ここからいくつかの日記は、第53回ネット鑑賞会用の解説です。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調作品7
フリードリヒ・グルダ(ピアノ)
かんち自身の解説
堂々とした作品に仕上がっている第4番。この辺りからかなり風格をもつようになってくると私は思っています。
そもそも、ベートーヴェンが作曲したジャンルのうち、最も初期作品に前時代の影響がないのがピアノ・ソナタだと思っています。ですので、風格があるのは当然だともいえます。
今回は、前回4名から演奏を選ぶとした通り、結構面白いグルダの演奏を聴いてみたいと思います。
***************************************
ピアノソナタ第4番変ホ長調 作品7は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが作曲したピアノソナタ。演奏時間は約28-29分。
作曲年は各種の文献情報から1796年から1977年にかけてであろうと推定される。作品2の3曲(第1番、第2番、第3番)と比べて規模と内容の両面に格段の進歩が見られ、長さの面ではベートーヴェンの全32曲のピアノソナタの中でも第29番(ハンマークラヴィーア)に次ぐ大作となった。カール・ツェルニーは「熱情」と愛称で呼ばれるべきは第23番ではなくこのソナタではないかと述べている。
曲は1797年10月にウィーンのアルタリアから出版され、ハンガリー出身のケグレヴィチ伯爵令嬢バルバラへと献呈された。バルバラは当時ベートーヴェンにピアノを習っており、近所に居住していたバルバラのレッスンのためにベートーヴェンは寝起きそのままの姿でケグレヴィチ邸を訪れることもあったという。ピアノの卓越した腕前を持ち作曲者と恋愛関係にあったとされることもある彼女は、他にもピアノ協奏曲第1番など複数の作品の献呈を受けている。出版当時、曲は惚れ込んだ女性を意味する「Die Verliebte」という愛称で呼ばれたこともあったが、現実の人間関係がこの呼称の背景にあるわけでないと考えられている。
ログインしてコメントを確認・投稿する