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2020年08月30日07:38

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死滅遊技

暑い日が続くなあ。袋がダラ〜ンとしておりますよ(-_-;)。

だいぶ前に録画しておいたNHKスペシャルを観た。タイトルが「アウシュビッツ 死者たちの告白」なるものであり重そうな内容だ。観たらものすごく重かった。

あの第二次大戦でナチスドイツがユダヤ人の大量虐殺を行なったアウシュビッツ収容所の処刑部屋であったガス室の近くの地中から、近年大量の置き手紙が見つかっていたのであったが、どれも経年劣化により字がにじんで汚れており解読できないでいた。なので手紙の内容を知り得ることができないでいた。

それがなんと現在のデジタル技術を駆使することにより、この手紙を解読できるようになったというのである。そしたら手紙の中身がとてつもなく非道いものであることが判明し、世に衝撃を届けたのであった。

幾通もの手紙を書いたのが主にこの三人であった。

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彼らはユダヤ人であったが一方的に虐殺された多くのユダヤ人たちとちと違い差別化されたユダヤ人であった。それは「ゾンダーコマンド」なる役職をナチスから与えられた人々であり、裏切者のそしりを受けた受難の人たちであった。

彼らの役職というのはこうだ。大量のユダヤ人たちをガス室に導くための道具としての誘導係の任務をナチスから与えられたのであった。つまりはナチスの命を受けユダヤ人の虐殺に手を貸すユダヤ人である。彼らはその任務の引き換えに命を保証されていたのであった。まったくやりきれないことである。

任務を与えられた彼らは当然苦しんだ。同じユダヤの同胞たちからはひとでなしのそしりを受け、それでも自分の命が長らえることにどうしても抗えず生き地獄を生かされた。任務中の扱いとてひどく、満足な食事を与えられず常に慢性的な空腹を抱えそれにさいなまれ、しまいに思考停止状態にさせられ、挙句同胞をガス室に送る極めて残酷な任務に対してまともに向き合えなくなるという事態に陥り、ナチスの連中の人類史上最も非道な奸計に取り込まれてしまうのであった。

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それでも手紙に記して残した。それはやはり犬死猫死に無駄死にさせられた多くの同胞の無念をなんとか世間に明らかにしたい一心であった。ホロコーストの事実に加え、自身の立場であるゾンダーコマンドの存在を明らかにしてヒトラーのナチスのドイツの非道を世に伝えてかの国家の誤りを正したいという思いであった。

そんな彼らも結局はしまいにガス室に送られ露と消えた。口封じであった。彼らが殺された二か月後にドイツは全面降伏したとありやりきれない思いにかられた。

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アウシュビッツにはガス室が5部屋あったらしいが、証拠隠滅で破壊されたなかでこの一室だけが破壊をされずに残ったとあった。最期にこの部屋の光景を見て落命したユダヤの人たちの数総勢600万人。東京都の人口のおよそ半数である。

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どうすりゃこんな仲間を売ることまでさせられる非情をやらかすことができたのであろうか。なんか今さらながらドイツ人が怖くなってきた。人って人に対してどこまで冷酷非情になれるのであろうか。これも際限がないのではないかと思わされ慄然とさせられた。

日本にあってはガダルカナルにインパールに東京大空襲に沖縄地上戦に広島長崎があった。あれも見方によっては戦争ではなく実際は大量虐殺であったろう。戦争はやはり避けたい。あまりあれこれ考えると自分が自分でいられなくなりそうだったので、この番組を観終えてそのことだけを思うようにした。弱いな俺(-_-;)。

この番組は日本国内にのみならず世界中の多くの人たちに届いてほしいと思った。だいたいがいまだに世界各地で戦争や紛争が起きているしまた起きそうなところもある。これ観てああやっぱり戦争ばかばかしいと思ってくれたらなあなどと僕は思った。これって夢想であろうか。一曲。



今日も朝から暑い。もうすぐ8月も終わるがなんだか秋の気配が感じられないのは僕だけでありましょうか。
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