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2020年08月22日00:47
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８月２２日の日記
今日の出来事：１５９０年−葛西大崎一揆鎮圧、１８６４年−禁門の変：天王山で十七名が自刃（天王山十七烈士）、１９４４年−対馬丸事件、１９４５年−ソ連対日参戦：三船殉難事件、１９４５年−肥薩線列車退行事故、１９４５年−愛宕山事件
今日は、葛西大崎一揆鎮圧です。葛西氏・大崎氏は、陸奥国中部（宮城県北部〜岩手県南部）の戦国大名でしたが、伊達政宗の曾祖父・稙宗の代から伊達氏に従属しており、独自に兵を小田原に派遣できる状態ではありませんでした。しかし、葛西晴信と大崎義隆は小田原に参陣しなかった事を理由に秀吉に領地を没収され、葛西・大崎両氏の旧領１３郡（胆沢・江刺・磐井・気仙・本吉・登米・桃生・牡鹿・栗原・遠田・志田・玉造・加美）には、新たに木村吉清が封じられました。木村吉清は葛西氏の居城・寺池城に拠り、子・清久を大崎氏の居城・名生城に配置して領国経営を開始しました。しかし、その統治手法は旧葛西・大崎家臣団らの強い反発を買うものでした。岩手沢城で旧城主・氏家吉継の家来が領民と共に蜂起して城を占拠したのを皮切りに、一揆は領内全土へと拡大しました。木村清久は寺池城に赴いて父と対策を協議しましたが、名生城に戻る途中に立ち寄った佐沼城で一揆勢に囲まれ、救援に赴いた木村吉清とともに佐沼城に閉じ込められました。浅野長吉は、滞在していた白河城でこの知らせを受けると二本松城へと引き返し、蒲生氏郷と伊達政宗に木村親子の救出を命じました。ところが蒲生氏郷の陣に伊達政宗の家臣・須田伯耆が、一揆を扇動したのは伊達政宗であると訴え出ました。さらに、伊達政宗の祐筆・曾根四郎助が、政宗が一揆に与えた密書を持参しました。また、政宗の軍勢が撃っている鉄砲が空砲であるとの報告がありました。蒲生氏郷は単独で一揆勢に落とされた名生城を占領すると、籠城して一揆及び伊達政宗に備えるとともに、豊臣秀吉に使者を遣わして情勢を報告しました。報告を受けた秀吉は、石田三成を派遣して対策を命じました。伊達政宗は高清水城・宮沢城を攻略すると、佐沼城を落として木村親子を救出し、両名を蒲生氏郷の居る名生城へ送り届けました。蒲生氏郷は木村親子救出後も名生城に籠城して、伊達政宗に人質を要求しました。伊達政宗は一門の重臣・伊達成実と国分盛重の両名を提出しました。その頃、旧領主・大崎義隆は上洛して秀吉に小田原への不参陣を謝罪し、旧領への復帰を願い出ていました。秀吉は大崎義隆に対して、検地終了後に旧領の三分の一を宛い、大崎氏の復帰を許す旨の朱印状を下しました。政宗からの人質を預かった蒲生氏郷は、名生城を出て会津へと帰還しました。相馬領に石田三成が到着すると、伊達政宗に秀吉からの上洛命令を伝えると、蒲生氏郷・木村親子を伴って帰京しました。上洛した伊達政宗に対する査問が行われると、「一揆を煽動した証拠とされる密書は偽造されたものであり、本物の自分の書状は花押の鶺鴒の目の部分に針で穴を開けている」と政宗は主張しました。秀吉はこの主張を認め、政宗に改めて一揆を鎮圧するように命じ、援軍として豊臣秀次・徳川家康にも出陣を命じました。米沢へと戻った政宗は、再び出陣して本格的に一揆の掃討に取りかかりました。しかし、一揆勢の烈しい抵抗に遭って、浜田景隆・佐藤為信らの重臣が討死しましたが、８月２２日に寺池城が陥落すると残った一揆勢も降伏し、ようやく一揆は終息しました。政宗は桃生郡須江山に一揆の主立った者を呼び寄せると、泉田重光・屋代景頼に命じて皆殺しにし、秋保氏一族の馬場定重・頼重父子に命じて小野城主・長江勝景を殺害させました。領主・木村吉清は一揆発生の責任を問われて改易となり、蒲生氏郷を頼って客将となりました。木村領の葛西・大崎１３郡は伊達政宗に与えられる事になったため、大崎義隆へ下された朱印状は反故となりました。伊達政宗は岩手沢城を「岩出山城」と改名し、１６０１年に「青葉城（仙台城）」を築いて移るまで居城としました。
