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2020年10月23日21:53

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異説・金太郎_第1章1幕

ある日、いつものように森の見回りをしていた所、森の入り口に人が集まっているのが見えました。
金「何だ?あの集団は?」
金太郎は過去何度も密猟者を懲らしめているので人間を見るのは初めてではありませんでしたが集団でいるのは見た事がありませんでした。
金太郎はフォースを使って彼らの話を盗み聞きしました。
集1「この森の奥にあるのだな、噂に聞く『シシ神の森』が」
集2「この文献が正しければ間違いない、ここを切り開いて砦を築き攻略の為の拠点としよう」
集3「シシ神の森は太古の昔から生きる獣神がいる、そちらの対策は出来ているのだろうな?」
集4「大丈夫だ、今回はあの方が味方についている、何の心配もない」
集1「あの方か、最初は疑わしかったがあの力を見せつけられた時は肝が冷えたな・・・」
集3「私は見ていなかったのだが、そんなに凄かったのか?」
集2「ああ、あれはまさに『悪魔の力』だ」
金「悪魔の力・・・?まさか!?」
金太郎は盗聴を止め急ぎ金八の元に戻りました。
金「大変だ父さん!!!人間達がここに攻めて来る!!」
八「なんだ突然藪から棒に、ちゃんと説明しろ」
金太郎は盗聴した内容を金八に伝えました、話を聞いた金八の顔はみるみる険しくなっていきました。
八「悪魔の力か・・・、その集団はフォースの使い手を有している可能性が高い・・・、しかもシシ神の森まで知っている・・・、まずいな・・・」
シシ神の森は金太郎達のいる森のさらに奥にある森でシシ神を頂点に多数の獣神が住まう
神聖な場所でした、金八はその獣神の中でも下位の存在で森を守る防人の役割を担っていました。
八「シシ神の森には結界が張ってあるから普通の人間が見つける事はまず不可能だがフォースの使い手がいるとなると発見されてしまう危険がある」
金「相手がフォースの使い手なら俺が戦う!シシ神の森を脅かそうとするなんて許さない!」
八「ならん!フォースは命を守る為の力、武力に使ったらダークサイドに堕ちてしまう」
金「でも何もしなかったらそいつに森が荒らされてしまう!大丈夫!俺は森を守る為に戦うんだ!絶対にダークサイドに堕ちたりはしない!」
八「・・・、お前を拾った時からいつかこうゆう日が来るのではないかと思っていたが、本当にきてしまうとはな・・・、これも運命か・・・、ヒューマン!」
金八が呪文のようなものを叫んだ途端金八の体が突然光出し、光が収まると金八の姿が人型に変わっていました。
金「父さんが人間の姿になった!!!???でも頭は熊のままだけど・・・」
八「獣人形態というやつだ、獣神は皆この姿になれる、4足歩行では人間と争いになった時に不利だからな」
人型になった金八は棲家の奥の部屋から箱を持ってきました、中には不思議な形をした金属の筒のような物が入っていました。
金「父さん、これは?」
八「これは『ライトセイバー』と言って光を刀身にした剣だ、フォースの使い手とは同時にこの剣を操れる者でもある」
金「剣なんて今まで持った事がないから操れるようになるのに時間がかかりそうだ・・・、鉞の扱いなら得意なんだけど」
八「お前には争いをしてもらいたくなかったからな、故にこの剣の事も秘密にしていた、しかしフォースの使い手を相手にするならどうしても必要になる」
金「ねぇ父さん、これを鉞の形に変えられないかな?」
八「何だと!?う〜む、ライトセイバーを剣以外の形にしたなんて話は聞いた事が無い」
金「製作法がわかれば改良の糸口が見つかるはず、何か書物とかは残っていないの?」
八「ここから遥か北へ行った所に太古の伝承などが記された書物が保管されている寺院がある、もしかしたらそこにあるかもしれない、例の集団もどこかの寺院からシシ神の森に関する文献を探し当てたのかもしれないな」
金「奴等が先に来ていたとしたら書物は全て奪われてしまっているのでは?」
八「その可能性もあるが書物が保管された寺院はいくつもある、だから行って確かめるしかない」
金「そうか、なら俺が寺院に行ってくるよ!」
八「そうだな、奴等が砦を築くと言っていたならまだ時間はあるはずだが、フォースの使い手がいる以上どう動いてくるかわからん、なるべく急げよ」
金「わかったよ父さん、行ってくる!」
こうして金太郎は書物が保管されている寺院に向かいました。

続く
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