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2021年01月02日11:17

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101 詩・短編を書いてみた(第1936回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b

【養子の魔王様】
「微動」

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

あの大変だった里帰りから約1ヶ月。

僕は魔王様から新しい命令を受けた。

それは「強くなる修行を行うこと」。

どうやら
里帰りでの出来事を聞いた魔王様が
この先の事を考えてたからみたいだ。

僕はその命令を受け
指定された修行場所へ向かうことになった。

自分の部屋で簡単な身支度を整えていた時
誰かが部屋のドアをノックした。

『はい?』

ガチャ…。

入ってきたのは
ミカエルさんと女王様だった。

『女王様!?』
『ここではお母さんと言ってもいいのよ』
『しかし…』

戸惑う僕に女王は。

『そうよね…。いきなり連れてこられて、お母さんと呼んでと言われてもね。ごめんなさい』
『あ…いえ…』
『それでね。今回、ここに来たのはこれを渡したかったからなの』

女王様はある物を渡してくれた。
それは女王様の魔力が込められたお守り。
わざわざ手作りで作ってくれたという。
『これを貰ってもいいのですか?』
『もちろんよ。アナタは大事な息子ですもの』

大事な息子…。

その言葉に少し戸惑いを覚える。
嫌だからというわけではない。
その言葉に慣れていないから
どう受け止めたら良いのか分からないのだ…。

僕は『ありがとうございます』と感謝を伝えて
そのお守りを受け取った。

手に持った瞬間
何かに守られているように感じた。

それを見て
ミカエルさんは『良かったですね』と言って
ミカエルさんの顔が少し険しくなりながら話し出す。

『実は…。私は今回の修行には同行できません』
『えっ!?』

ミカエルさんが一緒に行かない…。
僕は無意識に右手で左腕を掴む。

『どうして着いて来れないの…?』
『魔王様のご命令なのです』
『命令…』
『ただ、身の安全は保証できます。今回の修行場所は魔王一族が管轄している場所ですし、その場所まで転移して頂きますので、安心できるかと…』
『安心…』

いや…。
そういうことではない。
僕が不安に感じているのは……。

僕は心に抱えた不安を言い出せず
そのままミカエルさんの説明を聞いていた……。

当日。
僕は荷物を背負い魔王城から魔方陣の上に立つ
そして
魔王様が呪文を口にして
魔方陣が光り出し
その修行場所へ転移を行う
準備が少しずつ整っていく。

しかしその瞬間。
自分の頭の中に
光が闇に食われるようなイメージが浮かび
咄嗟に僕は
ミカエルさんの手を掴み魔方陣の中へ引き込んでしまい
一緒に転移してしまった。
自分の意識が切り替わるような感覚の後
目を開けると
そこは違う少し薄暗い場所だった。

『ミカエルさん、ここが修行場所ですか…?』

そう僕が尋ねると
ミカエルさんは『いいえ』と言って
最大限に警戒していた。
それを見て僕も警戒する。

すると突然
後方から爆発音が聞こえ
砕かれた岩や石がその爆発の起きた下に崩れ落ちた。
そして
地中が蠢きだし
そこから子供と別の生き物を混ぜたような姿をした生物が複数も出てきた。

