員死ぬ』
と。
そして今度は娘のキムの足も動かなくなった。

とこんな感じ。




見終わった率直な感想としては……なにこれ?
特になにこの終わり方…?

何も説明してないし、何も解決してない。
何が言いたいのかまるでわからない…

スティーブンがやらかしたことによる因果応報?
劇中で嫁も言ってたけど、それをなぜスティーブンではなく家族が受けなければならないのか?
マーティンは父を奪われたのだからスティーブンも家族を失って対等、ってことなんだろうけど殺される家族の視点から見れば理不尽以外の何物でもないわな。
特に嫁は。

とにかく異常なほどに説明が足りていない。
マーティンのこの復讐が何の力によるものなのかの説明ゼロ。

呪いなのか、超能力なのか?
そのわりにはマーティンは妙に冷めてるし、この現象のことも客観的に話してるし意味不明。

麻酔医と結託して現象捏造説もあるみたいだけど足だけ麻痺させるのはムリじゃない?
そのあとの目から謎の出血もムリだろうからなんらかの超常現象によるものなのは間違いないけどそれの説明がないのがすごくモヤモヤする!


終盤の犠牲となる家族がそれぞれ
嫁:子供たちを選ぶべき
娘:私を殺して
息子:父さんの仕事を継ぎたい、髪も切ったよ、水やりもやるよ
とスティーブンに訴えかけてくるところはなかなかよかった。

娘の自己犠牲は健気な振りのパフォーマンスなんだろうな。
そのあと、マーティンと逃げる話をしてたし。

これで結局はロシアンルーレット方式で選ぶのが物足りない。
嫁をやっとけよ。
1番すげ替えが利くのは嫁だろと。
いつ嫁をやるのかちょっとドキドキしてたら拘束して目隠ししてグルグルズドーンじゃ何のカタルシスもない。

最初に書いたけど終わり方も何のカタルシスもなく虚無。
このまま終わるなよと。
せめてもう一波乱起こせよと。


あと各キャラクターの描写もヘンで全然つかめない…

スティーブンは最初はちょい厳格な父親で、仕事優先な男って印象だったのが酒を飲んで手術して人殺すわ、マーティンの母親とはやってるわ(これはマーティンのウソの可能性あるけど)でかなりのクズ化していくんだけど、そういう描写がないのよね。
マーティンの母親の件は序盤できっぱり断ってたし、酒もアル中の描写じゃまったくないし(どころか3年禁酒してる)、その後飲んでるっぽいシーンはあるけど隠れてる風でもないし。
なので説得力というか、どれも唐突感が…

あと、上記のことをマーティンから告げられても冷静なスティーブンに激しく違和感。
というかこの人、無感情すぎる!

急にわけのわからないことを言って引き出しのものを全部ひっくり返したり、コップを落っことして割ったりと感情的になったりもするけど、そんなときも無表情なんだよなー

そもそもマーティンを同情から面倒見てるけど、家族に合わせるのが謎。
結局、家族に合わせたからこの現象が起きたっぽいし、マーティンは別に会いたがってたわけでもないし、スティーブン自身も合わせたそうには見えなかったんだけどなんなんだろう?


マーティンもさっぱりわからなかったなー
母親とのこともそうだし、いろいろと何がしたいのかがさっぱりわからん。

父親とも仲良かったわけでもないので復讐したいって感じでもないし、いざ現象が始まってしまうと客観的になってしまって、スティーブン一家に対して同情するわけでもなく、殺したいわけでもなく、ただ観察してるだけにしか見えない。

噂のマーティンのパスタの食べ方は確かに汚らしい感じはしたけど実際は食べてないし言うほどではなかったかな。
それよりもこのパスタの食べ方が父親とそっくりだという話の流れがさっぱりわからなかった…
嫁がわざわざ話を聞きに来たのにこのクソどうでもいい話で濁されてなんだかなーと。


あと不可解なシーンも多い。
娘が終盤、急に超能力じみた感能力発揮するのは何が何やら…
そもそも娘がたまに普通に歩けてるのはなんなんだ?
進行が遅いだけなのか? 説明求む!

いまいちよくわからないのが嫁が現象のことやマーティンの父親の本当の死因のことを知ってる体で話が進んでいくんだけど、どこで知ったんだっけ?
なんではっきりとそのシーンを設けないのか謎。

というかなんでマーティンが父親の本当の死因を知ってるのかがかなりの謎。
事件化しないでただの事故で済んだのになぜ知ってる?
これは唯一の証人である麻酔医の男が教えてない限り、知りえないだろうけど当然ながらそんなシーンもなし。


マーティンやその母親がやたらと食べ物や飲み物を勧めてくるのはなんだったんだろう?
てっきりその中に毒が入っていて、あの現象を引き出すのかと思ったけどそんなわけでもないし。
単にアメリカ人の習性ってだけなのか?

というかどのシーン切り取っても『なんだったんだ?』と疑問しか残らない。
すべてが謎のシーンで構成されてると言っても過言ではない!
ほんと、そんな映画。



ん−53点くらいかなー
ぼちぼち見れるんだけど、非常にモヤモヤする。
なんか深い考えがあるように見せかけて特にあるようには見えないスカスカな思わせぶりなだけの作品。

最初にあった「胸糞」感は別段なかったな。
スティーブンがクソって言いたいんだろうけど、描写が弱くて特に感じなかったしなー


この作品を見て1番驚いたのはニコール・キッドマンが手コキしてたこと!
てっきりホテルでしっぽりかと思いきや、車で手コキとは…
このシーン、要らなすぎる! いやがらせか? セクハラか?
しかもムダに尺が長いし…

娘のキム役のラフィー・キャシディは美人なんだけどそばかすだらけなのが気になる…
これって大人になったらきれいに消えるものなのかね?
あと唐突に脱ぎだすのも驚いた。
生理の話はなんだったんだ?
それと「キム」ってなんだ?と思って調べてみたらキンバリーのあだ名がキムなのか…

ちなみに比喩的なタイトルなので本編中で鹿を殺すシーンどころか鹿自体出てこないので安心〜
タイトルにはミケーネ王アガムメノンの娘イーピゲネイアの逸話がベースでそれの1つの説であるイーピゲネイアは生贄に捧げられたけど女神アルテミスが鹿にすり替えておいたのだ!ってやつから取ったと思われる。


アマプラからもうすぐ消えるのでその前に見れたのはよかったけど、見る必要もなかった…
まあそれは見てみないことにはわからなかったから結果論だけど。

次は同じくあがってたタイトルで気になった「セブン・シスターズ」でも見るか―と思ったら有料だこれ!
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