次に、禁門の変：天王山で十七名が自刃（天王山十七烈士）です。「禁門の変」で長州藩は敗れました。真木和泉は、真木和泉守保臣と言い、久留米水天宮祠官で久留米藩士です。「安政の大獄」によって吉田松陰を失った後の「尊攘派」を指導しました。楠木正成の崇拝者として知られ、「今楠公」と呼ばれました。大久保利通らと薩摩藩の最高権力者・島津久光を擁立しての上洛を計画しました。１８６２年に島津久光が上京すると、京で活動しました。「寺田屋事件」で幽閉され、その後は長州藩に接近しました。会津藩と薩摩が結託して長州藩を追放した「八月十八日の政変」が起こると、七卿と共に長州へ逃れました。翌年に長州藩の来島又兵衛、久坂玄瑞らの同志と共に「禁門の変」を起こしましたが、破れました。参陣していた真木和泉ら１７名は、摂津国と山城国の国境である天王山で自刃しました。辞世の歌は「大山の 峯の岩根に 埋にけり わが年月の 大和魂」です。以下が「天王山十七烈士」です。
真木和泉：久留米水天宮第２２代宮司。「禁門の変」に久坂玄瑞､来島又兵衛らとともに「浪士隊」を率いて長州軍に参加､堺町御門を目指して山崎から進軍するが､敗北して天王山に退却。長州へ敗走する事を拒否して､同志１６名とともに自刃｡
松田五六郎：福岡藩士。佐幕派の牧市内の暗殺を計画し、尊王派の藩士・吉田太郎と謀って斬殺する。吉田太郎と共に脱藩して長州藩に投じる。「禁門の変」で真木和泉に属して戦うが敗れ、天王山で同志と自刃。
松浦八郎：久留米藩士。脱藩して長州藩に投じる。「禁門の変」では、真木和泉の「忠勇隊」に属して闕下に迫ったが、敗れて天王山で自刃。
岸上弘：宇都宮藩士。脱藩して長州に走って久坂玄瑞・高杉晋作らと国事に奔走、真木和泉の軍に加わって「禁門の戦い」に敗れた後、自刃。
中津彦太郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で長州へ走り、七卿の護衛をする。「禁門の変」で長州勢と共に出撃、敗れて天王山で自刃。
小坂小次郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で高木元右衛門・加屋四郎らと脱藩、七卿のもとに走り長州に赴く。真木和泉に属して東上、「禁門の変」に敗れて天王山に登り自刃。
西島亀太郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」の後、長州へ赴く。郡山藩に使して帰り、長州藩の敗戦を知り天王山にて自刃。
千屋菊次郎：「土佐勤王党」に加盟。三田尻で七卿に随従する。「禁門の変」では「忠勇隊」に属し、堺町門に迫るが敗れ、天王山で自刃。
池尻茂四郎：久留米藩士。「八月十八日の政変」後、長州藩へ。「禁門の変」で久坂玄瑞らと共に鷹司邸前で戦って敗れ、真木和泉らと天王山で自刃。
安藤真之助：土佐藩士、土佐勤王党員。「土佐勤王党の獄」が起こると長州へ赴く。「禁門の変」では、松山深蔵の「忠勇隊」に入り上京し、堺町御門の攻撃に向かうが敗れ、退却して天王山に拠り「七死七生、国賊是磯、敵王師者、強弱何嫌」の句を残して自刃。
広田精一：宇都宮藩士。岸上弘と共に脱藩して長州に赴き、高杉晋作らと行動を共にする。「禁門の変」で真木和泉の部将となって活躍するが、敗れて天王山で自刃。
酒井庄之助：肥後藩士。長州藩の兵と共に「禁門の変」に加わり、真木和泉の下で奮戦し天王山で自刃。
加屋四郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で小坂小次郎・高木元右衛門らと共に脱藩して長州に走る。福原越後の部下に属して東上し、「禁門の変」に敗れて天王山に退く。真木和泉らに年少の故をもって報告のため下山を勧められるが、怒って先んじて自刃。
