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2021年03月17日08:01

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電気自動車の話

■VWがEV向け電池工場建設へ 30年までに欧州6カ所
(朝日新聞デジタル - 03月16日 15:22)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6447864

いつも読んでいる経済系メルマガより。
遠出をするための車とお買い物をするための車に二極化しそうな気がする。もっとも経済格差がひどくなって新車を買える人が減るのが早いかも。  

●独フォルクスワーゲン(VW)は15日、2030年までに電気自動車(EV)用の電池工場を6カ所、欧州に建設すると発表した。電池メーカーとの合弁で年間240ギガワット時を生産する。単純計算でEV約500万台分に相当する。VWは19年に電池の一部を自社生産する計画を公表、現在ドイツとスウェーデンで合計約40ギガワット時の生産能力を持つ設備を立ち上げ中だ。新興電池メーカー、ノースボルトに追加投資するほか、ドイツにあるノースボルトとの合弁工場も拡張し、生産能力を倍増する。自社生産を通じてEVの基幹部品となる電池の性能を高め、コストを抑える。生産する電池は原則、同一の規格を採用、大量調達・大量生産で原材料費を下げる。車体への組み付けも簡易化する。電池システムのコストを1キロワット時あたり100ユーロ(約1万3千円)より大幅に安くする。100ユーロを下回ればEVの完成車コストがエンジン車を下回るとされる。
 日本経済新聞 2021年3月16日 
   __________

★2020年の電気自動車生産のトップはテスラで50万台です。後は中国メーカーが続いています。バッテリーはテスラの内製やCATL、韓国LGが大量生産してます。

フォルクスワーゲンの2020年の製造実績はまだ僅かばかりですので、現在建築中の50Gwhの工場、即ち約百万台分の製造キャパシティですら相当野心的です。

VWが百万台の電気自動車生産の目途すら立っていないのに、追加で4百万台分の車載バッテリーを工場建設を進めるというのですから、荒唐無稽な話です。

この戦略の背景には2つあると思います。

1つは、今、電気自動車市場で、時間をかけずに世界一の規模にならないと、5年後には生き残れないぞという覚悟をVWが持っているということです。

なぜなら、今が内燃車よりEV製造コストが安くなるパラダイムシフトが起きたからです。

3月2日の当メルマガでこう書きました。

> 2020年のバッテリー価格は目標を大きく下回る125ドル/kWhです。
> カーネギーメロン大学は2〜3年後に80ドル/kWhまで下がると予想しています。
>
> 日産リーフやテスラモデル3の標準バッテリー容量は50kWhですから、コストは
> 66万円かかる事になります。テスラモデル3価格は約389万円ですから、
> 販売価格に占めるバッテリーコストは16%にまで下がっています。
>
> 電気自動車がこれまであまり売れなかったのは、バッテリーコストが高すぎて
> 電気自動車価格も割高だったからです。このロジックが崩れたのです。

そして、車載バッテリーを大量生産した経験が無いVWとノースボルトですが、従来の製造とやり方を変えることで、少量生産ながら100ユーロ/kwhを達成し、テスラ、CALT、LGら既に大量生産中のライバルに勝つ目途が立ったことです。

このニュースを聞いて、GM、フォード、トヨタ、日産、ホンダがEV傾斜に拍車をかけないと、彼らの長期的な未来は無いかもしれません。
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