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2020年09月04日21:13

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ウィリアムズ売却について思ったこと

異能の天才はその世界を滅ぼしてしまう。
ミハエル・シューマッハ、この努力する天才はF1という世界を滅ぼしてしまった。
大混乱の94年に中段グループだったベネトンでフォードV8エンジンを用いて色々あったがチャンプとなった。翌年はルノーエンジンを得て悠々とチャンプを得た。
このあとがすごい。

低迷を続けていたフェラーリに移籍し、イタ車でどこの車より速い安定した勝てる車を作りあげるのに成功した。それまでに5年の年月がかかりましたが。
2000年に本来居るべきチャンプに返り咲き、その後もう二度と更新されることのないであろう5年連続チャンピオンを取ってしまった。

ライバルたり得たミカ・ハッキネンが引退してしまうと、この恐ろしいドライバーに挑めるドライバーはいなくなってしまった。
まず、早い。そして車がいい、そして、勝つことにひたすらに貪欲で努力を止めない。
そのレースで調子が悪くとも、諦めることなく取れる最高のポイントを取る。
勝敗に関わるところではコンマ何秒の戦いをひたすらに集中して順位を上げる。
この努力することを止めない天才は他の誰をも寄せ付けなくなってしまった。
荒れたレースでも、雨のレースでも、早い。負けない。

だがしかし、5年ものあいだこの無敵ぶりを余すことなく発揮し続けるのを見ているとファンはF1というレースを見ることに飽きてしまった。
そして、ライバルたり得るドライバーの質を低下させてしまった。1レースでいいから勝利するという努力すら、この天才は他のドライバーから少しずつ奪っていったのだ。

そして日本のレースファンにとっては2011年を持って地上波中継から撤退でいっそう遠いものとなってしまった。

日本は元からモータースポーツがあまり盛んではなかったが、F1はバブル時代から根強いファンがいたのだがシューマッハのおかげでファンは徐々に減少していった。
レースは競い合って抜きつ抜かれつがないとさすがに成り立たない。F1もレギュレーション(ルール)でそうなるように努力したが、レギュレーションを新しくすると一番最初に最適化してくるのはこの天才であり、変更は無駄な努力でしかなかった。

日本のF1ブームに影響される面は大きいが、80-93年までのレースにはきら星の如く有名なドライバーがいた。セナ、プロスト、マンセル、ピケ、ニキ・ラウダ、ベルガーなどなど、日本だとジャン・アレジが有名か?
94年のセナの死による影響も大きいが、それ以上にシューマッハが勝利してからは世代交代をしほとんど名前を聞かなくなった。
そして、2000年以降は彼に立ち向かえるドライバーはいなくなり世界を滅ぼしてしまった。
2002年頃に他の中堅チームに移籍して再興お助けドライバーとして名を残せばよかったのだろうが、もうそんな歳でもなくなっていたのだろうから仕方がないのだろう。

シューマッハは何一つ悪くない。ただ、彼が努力する天才過ぎたのが問題だったのだろう。
だが、ただひとりの異才が世界を征服し続けると対抗できる勢力が居なくなり、世界が滅んでしまうということだ。
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