松山深蔵：土佐藩士。「土佐勤王党」に加盟。「八月十八日の政変」後、千屋菊次郎と共に脱藩して三田尻へ。七卿に従い、三条実美の従士となる。「禁門の変」では、「忠勇隊」隊長として益田右衛門介の隊に属して出陣し、堺町門に迫ったが敗れる。真木和泉らと天王山で自刃。
宮部春蔵：肥後藩士。兄・鼎蔵の薫育をうけ尊攘思想を抱き、兵学を究めた。「八月十八目の政変」で長州に奔り、兄・鼎蔵を助けて三条実美の側備組頭となる。「禁門の変」に際し、西島亀太郎と共に郡山藩に赴く。「禁門の変」の敗北を知り､天王山で自刃。
加藤常吉：久留米藩士。長州藩兵と共に東上、「禁門の変」に戦い、敗れて天王山で自刃。
能勢達太郎：土佐藩士。「禁門の変」では「忠勇隊」に属して戦ったが、敗れる。真木和泉ら共に天王山で自刃。
その次に、対馬丸事件です。「サイパンの戦い」はサイパン島の軍人民間人のほとんどが玉砕した事により終結しました。これにより、アメリカ軍はＢ−２９爆撃機を出撃させる事で、無着陸で北海道・東北北部を除く日本のほぼ全土を空襲できるようになりました。これを受けて政府は、沖縄県知事・泉守紀に宛てて「本土決戦に備え、非戦闘員である老人や婦女、児童計１０万人を本土または台湾への疎開をさせよ」との命令を通達しました。全ての沖縄県民が疎開を望んでいる訳ではなく、未知の土地への移動に難色を示す者もいて疎開希望者は集まりませんでした。最終的には軍が隣組長や国民学校長を通じて、疎開割当者を半ば強制的に確保する命令を出しました。「対馬丸」も、この命令により兵員輸送と疎開活動に当たっていた輸送船の１隻でした。「対馬丸」は門司を出港しました。この時の「対馬丸」には船舶工兵第二十六連隊第一中隊の将校以下２１１名を乗せており、護衛には敷設艦「白鷹」や駆逐艦「響」などがあたっていました。また、船団の顔ぶれの中には、陸軍輸送船「和浦丸」、「暁空丸」の姿もありました。嘉手納沖に到着した船団は陸軍部隊の揚陸を行いました。「対馬丸」と「暁空丸」、「和浦丸」は上海方面に回航さた後、沖縄防衛に充てられる第六十二師団（本郷義夫中将）の兵員や馬匹を搭載して呉淞沖を出港して那覇に向かいました。「対馬丸」は兵員２４０９名と馬匹４０頭を搭載しており、６０９船団は道中大過なく８月１９日に那覇に到着しました。この時の護衛には駆逐艦「蓮」や「栂」、砲艦「宇治」がいました。８月２０日、「対馬丸」と「暁空丸」、「和浦丸」で構成されたナモ１０３船団は台風接近による激しい風雨の中、「蓮」と「宇治」の護衛により長崎へ向けて那覇を出港しました。「対馬丸」には一般人と那覇国民学校の児童、その介添者合わせて１７８８名、上海から転送中の乾繭１７７５梱とゴマ１０００梱を乗せていました。また、当時の乗組員は８６名でした。他の２隻も疎開者を乗せており、船団最優秀船の「和浦丸」には学童疎開者だけ１５１４人、鹵獲船の「暁空丸」には一般疎開者だけ約１４００人が乗船していました。方、アメリカ潜水艦「ボーフィン」は暗号解読などにより、ナモ１０３船団の予定航路を把握していました。「重大任務の船団」と識別して夜間攻撃を行う事を決めました。２２時９分、「ボーフィン」は距離２８００ヤードで艦首発射管から魚雷６本を発射し、予定通り面舵で方向転換した後、艦尾発射管からの攻撃に備えました。約１分後、魚雷は「対馬丸」と「暁空丸」の双方に２本ずつ、「蓮」に１本命中して「対馬丸」は早くも沈み始め、「蓮」は粉砕されました。攻撃された「対馬丸」は見張員が魚雷発射を確認し、ただちに反撃の砲撃にとりかかろうとしました。船橋では西沢船長が「取舵一杯、両舷全速前進」を下令しました。しかし、いずれの効果もほとんど示さぬまま魚雷は接近しました。１本は船首前方をかすめ去りましたが、続く３本の魚雷が第一、第二、第七船倉左舷に命中しました。