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2021年01月19日23:46

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A子さんの恋人

1月19日(火)晴れ
フォト フォト フォト
娘からクリスマスプレゼントと一緒に届いた漫画「A子さんの恋人」全7巻。
3巻まではゆったり読んだが、そこから一気読み。
すごかった。
久々面白くて泣けて笑えて考えさせられて切なくて良かった〜と思えるものだった。
実家に置きっぱなしにしていたワタクシの漫画のなかで娘が欲しいというものを送る時に一緒に入れて返そうと思うも、もう一度読み返したくなり、今度はじっくり読む。
娘からは「返すのはゆっくりでいいよ。そちらで貸す人がいたら貸してもいいし。あたしの周りの友達はたいてい皆んな持ってるから!」

ざっくり説明しますに・・・
A子さん(29歳)漫画家が主人公。
美大の同級生だったA太郎とうやむやな感じで別れてアメリカへ。
アメリカで知り合ったA君とお付き合いするもビザ含め諸々諸事情抱え帰国。
復縁したいA太郎、結婚迫るA君の間で右往左往。って文章に書くと「二股女のモテ話???」って鼻持ちならない感じだけど
全然そうじゃなくて、
さらにはそこに美大の同級生K子ちゃんU子ちゃんI子ちゃんが絡んできて・・・
これはね〜29歳の話だけど56歳も充分に楽しめる。
いろんなタイプの「人間」を見られて面白いが、よくある漫画や小説やドラマのように、自分を投影することはできない。
ワタクシ、小説では特に自分を誰かに乗り移らせながら読むのだが、それはやはりその登場人物が好きじゃなきゃいけない。
でも、初めのうちこのA子さんの事は好きになれなかったし、かと言って真面目堅物なK子ちゃんもね〜
辛辣なU子ちゃんに至っては「なぜにそこそこ可愛いしモテるのに、アホな男ばかり選ぶんじゃ!?」と思ったし、
I子ちゃんは、ワタクシたちの世代でいうところの「ぶりっ子」で、腹黒そうで、やなかんじ〜
誰からも、通りすがりの人からも、好かれるようなA太郎には不信感しかないし、
まあ、強いていうならA君だけは、意地悪そうな所やイケメン眼鏡男子という点で、「あたしゃコッチがいい!」とは思ってたけど、
でも、読んでいくうちにね〜もう、色々考えさせられた。
そうそう!娘とラインで感想を言い合った中で
娘「みんなを好きになるというか、憎む対象がいなくなる。一人一人が本当にリアルな存在で、誰一人として自分に似ているって思えないのが不思議な感じ。
他の小説なり漫画にはたいてい自分を投影できる人が出てくるからね。」
って、まるで同じ感想だ。DNAなのか、これを読んだ人は皆こう思うのか。
ああ!娘と、この7巻を間に挟んで一冊ずつ手にしては「ここウケるよね〜」とか「ここ泣けた〜」とか語り合いたい。
今、二回めの5巻を読んでいるのだが・・・
4巻で、ずっとA太郎のことを想ってたアイ子ちゃんがフラれ、ずっとアイ子ちゃんを想い続けていた山田を受け入れた。
ワタクシ、この、「友達だと思ってたけどずっと私の側にいてくれたのはこの人だと気づきました」パターンを憎んでいる。
でも、不思議とこの二人が憎めないのは、アイ子ちゃんがあまりにわかりやすい性格なのと、ただただお人好しだと思われていた山田がぢつは繊細な面もあり、したたかで策略家な面も見えたところで、それを超えて「良かった良かった。そうよそうよ、あなた達は仲良く幸せになりなさい。」と思える。
そして、一気に幸せ度上昇中のアイ子ちゃんが、ケイ子ちゃんにそののろけ話をするシーンを、腹黒ユウ子ちゃんとそのアホの彼氏ヒロ君、A子ちゃんで盗み聞きしてるところがあり、何度見ても笑ってしまう。
勢い余ったアイ子ちゃんが「A太郎なんかA子ちゃんにくれてやる!」的な事を言うのを聞いたユウ子ちゃんが「そもそも一度もアイ子ちゃんのものだったことない」
ここでも笑ってしまう。めっちゃ同意する。いぢわるな気持ちで笑う心地良さよ。
そんな中、アホのヒロ君だけが目をキラキラさせて「でもすごく幸せそうで良かったよね」と言うのだ。
女子達の衝撃たるや。
自己嫌悪で死んでしまいそうになっており、ワタクシも大爆笑しながら少しだけ自己嫌悪感。
そうこうしてると、やっとアイ子ちゃんから解放されてやってきたケイ子ちゃんが合流。
もう、この飲み会のシーンは、全7巻の中で一番好きかも。
みんなのセリフをここに書き出したいくらいだけど、もし「読んでみようかしら」と思った方がいたらネタばれになっちゃうから我慢する。
でも、ホントにいいから、読んでみて!ホントに読んでみて〜〜〜っ。若い子はもう大体読んでるみたいだから(娘調べ)
それほど若くない人たちも読んでみて〜〜〜っ。

取り乱しました。
もう少しだけ語らせてください。
6巻を読み返しながら思うのが、もうワタクシはこれを恋愛漫画としてではなく友情漫画のジャンルに入れたい。
これはワタクシの年齢的なものに寄るところなのだろうか。
ユウ子ちゃんがケイ子ちゃんの恋を心配するところなんて涙が出る。
美大という少しワタクシにとっては異質な世界がスタート地点にあるとしても、才能の差に嫉妬することはリアルに、そして幾つになってもあることで、
それに恋愛と友情とを絡めてきて、もうホント素晴らしいのだ。
そして、ワタクシの理想とする、まさに理想とする(二回言ってる)ハッピーな、みんながハッピーな(また二回言ってる)エンディングだった。
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