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2020年10月17日17:30

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92-2終 詩・短編を書いてみた(第1926回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b

93-6-2「謎の洞窟」

▼▼▼▼▼▼▼▼
サキュバスのミルクロさんの悩みを解決してから数日後。
僕は魔王様に呼ばれた。

どうやら次のお悩みがあるという。

『よく来てくれた。此度の依頼、良き働きだったと聞いておる。我が息子として、とても誇らしい』
『ありがとうございます』
『で、早速で悪いが、続いての民の悩みを解決してほしい』
『分かりました』

魔王様から託された依頼は
「メデューサ」からの依頼らしい。
詳しい内容については
「恥ずかしい」との理由で直接話したいという。

僕はミカエルと一緒に
メデューサが住む森へ向い
その道中
僕はミカエルさんに「メデューサ」について教えてもらった。

「メデューサ」は
大まかな部分では僕たちの知っている所と同じらしい。
目を見たら石になるとか。
好戦的だとか。
女性だとか。

ただ
戦争が終わってからは
好戦的な性格から
友好的な性格に変わったという。

『なぜ変わったのか』と尋ねると。

それは戦争の醜さを間近で見てしまったから。
同じ世界に生きている人が
血で血を洗う争いはあまりにも悲惨だったのだろう……。

メデューサの事情を少し理解した所で
街のはずれにある森林地帯に着いた。

周辺を探し歩くと
苔や草のツルが壁に付き
長い時間が経過したログハウスのような建物を見つけた。

恐らくあの建物だろう。

「よし、行きましょうか」

僕は家に近づこうと足を動かす。
すると
ミカエルさんが僕を呼び止めた。

『王子、少しお待ちください』
『なに?』
『メデューサについて注意点をお話ししたいと思いまして…』

ミカエルさんは言ういは…。
メデューサは目を合わせた相手を
石に変える力を持っているらしい。

俗に言う魔眼。

これは呪いのようなもので
一度かかると
ミカエルさんでも呪いを解除することは難しいという。
だから
予防策として「目を見ないこと」が一番の対策だが
それは非常に難しいことなので
ミカエルさんだけが最初にメデューサと会い
僕とも会える確認してくるという。

『ミカエルさんは大丈夫なの?』と聞くと
『私には免疫があるので大丈夫です』と言う。

風邪みたいに言うんだな。

そう思いつつ
僕は彼の帰りを待つのだった。

数分後。
ミカエルさんが出てきた。

問題は解決したのだろうか?

『ミカエルさん、どうでした?』
『魔眼は魔力を調節してもらう事で大丈夫になりました』

そんな事が出来るんだ。

まさかの方法に僕は驚いたが
これで目を見ても
石になることはないらしい。

そして
その後に僕はミカエルさんから
前回と同じように偽名で対応するなどの確認を確認し
僕達はメデューサの家へ入った。

家の中はテーブルやキッチンなど
一般的な生活空間が広がっていた。

家庭的だなぁ…。

僕達は椅子に座り
メデューサに自己紹介を含めた軽い挨拶をした。

依頼者であるメデューサの名前は「サロ・リアラ」。

彼女は戦後
各地を移動しながら生活をしながら
同族の男性と結婚。
そして現在は
生活拠点をこの場所に移し
自給自足に近い生活を行っている。

不便ではあるが
それも楽しいと言う。

一通りのご挨拶をした所で
ミカエルさんが今回の依頼について尋ねた。
すると
サロさんは表情が変わり
今にも泣き出してしまいそう。

僕達は慌てて悲しませてしまったことを詫びた。
サロさんは『こちらこそ、すみません』と言って涙を手で軽く拭い
あらためて今回の悩みについて話をしてくれた…。

それは数ヵ月前のこと。
サロさんの夫の「キロさん」が
木こりの仕事で森へ出掛けたっきり帰ってこないという。
これまでこのような事はなく
サロさんは心配で心配でたまらないらしい。

僕は涙を堪えてそのように話すサロさんに
自分の責任感が刺激され
『必ず見つけます』と伝えたのだった。


サロさんから聞いた夫のキロさんが向かったであろう方向へ向かう。
しかし
それから2日間ぐらい探したが
手掛かりさえも見つからない。

もう手詰まりか…。

そう思ったとき
道具小屋のような小さい建物を見つけた。
小屋の周りは膝ぐらいまで生えた草に囲まれていて
生き物が通ったような跡はない。

何であんな所に建物が…?