『@&*##%%!!』

そのおぞましい声は何を言っているのか分からないが。
あの生物が僕達に対して
敵意を持っていることは分かった。

奴らが襲いかかってくる。

僕は魔術で作った火球を飛ばし
ミカエルさんはその何倍ものエネルギーで生物を焼き払っていく。

しかし
再び地面が蠢きだし
また同じ生物が湧き出てきてキリがない。

『一体、何なんだ…』

僕は応戦しながら
魔術の火によって照らされている周辺を見る。

どうやらここは洞窟のような岩壁に囲まれていて
それがドーム状のようになっているようだ。

あれ…。
ここ、どこかで…
思い出した

『ミカエルさん!。ここはメドゥーサさんの旦那さんを見つけた、あの洞窟です!』
『なるほど。通りで見覚えがあると思いまし、た!。出口はどこか分かりますか!?』

僕は記憶を頼りに周辺を見るが
地上に繋がる通路口は
さっきの爆発で生まれた瓦礫によって
塞がれてしまっていたようだ。

瓦礫をどかして出ようにも
これだけの生物が出てきていては
その岩や石を吹き飛ばす魔術を使う時間はない。

しかし脱出しなければ
このままだと負けが見えている持久戦。


一体どうすれば…… 。

その時
僕のポケットが輝きだした。
それを取り出すと
入っていたのは女王様から貰ったお守りだった。

そのお守りは次第に輝きを増し
洞窟内を照らしていく。

そして
その光に耐えかねた奴が現れた…。

―――――――
101-2話

『その光を止めやがれ!!』

ソイツは
謎の生物も関係なく僕達の方に
魔力弾をマシンガンのように放ってくる。

僕はミカエルさんが作った防御壁で
それを凌いだ。

少しして攻撃がおさまり
奴が地表に降りてきた。

『お前は…。人拐いをしていた…!?』
『そうだよ。クソが…』

奴はかなり苛立っているようだ。

『おい、その光は何だ』

お守りの輝きは
さっきよりも大人しくなっているが
まだ光を放ち続けている。

『その光は何だ、と聞いているんだが?』

僕はミカエルさんを見る。
ミカエルさんは首を横に軽く振った。
『答えるな』と言うことだろう。

『そうか…。言わないならば、力ずくで消すまで…』

奴は地面に手を当てて魔力を込める。
すると
奴の場所からトゲ状の岩が出て
それが凄いスピードでこちらに向かってきた。
僕とミカエルさんは咄嗟にそれぞれ左と右に避る。
しかし
それによって
僕はミカエルさんから離れてしまった。

それを計算していたのか分からないが
奴は好機と言わんばかりに
無数の雷撃を飛ばしてくる。
そして
その内の1発が自分の所へ向かってきた。

あ、やられる…。

そう思った僕は顔を手で覆い
目を閉じてしまった。
雷撃が止み
目を開けると
ミカエルさんが片膝を着いていた

『ミカエルさん!?』

僕はミカエルさんに側に寄る。
かなりダメージを受けているみたいだ。

ミカエルさんは奴を見た。
奴は手元で膨大な量の魔力を貯め始めていた。

あれをここで放つ気か…!?
そんなもの放ったら、この洞窟自体が崩れてしまう!

『止めるんだ!!』

ミカエルさんはそう叫ぶ。
しかし
奴は止めようとしない。

『止めるんだ!!。お前も生き埋めになるぞ!!』
『構わねぇさ!!。俺はもう見捨てられたのだからな!!』

次第に大きくなる魔力弾。

もうダメだ…!

そう思った次の瞬間。
その魔力弾は弾けるように消えてしまった。
奴の身体が足元からふらつく。

一体、どうしたんだ…?。

僕は奴をよく見る。
奴は身体が崩れ始めていた。
それはまるで風化した石が
ボロボロと崩れていくように。

奴の身体に何が起こっているのかは分からない。
しかし
奴はもう戦えないようだ。

『もう終わりかよ…。良かったなお前たち。命拾いしたな…』

途絶えそうな命に僕は問う。

『お前は何者なんだ!?』
『……。そうだな…。もう死んじまうんだから、言っておくか。俺はギリル大魔王様の7家臣の1人、ナガツマ。この魔界を次に支配する魔王様の家臣の名だ!』

そう叫びながらナガツマは
砂が崩れるように土塊となって死んでいった…。


危機が嵐のように過ぎ去り
僕は力を抜けるように腰から落ちた。

『良かった…』

そう言いながら
僕はミカエルさんを見る。

ミカエルさんは驚きのような…。
はたまた喜びのような…。
どれとも言えない表情をしていた。

その表情が何なのかは分からない。
でも多分
良い意味ではないのは分かる。

ギリル大魔王…。

きっと
この名前は
僕が忘れてはいけない名前だ。

そう思い
僕はこれから起こりうる戦いに向けて
新たなる決意を秘めるのであった………。

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