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2020年12月23日23:58

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サブスクが作る映画人生

■コロナ禍で加速 劇場公開映画のサブスク解禁が早くなる理由
(web女性自身 - 2020年12月23日 06:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=145&from=diary&id=6352825

 サブスクリプションビデオオンデマンド、略してサブスク、SVODとも。
 また面倒くさい呼び方が出てきたなあ。「配信」でいいじゃん。いちいちサブスクがーとか、通ぶったような言い方したくないよ。まあかっこつけてるように聞こえるのも今だけで、じきに誰にでも通じる言葉になっていくんだろうけれど。
 と、既にNetflix三昧、Amazon prime video三昧になってる中毒症の身が言うのだった(笑)。

 実際、この一年のコロナ禍で、Netflix他、サブスクに加入したというご家庭は少なくないと思われる。本年度の流行語大賞に「愛の不時着」が選ばれているのも、Netflixが一般家庭に普及したことの証明であろう。情弱なネトウヨは韓流のゴリ押しだと頓珍漢な反応をしていたが。
 サブスクの普及は、映画を我々にとってより身近な日常のものにしてくれた反面、「映画は映画館で観るもの」という昔ながらの常識を崩壊させる危機を孕んでいる。頑なに加入を拒む筋金入りの映画ファンがいることも心情的には理解できなくはない。劇場の大スクリーンと音響によって体感する映画ならではの衝撃は、家庭での上映システムがどんなに向上しようとも、到底敵うものではないからね(まあ、一部の映画館は貧弱な設備で、これなら家で観るのとたいして変わらんと思えてしまうが)。

 しかし、実質、劇場に行けないとなれば――あの緊急事態宣言時のようなことが今後も起きないとは限らない――それでもどうしても「映画を観たい」なら、サブスクに頼るしかないのだ(レンタルビデオ店は閉店している地域も多く、残っている店も品揃えはよくない)。
 ハリウッドは、このコロナ禍で、劇場に映画を掛けられなくなって、多くの公開予定作品をサブスクでの配信に切り替えた。あくまで劇場公開を前提としていた制作スタッフやキャストには反対意見も多かったが、作品をお蔵入りさせるよりはと、苦渋の決断でサブスクに「売る」ことを了承した配給会社も少なくない。

 私もそうした映画を何本も観たが、そのたびに思うことは、やはり「これは映画館で観たかったなあ」である。
 劇場での映画鑑賞は、実際には時間とタイミングに左右されることが多いので、観たい映画を全て観られるわけではない。しかしそれでも、劇場で観ることを前提に作られている作品を、「サブスクで配信されるのを待てばいいや」という心情にはなれない。音と映像の迫力が段違いなのだものな。
 でもそういう心情の人間って、もう少数派になりつつあるんだろうなあ。私だって、配信で見損なってた映画を何本も観ることができたこと自体は重宝しているのである。今、ここで配信がなくなってしまったら本気で困る。映画館と配信のどちらかしか選べないとなれば、これは配信の方を選ぶしかないのだ。観られる映画の本数が段違いに違うのだから。

 娯楽の王座が映画からTVに移ったように、映画の見方も劇場よりも配信、サブスクに移行していく流れは止められないのだろう。劇場公開から配信までの期間短縮は、その流れの端緒なのだ。
 記事にもあるとおり、劇場での公開はサブスク配信のための「宣伝」としての意味合いしかなくなってしまうのかもしれない。

 それが「映画の生き残り」のための手段だとすれば、簡単に否定もできないが――母屋を貸して軒を奪われる、そういう事態になりはしないかという不安も拭い去れないのだ。
 配信のコンテンツを埋めるためだけに作品が量産されれば、どうしたって「淘汰」は起きるだろう。たとえ良質な作品を作る制作プロダクションでも、立ちゆかなくなるところが増えるのではないかと、それが一番の心配になっているのである。

 もう一つの心配は、これだけ多数のコンテンツが配信されてると、全ての映画を観るのはほぼ不可能で、うっかり「映画ファン」「映画好き」を自称しようものなら、あの映画も観てない、あの名作、話題作ですら、と、後ろ指を指されかねないことだ。
 いや、だからどんなに頑張って映画を観ても、時間の限界とタイミングってものがあるんですってば。
 とりあえず、今日も1本、2本、未見の映画や見直しの映画で半日を潰す生活を送っているのだが――。いろんな意味でビョーキであることは否定できないんだよなあ(苦笑)。
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