僕はその小屋が妙に気になり
その違和感をミカエルさんに伝えた。

『ミカエルさん。あの小屋は何ですか?』

ミカエルさんは小屋を見る。

『あれは道具小屋ではないですか?』
『道具小屋…。調べてみませんか?』
『そう、ですね…』

僕達は草を掻き分けて小屋のドアを開けた。
すると
その中は壁に掛けられた沢山の道具があった。

『道具だけですね…。違う場所を探しますか…』

そう言って
ミカエルさんが小屋から出ようとした時
僕の耳に何か僅かな音が聞こえてきた。
それは何を叩く音のような。

どこからだ?

僕は耳を澄ませる。
『床…?』

その音は床の真ん中辺りかからだった。
『王子…?』
『ミカエルさん!床を剥がせますか!』
『えっ? 何故ですか?』
『何か音が聞こえるんです』

ミカエルさんは戸惑いながら
近くにあったバールのようなモノで
その部分の床を剥がしてくれた。

すると
そこから地下へ通じる階段が出てきた。

ーーー2話↓ーーー

ミカエルさんは戸惑いながら
近くにあったバールのようなモノで
その部分の床を剥がしてくれた。

すると
そこから地下へ通じる階段が出てきたのだった……。

これは…。

僕とミカエルさんはその階段を覗き込む。
階段は暗くて
その先がよく見えない。

僕はミカエルさんを見る。
『着いてきてくれるよね?』という意思を込めて。
ミカエルさんは目を瞑り少し考えた後
『分かりました。行きましょう』と言ってくれた。

ミカエルさんを先頭に
僕達は階段を降りていく。

降りる度に響く自分達の靴音。
緊張しているからなのか。
その靴音が
まるで心臓の鼓動のように聞こえる。

一番下まで降りると
僅かな明かりが所々に灯っていた。
まるで鉱山の坑道のよう。

『右左に道があります。どちらに行きましょうか?』

ミカエルさんはそう言う。

どっちがいいだろう…?。

どちらも明かりが続いているけど
先の道は見えない。

するとその時
物と物がぶつかるような高い音が
右の方角から聞こえてきた。

人がいるのか…?

僕達は右側の道を進むことにした。
少し長くその道を歩くと
今度は何かを掘削する音が聞こえてきた。
その音のする方向へ目を凝らす。

そこには明かりで延びる人影があり
その影は何かを降り下ろしたりしているのが見えた。

『あの人に話を聞いてみましょう』

ミカエルさんがそう言って
石を掘っている人に話しかけた。
しかし
その人は反応せず
黙々と石を堀り続けている。

ミカエルさんはもう少し近づいて話しかけた。
しかし
全く反応がなく黙々と採掘作業を続けている。

明らかにおかしい…。
まるでロボットのようだ。
『ミカエルさん、これは一体…』

そう僕が言うと
ミカエルさんは何かを確かめるように
その人の顔を覗き込んだ。

『やっぱり…』
『どうしたの?』
『この人は魔術によって操られています』
『えっ!?。本当に!』

ミカエルさんは頷く。

『じゃあ、早く解かないと…』
『それは難しいかと思われます』
『どうして?』

ミカエルさんはこう説明してくれた。

「何かを操る」という魔術は大きく分けて
外側と内側の二つがある。
外側とは肉体を操る魔術。
内側とは精神を操る魔術の事である。

一般的に
この世界では
外側は「掛けやすい」が「解きやすい」。
逆に内側は「掛けにくい」が「解けにくい」性質を持っているという。

『つまり、彼には解きにくい「内側の魔術」が掛けられているということですか…?』
『そうなります』
『そんな…。じゃあ、どうすれば…』
『方法が無いわけではありません。基本的には、掛けた側から相手を離れさせれば良いのです』
『どういうこと?』

誰かを操る魔術には
その状態を維持しする為に
自分の魔力を送り続けならないというデメリットがある。
しかも
内側に関わる魔術であればあるほど
維持し続けるには
使用者が対象者の近くにいて
魔力によって術式を維持し続けなければならないという。

『そうなんだ…。ちょっと待って…。ということは、操っている人がまだこの鉱山にいるということ?』
『そういうことになりますね』

ミカエルさんの言葉に
緊張が這いよる

『どう、されますか?。このまま進むか…。魔王城からの応援を待つか…』
『……行こう。待っていたら状況はもっと酷くなるかもしれないし、それに、ここから追っ払えばいいんだからさ!』
『分かりました』

