スポーツを続けられるということ

youtubeに「Athlete Tube for Tokyo Olympic 2020」というチャンネルがある。
オリンピックメダル獲得が有望な選手の動画を集めているチャンネル、という感じだろうか。
今から９年前、当時ジャンクスポーツとかにも出てて、卓球普及でいろいろ目立っていた四元選手を破った、熊本の高校生、高橋選手の動画。

コロナ禍にあり、来年の東京オリンピックが開催されるか、まだまだ分からない。
ただし、仮にオリンピックが開かれたとしても、高橋選手がオリンピックの舞台に立つことは、ない。

youtubeをいろいろ見ていたら、お勧めみたいな一覧に、電車に轢かれた男みたいな動画があって。ええっ？どういうこと？いきさつは書かないけど、右腕、両足を失いながら一命を取り止め、いろいろ障碍者の視点から動画を発信しているみたいなんだけど。
そんなのを見たら、不慮の事故で障害を負ってしまった人達の動画がいろいろ紹介されるようになって、その中でふと目に留まった動画。美人さんだからというのは秘密ということで。

「全日本卓球選手権大会という卓球の試合の帰り道で・・」
よく大会って中高生が部活メンバーと見に来てるよね。それにしても、わざわざ熊本から見に来るってかなり熱心だな、相当な強豪校なのかな？と思ってみてみると。
「大会の数日前に足首を捻挫してしまって。お医者さんにけっこうひどいから試合は出ない方がいいよって言われて。」
えぇぇぇぇ！全日本に出場する側だった、トップアスリートだったの？？
スポーツを少しでもかじった人であれば、全日本に出るほどになるまで、どれほど自分の生活をその競技に捧げなければならないか分かるだろう。おそらくそれまでの人生のほとんどをかけてきた、卓球を突然奪われるというということがどういうことか、彼女ほどのトップ選手でない自分には想像も出来ない。冒頭の動画は高橋選手卓球生活最後の勝利の試合。この何時間後に、こんな人生が変わってしまう事態になるなんて。
話は逸れるが、この時の運転手も一生苦しみを背負うんじゃないのかな。インターハイ何十年も連続して出ている強豪校みたいで、全寮制っぽいから、ご両親も類稀な才能を持つ自慢の娘を学校を信じて送り出したんだろうけど（明治の立身出世じゃないけど、その地域でも、わが村の天才と、地域の期待を一身に背負う存在だったんだろうな）、親御さんから預かっている日本の宝を、もう取り返しのつかない状況にしてしまったなんて。

たいした腕前でもなく、やる度に逆にストレスになってしまいかねないが、アマチュアスポーツ愛好家として、何事もなく練習できることがどんなに幸運なことか、じんわり噛みしめた。