19020903 NO4133 明治二十九年本邦人被殺傷の件について生命・財産に関する損害要償案覚書
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009_0010_0270 駐韓日本公使館記録 9巻 一. 本邦人被害に関する件 参•四 (27) 明治二十九年本邦人被殺傷の件について生命・財産に関する損害要償案覚書
文書題目 (27) 明治二十九年本邦人被殺傷の件について生命・財産に関する損害要償案覚書
文書番号
発信日 明治三十五年九月三日 ( 1902年 09月 03日 )
発信者 大日本帝国特命全権公使 林権助
受信者 外部大臣署理 崔栄夏
(27) 明治二十九年本邦人被殺傷の件について生命・財産に関する損害要償案覚書
一. 本件は、明治二十九年中貴国各地において暴徒蜂起の際、
殺害され又は負傷させられた本邦人六十二名中、
殺害せられたる者四十三名の生命に関する賠償金額日本貨十四万五千円、
および身体に関する賠償額一千円、
以上生命・身体に関する額併せて日貨十四万六千円、
並びに当時本邦人が蒙った財産上に関する賠償金額九万七千百四十六円四十一銭九厘、
即ち合計二十四万三千百四十六円四十一銭九厘
を貴政府に要求するにあたって、前者は明治二十九年五月三十日「公文第三十八号」を以って当時駐箚の小村・全権公使より外部大臣・李完用氏に、後者は明治三十一年六月二十九日付「公文第四八号」を以って当時駐箚の加藤公使より署理外部大臣・兪箕煥氏に照会し、その後本使着任後において明治三十四年九月二十六日「公文第一○五号」を以って外部大臣・朴齊純氏に、同年十二月十六日「公文第一参六号」を以って外部署理大臣・閔種默氏に、越えて本年四月二十八日付「公函」 を以て外部署理大臣・兪箕煥氏に、及び去月二十一日付「公文第一二七号」を以って貴署理大臣閣下に照会、及びさらに口頭を以って度々交渉を重ねたのだが、当初以来今日に至るまで貴政府は本件に関し何等の回答を与えていない。
一. 本件要求の理由は「公文」及び口頭を以って既に説明し尽して余すところはない。故にここでは余分なことは付け加えず、一昨日本使が貴署理大臣と貴部における会見の際話が偶々本件に及んだおりに、貴大臣が
「本件は考え方においては到底我が政府の責任を免れることはできないのだが、年々我が政府の財政上の状況に照らし合わせて今も妥結に至らない次第であり、帝国政府が今日まで堪忍したこともまた我が財政の状況に考慮されたことに外ならないだろう」
と言明されたのは、深く本使の最もだと考える所である。
帝国政府及び本使が本件を今まで隱忍してきたのは全く貴大臣の推知される通りの次第であるので、本使が今日本件の妥結を迫ることは多少貴国の現状において心苦しい所があるのだが、懸案は既に七ヵ年にわたり、その間被害者及び遺族中このために窮境に沈淪している者が少なからず、妻子を道途に泣かせ、良民を職を失って収復に至らせないなど仔細にその状況を調査するにむごたらしさに耐えられないものは枚挙にいとまがない。志士、仁人でなくともいやしくもひとたびその窮状を見ると誰に一滴の涙なしでおれるだろうか。いわんや千歲一遇の慶典が特にこの一カ月の間に挙行されようとしているときに当り、この惨害の懸案はなお解決を告げないことにおいては、皇帝陛下中興の盛徳に惜しむべき小さな傷がないと言えない。
今やこれらの状況は我が国民の輿論に上ろうとしており帝国政府の堪忍は今後ながく続くことはできない状況となり、本使がここにこの覚書を提出することがやむを得ないことは貴政府の深く理解されることを望む。