僕は気持ちを引き締め
ミカエルさんと一緒に
さらに奥へと進む。
すると
大きく拓けた場所に出た。

そこは大きな空洞で
まるで採石現場のように
下へすり鉢状に穴が続いていた。

その穴の大きさに驚く僕。

すると
ミカエルさんさんが穴の下層へ続く道を見つけた。
その道は
穴の内側に沿いながら螺旋状に作られていて
さらに
その道の所々をよく見ると
道具を使い掘削している人の姿があった。
きっと
彼らも操られているのだろう。

ますます怪しくなる異様な現場。
とても合法な場所には思えない。

『王子、いかがいたします?』
『下に行こう。何か分かるかもしれないし、サロさんの旦那さんがいるかもしれない』
『分かりました。』

僕達は最大限の警戒をしながら下へ向かった…。

数十分後
サロさんの旦那さんは見つからないまま
特に何もなく最下層に到着してしまった。

警戒していただけに拍子抜けしてしまう。
しかし
ここは最下層。
何かはあるはずだ。

僕は薄暗い中で
周辺に目を凝らす…。
すると
素手で黙々と作業している人が数人いることに気づいた。
そして
その中にサロさんから聞いていた特徴を持つ人がいた。

多分彼が旦那さんだろう。

僕達は話かける。
しかし
彼も操られているようで反応がない。

どうしたら…。

その時
背後から何かの気配を感じ
僕は振り向いた。

だが
そこには誰もおらず。
『どうしました?』と尋ねるミカエルさんに
僕は『何でもない…』と言って視線を戻した。

それから数分後
突然ミカエルさんが『王子!』と声を出して
僕を強く押した。

その直後
何かが僕の頭をかすめ
それは壁に当たり穴を開けた。

一体、何が…?

僕達は
それが飛んできた方向を見る。
あの視線の正体がそこにいた。

『おやおや…。見知らぬ人が、こんな所に何かご用ですか?』

僕はアイツを覚えていた。
だってアイツは
夢の中で僕に襲いかかってきた人だから。

『おや? アナタは…』

ヤツは不敵な笑みを浮かべる。

『お久しぶりですね。あれから元気にしていましたか?』
『何でお前がここに…』

ミカエルさんが『誰ですか?』と僕に小声で尋ねてくる。
僕は『夢の中で僕を襲った男だよ』と小声で返した。
すると
ミカエルさんはソイツの顔を見つめ
呼吸を静かに整えた。

それを見たヤツも顔に殺意がこもる。
そして
ヤツは無言で魔力弾を僕達に向けて飛ばしてきた
ミカエルさんは
それが来るのを分かっていたかのように
魔力を手と腕に集めて魔力弾を弾いた。

弾かれた魔力弾が岩壁に当たり
爆風が僕らの髪を揺らす。

無言を貫く二人。


その時間が少し流れた後
ソイツがため息を吐く。

『で、アナタ達の目的は何ですか?』

その問いかけに
ミカエルさんは質問で返す。

『お前こそ、ここで何をしている?』
『アナタはバカですね。そんなの答えるわけないじゃないですか』
『なら、力ずくでも答えてもらいます』
『おやおや…。力ずくだなんて、まるでアナタ達の方が悪役みたいですよ』
『ふざけたことを…』
『残念ですが。私は、ここにケンカをしに来たわけありません。必要な作業はもう終わりましたからね』

そう言うと
ソイツはまた魔力弾を飛ばしてきた。
ミカエルさんが弾き返すと
まるで煙り玉を投げたかのように
視界が白く包まれた。
霧が晴れると
ソイツは居なくなっていた。

恐らく逃げたのだろう。

僕達はヤツを追いかけるようと思ったが
ここで働かされていた人達が
気を失って倒れているのを見て
操られていた人達を救助しなければならないと判断。

僕達は魔王城に連絡し
兵士に来てもらい
気を失っている人達を運び出した。

かなりの人数が捕まっていたようで
洞窟から全員を外へ出すのに半日は掛かったが
その人達の中から
あの時にサロさんの夫を見つけ出し
僕達はサロさんに彼を引き渡した。

旦那さんの気を失っていたものの
サロさんは彼との久しぶりの再会に涙を流す。

その涙を見ただけで
救いだせて良かったと僕は思える。


ただ
あれだけの人数が操られ
働かされ
あの洞窟で何をしていたのか。
ヤツの目的は何なのか。
それらが分からないままだ。

僕は胸に引っ掛かる何かを感じながら
今回の依頼を終えたのだった…………。


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