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2021年02月13日17:22

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コラム     ロヒンギャ族への虐待は歴史の些細な事なのか? スーチー女史の歴史的評価をめぐり

 日刊ベリタ記事の転載です。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202102131630596






2021年02月13日16時30分掲載  無料記事  印刷用
コラム
ロヒンギャ族への虐待は歴史の些細な事なのか? スーチー女史の歴史的評価をめぐり

  私はこの新聞の創設者の一人で記者としても長く活躍された永井浩さんへの敬意や感謝を忘れたわけではないのですが、このところのビルマの政変に関して、永井氏にあえて尋ねてみたいことがあります。スーチーさんの歴史的評価に関して、です。政治家の評価には長い時間が必要なのとは一般には言えることです。ただ、どうしても近年のスーチーさんの行動には疑問を感じ、それをつづる人が私の周りのジャーナリストで少なくなかったことです。今、軍事政権か、スーチーさんか、という二者択一と言えるかどうかということでもあります。

  スーチーさんは仏教を政治の核となる哲学に置いているようですが、このことがイスラム教徒のロヒンギャ族への軍の虐待という事件に関して、どう関係するかということはスーチーさんの評価で大きな柱になると思います。スーチーさんがイスラム教徒だったら、ロヒンギャ族への虐待は起きていたかどうか?それはありえない想定なので意味はないでしょう。それでも、スーチーさん自身が積極的に起こした事件ではなかったとしても、彼女はこの事件に毅然と対処したとは言えないようです。少数民族の迫害を、どんな理由があるにせよ、黙認した政治家の評価が現段階で下せないものなのでしょうか。つまり、彼女にとってビルマ人とは何を意味するのか?そのことは菅首相にとって日本人あるいは日本国民が何を意味するかと同じ質問です。それが些細なことでいいのかどうか。欧州の近代政治では政教分離を民主的政治システムの根底に置いてきました。今、フランスでマリーヌ・ルペン氏がイスラミストへの警戒をTVで連日のようにアピールしているところです。もし将来、マリーヌ・ルペン氏が憲法を改正してキリスト教をフランス政治の根底に置くとしたら、どうなのか?

  私は永井さんにあえて、こうした質問をぶつけてみたい。その答えから、私も自分の考えをさらに発展する契機を得られたらと決して皮肉ではなく、思っています。


※マリーヌ・ルペン氏と内務大臣ジェラール・ダルマナンとの論争。2021年の大統領選に向けてマリーヌ・ルペン氏はメディアでも頻出している。イスラミストへの徹底的な闘いをアピールしている。世評ではどちらもよく似ていると言う声が上がっている。
https://www.youtube.com/watch?v=bkx6Es94OeI



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