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2021年01月29日22:47
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マイ・フェバリット・ムービーズ�� 恋人たちは濡れた。
1月29日(金)。
マイ・フェバリット・ムービーズ��
恋人たちは濡れた
1973年 日活 76分。
脚本 鴨田好史
監督 神代辰己
出演 大江徹 中川梨絵 絵沢萠子
【あらまし】
海辺の寂れた町を舞台に、自らの過去を捨てた青年と１組の男女が刹那的でやるせない日々を過ごすさまを神代辰巳監督が独特のタッチで描いた日活ロマンポルノ初期の名作。
森田芳光の映画会の準備から公開までボクは友達のアパートに泊まることが多かった。
それはその時期だけでなく、彼が信濃町のマンションに住み仲間が屯していた頃からの習慣で、彼は彼女が出来て信濃町を出てアパートの4畳半の部屋の向かいにもう一室4畳半の部屋を借りて仲間が集まる場所を作っていた。
ボクがそのアパートに遊びに行ったのはもう一つ訳があった。
友達の彼女の女友達が泊まりに来るのだ。
女友達の名前はTさんと言った。
髪の長い綺麗な女の子だった。
Tさんは大阪出身、両親は早くに死にお兄さんと二人兄弟。
絵が好きで画家になろうと上京して、学校に入ったところで友達の彼女と仲良くなってアパートに泊まりに来るようになったらしい。
彼女は酒が好きでその辺も気があった。
新宿三丁目の呑み屋でアルバイトしていて何度か呑みに行ったことがある。
その呑み屋のずいぶん年の離れたオーナーのことが好きだったらしい。
ボクとTさんは隣合わせの布団で良く寝て話し合った。
でも、何も無い関係だ。
彼女と大阪まで遊びに行ってお兄さんに会いに行ったこともある。
ボクたちは本当に仲のいい友達だった。
冬のある日、Tさんが大阪に帰ると言うので東京駅に送って行ったことがあった。
その時、彼女は鼻水をすすっていた。
ボクは街角で貰ったポケットティッシュを彼女に差し出した。
彼女はありがとうと言った。
新幹線に乗り込んで窓際に座った彼女から「好きよ」と唇が開いた気がする。
Tさんとは良く映画も見に行った。
藤田敏八監督 桃井かおり出演「赤い鳥逃げた？」
田中登監督「女教師 私生活」
そして神代辰己監督「恋人たちは濡れた」。
映画は切なくて、これが70年代の青春と今になって言われているが、ボクにとってはTさんと共に永遠に忘れられない1本である。
マイ・フェバリット・ムービーズ��
恋人たちは濡れた
1973年 日活 76分。
脚本 鴨田好史
監督 神代辰己
出演 大江徹 中川梨絵 絵沢萠子
【あらまし】
海辺の寂れた町を舞台に、自らの過去を捨てた青年と１組の男女が刹那的でやるせない日々を過ごすさまを神代辰巳監督が独特のタッチで描いた日活ロマンポルノ初期の名作。
森田芳光の映画会の準備から公開までボクは友達のアパートに泊まることが多かった。
それはその時期だけでなく、彼が信濃町のマンションに住み仲間が屯していた頃からの習慣で、彼は彼女が出来て信濃町を出てアパートの4畳半の部屋の向かいにもう一室4畳半の部屋を借りて仲間が集まる場所を作っていた。
ボクがそのアパートに遊びに行ったのはもう一つ訳があった。
友達の彼女の女友達が泊まりに来るのだ。
女友達の名前はTさんと言った。
髪の長い綺麗な女の子だった。
Tさんは大阪出身、両親は早くに死にお兄さんと二人兄弟。
絵が好きで画家になろうと上京して、学校に入ったところで友達の彼女と仲良くなってアパートに泊まりに来るようになったらしい。
彼女は酒が好きでその辺も気があった。
新宿三丁目の呑み屋でアルバイトしていて何度か呑みに行ったことがある。
その呑み屋のずいぶん年の離れたオーナーのことが好きだったらしい。
ボクとTさんは隣合わせの布団で良く寝て話し合った。
でも、何も無い関係だ。
彼女と大阪まで遊びに行ってお兄さんに会いに行ったこともある。
ボクたちは本当に仲のいい友達だった。
冬のある日、Tさんが大阪に帰ると言うので東京駅に送って行ったことがあった。
その時、彼女は鼻水をすすっていた。
ボクは街角で貰ったポケットティッシュを彼女に差し出した。
彼女はありがとうと言った。
新幹線に乗り込んで窓際に座った彼女から「好きよ」と唇が開いた気がする。
Tさんとは良く映画も見に行った。
藤田敏八監督 桃井かおり出演「赤い鳥逃げた？」
田中登監督「女教師 私生活」
そして神代辰己監督「恋人たちは濡れた」。
映画は切なくて、これが70年代の青春と今になって言われているが、ボクにとってはTさんと共に永遠に忘れられない1本である。
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