思うに貴政府が本件をこの上不問に付せられることは両国の交誼を重んずる道ではないだけでなく、被害者及び遺族をしてこれらのむごたらしい状況に長く放任して顧みられないようなことがあっては、貴政府はために皇帝陛下の聖徳と仁慈を疑わせる責を免れる道のないことは本使の最も憂えるところである。
一. 本使は専ら両国の交誼を重んじるため極めて慎重に貴国の現状に鑑み本件を考量するする所である。即ち本使は刻下の急務として、貴政府か本賠償案を基本において肯認されることを希望する者であり、もしその金額あるいは償却の方法に関しては追って貴政府と商議を重ねることとし、一先ず被害者及び遺族の感情を緩和することは、たとえ一時臨機の取り計らいに属するとしても時宜に応じたものであろうと認める。
明治三十五年九月三日
大日本帝国特命全権公使 林権助
外部大臣署理 崔栄夏 閣下
[上件の国漢訳]
文書題目 [明治二十九年本邦人被殺傷事件に対して生命財産に関する損害要償案録紙(一九○二年九月三日林公使が外部大臣に手交した覚書)]
[明治二十九年本邦人被殺傷事件に対して生命財産に関する損害要償案録紙(一九○二年九月三日林公使が外部大臣に手交した覚書)]
一. 本件은明治二十九年中貴国各地方에서暴徒蜂起時被殺傷本邦人六十二名中被殺害者四十三名의生命에対야賠償金額日貨十四万五千円과身体에関賠償額一千円을合算即生命身体에関金額은日貨十四万六千円과当時本邦人이被財産上에関賠償金額九万七千百四十六円四十一銭九厘前後都合二十四万三千百四十六円四十一銭九厘을貴政府에要求이라前者�鯡声Ｆ鷭酋綰�五月三十日公文第三十八号로当時駐箚小村全権公使가外部大臣李完用氏照会고後者�鯡声�三十一年六月二十九日公文第四八号로서当時駐箚加藤公使가署理外部大臣兪箕煥氏로照会야其後本使着任後明治三十四年九月二十六日公文第一○五号로外部大臣朴齊純氏同年十二月十六日公文第一参六号로서外部大臣署理閔種默氏로照会고追後本年四月二十八日公簡으로外部大臣署理兪箕煥氏와及去月二十一日公文第一二七号로서貴署理大臣閣下로照会고尚且面晤케屢次交渉얏���貴政府�鯏�初붓터今日지本件에関야何等回答이無
一. 本件要求理由�鮓�文及面晤로已尽説明야無有余蘊인故로玆에贅言必要가無며再昨日本使가貴署理大臣과貴部에会見에偶然이話及此件니貴大臣言内에本件은主義上畢竟我政府의責任을免치못事오나比年我政府財政上의況状으로至于今妥結치못��거시라貴国政府가今日지堪忍것도亦是我財政況状을鑑知름이라声明시��거슨本使가깁히諒焉��ㅣ오며帝国政府와本使가至今지本件을隱忍은全然貴大臣이推知신것과��흔事情이오니今日을当야本使가本件을妥結기로急迫은貴国現状을対야多少間苦慮를바ㅣ오나懸案이既経七個年間에延亘고其間被害者及遺族中窮境에沈淪者도不尠더러嬛孤�鯱�上에饑泣고良民은失職難復窘境에至지다此等状況을仔細히調査건�不堪酸鼻者ㅣ不可勝数라志士仁人아닌들번其窮状을보면누가一滴之涙無리오況千歲一遇慶典이将来朞月間에挙行실를当야如此惨害懸案이尚且解結치못즉貴
大皇帝陛下中興盛徳에瑕瑾이不無리오這般況状이장国民의輿論이될地境에来到帝国政府도今後오堪忍치못地境이라故로本使가玆에此録紙을提出�鯢堝赤畛�状은貴政府에쎠도깁히諒悉심을為望이며同時에貴政府가本件을尚且置之不問심은両国文宜를敦厚케실途가아니다至於被害者及遺族을這般酸鼻状況에오放任不顧야셔�魑�政府��
大皇帝陛下의聖徳과仁慈를疑惑케責任을免쓔업고本使의第一憂慮ㅣ라
一. 本使�鮴�혀両国間交誼를緊重이알고慎重히貴国現状을鑑知야本件을考量을不辞即本使�鯡棆�의急先務로貴政府가本賠償案을主義上肯認심을希望이라若夫金額或償還의方法에関야�鯆票ゝ�政府와商議妥結케고為先此方法으로被害者及遺族의熱情을緩和은仮令一時権宜에属措置오나極히時宜에応当기로認
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