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2021年01月11日23:00
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マイ・フェバリット・ムービーズ。�い韻鵑�えれじい。
1月11日(月)。
マイ・フェバリット・ムービーズ��
「けんかえれじい」
「網走番外地」や「昭和残侠伝」などの健さんの上映が終わってからしばらくして「鈴木清順特集」が毎週土曜日一ヶ月間5本立て、計20本がオールナイトで上映されることになった。
鈴木清順は「殺しの烙印」と言う映画を「わけわからん」と当時の社長が言ってその頃勤めていた日活を解雇され、その解雇を不当だとして、全共闘の流れもあったのか「鈴木清順共闘会議」なるものが組織され、あるシネクラブが鈴木清順のフィルムを借りようとしたら却下されてこれも問題になっていた。
その時期の一挙上映。水に飢えた子どもが喉を潤すように通った。
今でこそ清順さんなどと通ぶっているが当時は遅れて来た清順者である。
20本の中でどれが最初に面白いと思ったのか記憶に無い。
何度か通ううちに面白いと思う作品が絞られて来た。
「けんかえれじい」
1966年 日活 86分。
脚本 新藤兼人
監督 鈴木清順
出演 高橋英樹 浅野順子 川津祐介
【あらまし】
岡山中学の名物男“喧嘩キロク”。キロクに喧嘩のコツを教えるのが、先輩のスッポン。そのスッポンのすすめでキロクは、ＯＳＭＳ団に入団した。ＯＳＭＳ団とは岡山中学五年生タクアンを団長とするガリガリの硬派集団だ。そのＯＳＭＳ団と関中のカッパ団とが対決した。キロクの暴れぶりは凄まじく、この喧嘩で忽ち副団長となった……。
画面はモノクロ。
高橋英樹扮するキロクの熱情と純情。
下宿先の娘に恋をしてその悶々とした気持ちをケンカに向ける。
そのケンカが見ていて愉快だ。
そしてカフェに通うようになったキロクに松尾嘉代扮する女給は俳句を授ける。
〜髪鋤けば 髪吹きゆけり 木の芽風〜
キロクはここで眼光の鋭い一人の老人を見かける。
2月26日、キロクは東京で戦争が起きていることを知る。
あのカフェで会った老人がその首謀者北一輝その人だった。
キロクはこんな田舎でケンカしている場合ではない。
雪の中、汽車に乗って東京を目指す。
愉快で抒情性に濡れていて面白い。
清順さんの映画は他に「東京流れ者」「関東無宿」「悪太郎」「河内カルメン」など沢山ある。
何度かの上映の折、その頃色濃く付き合っていた森田芳光を誘って見に行った。
初めて見る清順作品を森田は面白いと言った。
それから時を経て、ボクは清順さんと仕事をする機会が二回あった。
清順さんを役者として扱った。
一度は原子力爆弾を作って政府を脅す博士役、二度目は刑務所を出たり入ったりする作家希望の男の道を開いてやる編集長の役だった。
悪人もいい人も飄々とした演技で魅了した。
その仕事の合間に言葉を交わす時間はたくさんあったがでも「清順さんのファンです」とは言えないままだった。
マイ・フェバリット・ムービーズ��
「けんかえれじい」
「網走番外地」や「昭和残侠伝」などの健さんの上映が終わってからしばらくして「鈴木清順特集」が毎週土曜日一ヶ月間5本立て、計20本がオールナイトで上映されることになった。
鈴木清順は「殺しの烙印」と言う映画を「わけわからん」と当時の社長が言ってその頃勤めていた日活を解雇され、その解雇を不当だとして、全共闘の流れもあったのか「鈴木清順共闘会議」なるものが組織され、あるシネクラブが鈴木清順のフィルムを借りようとしたら却下されてこれも問題になっていた。
その時期の一挙上映。水に飢えた子どもが喉を潤すように通った。
今でこそ清順さんなどと通ぶっているが当時は遅れて来た清順者である。
20本の中でどれが最初に面白いと思ったのか記憶に無い。
何度か通ううちに面白いと思う作品が絞られて来た。
「けんかえれじい」
1966年 日活 86分。
脚本 新藤兼人
監督 鈴木清順
出演 高橋英樹 浅野順子 川津祐介
【あらまし】
岡山中学の名物男“喧嘩キロク”。キロクに喧嘩のコツを教えるのが、先輩のスッポン。そのスッポンのすすめでキロクは、ＯＳＭＳ団に入団した。ＯＳＭＳ団とは岡山中学五年生タクアンを団長とするガリガリの硬派集団だ。そのＯＳＭＳ団と関中のカッパ団とが対決した。キロクの暴れぶりは凄まじく、この喧嘩で忽ち副団長となった……。
画面はモノクロ。
高橋英樹扮するキロクの熱情と純情。
下宿先の娘に恋をしてその悶々とした気持ちをケンカに向ける。
そのケンカが見ていて愉快だ。
そしてカフェに通うようになったキロクに松尾嘉代扮する女給は俳句を授ける。
〜髪鋤けば 髪吹きゆけり 木の芽風〜
キロクはここで眼光の鋭い一人の老人を見かける。
2月26日、キロクは東京で戦争が起きていることを知る。
あのカフェで会った老人がその首謀者北一輝その人だった。
キロクはこんな田舎でケンカしている場合ではない。
雪の中、汽車に乗って東京を目指す。
愉快で抒情性に濡れていて面白い。
清順さんの映画は他に「東京流れ者」「関東無宿」「悪太郎」「河内カルメン」など沢山ある。
何度かの上映の折、その頃色濃く付き合っていた森田芳光を誘って見に行った。
初めて見る清順作品を森田は面白いと言った。
それから時を経て、ボクは清順さんと仕事をする機会が二回あった。
清順さんを役者として扱った。
一度は原子力爆弾を作って政府を脅す博士役、二度目は刑務所を出たり入ったりする作家希望の男の道を開いてやる編集長の役だった。
悪人もいい人も飄々とした演技で魅了した。
その仕事の合間に言葉を交わす時間はたくさんあったがでも「清順さんのファンです」とは言えないままだった。
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