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2020年12月14日17:51

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コロナ過で思いだしたあるドラマから見えてきたこと

旭川に続き自衛隊の看護班が派遣された大阪

自衛隊派遣のニュースの影に隠れたが、大阪府の吉村知事は、目標としている130人の看護師を確保する見通しがたったと発表

具体的には、府内の医療機関や大阪府看護協会から65人、全国知事会や関西広域連合、NPOなどから33人、府内の大学病院から20人程度(ちなみに自衛隊からは7人)
更に20人ほどの申込みも来ているとのことで

私は大阪府民ではないが本当にありがたいことだと思った。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201211/k10012759801000.html



このニュースを聞いて、昔見たある時代劇のドラマの最終回を思いだした。

1980年に放送された、松本白鸚(当時の市川染五郎)が火付盗賊改方のお頭で主人公の「騎馬奉行」というドラマの最終回

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藤木悠演じる将軍家の御殿医(お抱え医師)が市川染五郎の奉行の一行を護衛につけ何かの用事でどこかに出かけ(この辺の記憶はあいまい)、
用事をすまして帰路、一行が江戸からひとつ手前の宿場町に着くとそこは疫病が発生し町民が次々と倒れ亡くなっていた。

御殿医は自分だけ助かろうと宿場町を抜け出そうとするが、江戸へ行く街道には幕府の役人が柵と木戸を立て往来を止めて、御殿医であろうとも通れない

やむなく宿場町に戻った御殿医は絶望感から放心状態になっていて、染五郎の奉行は町の患者達の治療にあたるよう説得するが耳も貸さず座り込んでいた。

だが、

町の人達が亡くなった人の遺体を埋めようとしてるのを見かけた御殿医は突然叫ぶ

「待て!  土葬はいかん!  葬るなら火葬にしろ!
これまで埋めた遺体も全部掘り起こして焼け!」

ここから人が変わったように御殿医は町の人々の治療をはじめ、奉行の一行もこれを手伝う


その頃、江戸で主人の帰りを待っていた夏目雅子演じる奉行の妻は、知らせを聞いて侍女を連れてその宿場町の手前までやってきた。

そして、役人達の制止を振り切り木戸をあけ、宿場町に入ろうとする妻
奉行は「来てはいかん!」と説得するが気丈な面持ちで妻と侍女は宿場町に入る

「私はあなたの妻です。 ここで御殿医様のお手伝いをさせてください」
と言い治療の手伝いをはじめる。

それでも懸命の治療のかいなく次々と町の人は亡くなっていく

数日たってある日の昼

夏目雅子の妻は水をくみに(だったか?)静まりかえった町の表通りに出ると、物陰から怯えた目つきで見つめるひとりの少女に気づいた。

妻は笑顔で声をかけるが少女は逃げ出し家の中に入ってしまう

その後、妻と侍女は表通りで楽しそうに蹴鞠(けまり)をはじめた

ふたりの笑い声が静まり返った街中に響くと、さっきの少女をはじめ子供たちがおそるおそる家から出てきて無言で物陰から怯えた目でふたりを見つめる。

しばらくしてさっきの少女が黙っておそるおそる近づいてくると、妻は笑顔で「一緒にやろ」と鞠を少女に渡す

少女ははじめて笑顔を見せ楽しそうに蹴鞠をはじめると、他の子供達も次々集まってきて
ラグビーのように鞠の奪い合いになり皆笑顔で走っていった。

更に数日後、ようやく疫病が収束したが、これを待っていたかのように御殿医は安堵の表情で息をひきとった。


こういうストーリーだったと思う。

この番組はずっと見てたわけでなく、たまたまこの最終回を本放送時見ただけなので細部は違ってたかもしれないが

再放送を見た記憶もないのに40年も前のこのドラマをなぜ急に思いだしたのか?


日本で緊急事態宣言が解除になる頃の今年5月、

アメリカでコロナによる死者が多くでて、埋葬しきれない遺体を屋外に放置してるというニュースを見たことだった。
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無造作に並ぶ棺の写真を見て、御殿医の
「待て!  土葬はいかん!  葬るなら火葬にしろ!」というセリフが頭によぎった。

調べてみると2013年の段階だがアメリカの火葬率は40%程度、
ちなみにイギリスは73%、フランスは30%だそうだ。

※日本に比べて欧米のコロナの死亡者重傷者の人数と割合が高い理由のひとつが土葬が多いからと思ってますが、あくまで理由のひとつで他にも様々な理由、
たとえば皆保険制度になってない、衛生意識の差、気候風土の違い等があると思ってます。



ただこの時は日本で緊急事態宣言が解除される頃で、このドラマのストーリーを書くタイミングを失いまた忘れてたのだが


大阪の看護師募集に対し多くの方々が駆けつけたと聞いて

まわりが止めるのを聞かず宿場町に入る夏目雅子演じる奉行の妻の姿がよみがえった。


それにしても

大阪の吉村知事が7月頃の生出演番組で「冬の第3派が来ることを予想しコロナ患者専用病床を用意する準備をしている」と発言していたが
なのに看護師が足りなくなったということは、多くの医療従事者の方々が退職してしまったのが伺える

もちろん激務に疲れた、収入減という個々の事情もあっただろう

私の知り合いにも医療従事者の方が何人もいるが、解除後から今までも緊急事態宣言時と同じ生活を送るよう指示されてると聞いた。

これもマスコミはあまり報道しないが
医療従事者やご家族の方々が不当で理不尽な差別を受けているという。
具体的には親が医療従事者だという理由だけで保育園の入園を断られたとかあったらしい。
退職事情の中に自分や家族が差別を受けるのに耐えられないというのもあるだろう

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以前書いたが、私が直腸ガンで手術し担当医師や看護師、職員の方々がとても親切に対応してくれたことに今でも感謝してる。

だが手術後5年目の検査結果が異常なしと伝えられた時
「これで無罪放免です。 これからは定期的に健康診断を受けてください。 二度とこんな所に来ないように」と言われた。

何度も言うが医療機関が切迫しているという今、
私達がまずすべきことは病院のお世話にならないよう健康管理に気をつけること、
その上で医療従事者の方々を称えよう



■大阪府、新たに308人感染 重症病床の使用率76%に
(朝日新聞デジタル - 12月13日 21:16)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6341577
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