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2021年03月11日06:21

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サイケデリックファーズの目指す地平

去年出たサイケデリックファーズの新作ですが、収録された楽曲のWrong Trainと言う楽曲のPVが創られたりしてますが、あの人は今?なんて言う状態ではなく力強い楽曲と現代的なアレンジも意識した創りであり前向きな創作の勢いに満ち溢れている様子が感じられます。

自分が今回の29年ぶりの新作の楽曲で気になったのは、1曲目のThe Boy That Invented Rock & Rollという曲です。
サビにI Am The Boy That Invented Rock & Rollと2回繰り返す歌詞で構成された楽曲なんですが、これを文字通り訳せばロックンロールを発明した少年は自分だ!ですからロックンロールの始祖であるチャックベリーやジーンヴィンセントの言葉かな?と解釈することも出来ますが、その他の歌詞を読んでいるとそういった印象ではありません。

当然歌の歌詞ですから抽象的でどんな解釈でも可能な文学的な言葉が多用されています。
ですから全体を通して読むとチャックベリーをリスペクトする為のリスペクトソングにはなってないようですので、他の解釈として英米の特にイギリスでは今現在ロックは現状廃れに廃れまくっていますので、その現状を憂うジョニーロットンの訴えたロックは死んだの正反対のロックはまだ生きてるぜ!って言いたいのかな?と邪推もしてみたんですが、そういう如何にもなイギリス人らしい皮肉が込められたような歌詞にもどこをどう読んでも感じられないので、何を訴えたいのかな?と思いながら歌詞を読んでいました。

するとこの印象的な最初のサビに入る前にThe darling days a siren songと描かれています。これは随分と色んな解釈が出来そうな抽象的な言葉がピックアップされた1行ですが、ギリシャ神話のセイレーンの歌のような恋しい日々とでも訳すんですかね?
要はかつて美しい歌が存在した時がありましたよと言わんとしてるんじゃないかな?と感じられ、それに続きそのロックを創り出せたのは自分なんだよと自信に満ち溢れた宣言のようにも解釈出来ませんか?

何が言いたいかと言うとこれは人様のことを言ってる訳ではなく、かつて自信を持ってリスナーやファンに送り届けられていた美しい楽曲に思いを馳せ、それと同様の物をまた自分が創り出せたもしくは提示出来たんだよ。自信作が出来たから聴いてくれよ!って言う後ろ向きなメッセージとは真逆である極めて前向きな皮肉などではない彼らの高らかな宣言が込められているんじゃないかな?と推察してみたんです。

それは解釈が飛躍してるんちゃう?と思われる方もいるかもしれないですが、彼らのアルバムを聴いていると昔の名前で出ています的な古臭い音に固執した音にはなっていないことからも自分の邪推は遠からずだと思いませんか?
今後何年活動してくれるかはわかりませんが、彼らのキャリア上の何回目かの?ピークとか代表作の1枚などと位置付けされるんじゃないのかなあ?と感じています。

自分より年上の人達がアグレッシブで前へ前へとの姿勢を見せつけられると自分も、もっと頑張らないといけないなあという気持ちにさせてくれる今流行りの言葉を引用すると心を燃やせ!と言われているようにも感じますね。
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