別の魚雷１本が第五船倉右舷に命中しました。魚雷命中による夥しい海水の流入で、縄梯子はほとんど流され、階段もすぐに海水につかって使えなくなりました。階段へいち早く登った者は、暑さに耐えかねて既に甲板に上がっていた者とともに船倉から脱出できました。西沢武雄船長は「総員退船」を令し、引率教師はなかなか起きない児童を蹴っ飛ばしてまで起こし、何名かの「対馬丸」乗組員とともに梯子を登らせようとしましたが上手くいかず、何人かは梯子を踏みはずして下に転落する有様でした。脱出した者の中にも舷側が高すぎたため、恐怖から海に飛び降りる事ができなかった者が大勢おり、「対馬丸」乗組員は何人かの児童をブルワークから引き離して海に放り投げました。一方、配られた救命胴衣が大きすぎた事でうまく使いこなせず、溺れた児童もいました。煙突の方を見れば、児童を背負った女性が４名から５名ばかり登っていましたが、煙突の崩落とともに海中に転落しました。魚雷命中から１１分後の２２時２３分、「対馬丸」は大爆発を起こして沈没しました。船の爆風で救命ボートが転覆し、生存者は台風襲来の中、筏で漂流しながら救出を待つ事になりました。漂流は、風雨、三角波、眠気、真水への渇望、錯覚等との戦いでもありました。攻撃した「ボーフィン」は、船尾発射管から２本の魚雷を発射して１本の命中と「対馬丸」の確認をした後、横当島方向へと移動していきました。犠牲者の遺体の多くは奄美大島・大島郡宇検村などに流れ着きました。現地には慰霊碑が建立されています。生存者の多くは、トカラ列島の無人島に漂着したり、嵐がやんでから軍から連絡を受けた鹿児島県の奄美大島や揖宿郡山川町（現・指宿市山川町）などの漁船に救出されました。最も長い人は１０日間の漂流を強いられました。漂流中、「対馬丸」の小関保 一等運転士は１０名ぐらいの児童が乗った筏につかまり、漂流している児童を見つけては筏に乗せていました。小関運転士は児童に対して、腰まで水に浸かりながらもあえて座る事と固まる事を指示しました。小関運転士の一団は台風に翻弄されながらも必死に耐え、漁船２隻に救助されました。この２隻の漁船に救助されたのは児童、一般人８３名、兵７名、乗組員２１名でした。他方、「対馬丸」の高射砲受け持ちであった吉田薫夫砲手は児童３名と筏で漂流し、軍歌を歌って気を紛らわしましたが、やがて体力の衰微とともに児童２名が相次いで死亡して「忘れられぬ悲痛」を体験した後、生き残った児童とともに救助されました。８月２４日に救助されたのは児童、一般人９０名、兵１３名、乗組員３３名でした。最終的に乗員・乗客合わせて１４７６名が死亡し、このうち「対馬丸」乗組員は西沢武雄船長以下２４名が「対馬丸」と運命をともにしました。一方で、生き残った児童はわずかに５９名でした。
その次の次に、ソ連対日参戦：三船殉難事件です。北海道留萌沖の海上で樺太からの婦女子を主体とする引揚者を乗せた日本の引揚船３隻（「小笠原丸」、「第二新興丸」、「泰東丸」）がソ連軍の潜水艦による攻撃を受け、「小笠原丸」と「泰東丸」が沈没して１７０８名以上が犠牲となった事件です。大日本帝国政府は「ポツダム宣言」を受諾し、降伏文書への調印を連合国へ通達、翌日には各軍への停戦命令の布告及び武装解除を行いました。これに対応し、イギリス軍やアメリカ軍は即座に戦闘行為を停止しましたが、８月９日に対日参戦したソ連軍は、これを無視して樺太に侵攻しました。ソ連軍の攻撃から避難させるため、大津敏男樺太庁長官は、長官命令で婦女子や老人を優先的に本土に送還させるため、大泊港の「小笠原丸」、「第二新興丸」、「泰東丸」に分乗させて本土に引き揚げさせようとしました。
�‐�笠原丸沈没：８月２０日、引揚船の１隻である逓信省の海底ケーブル敷設船「小笠原丸」が引揚者１５００名ほどを乗せて大泊から稚内に渡りました。その後、列車の混雑などを理由に約７００名の乗客を乗せて小樽に向いました。その途中の８月２２日午前４時２０分頃、留萌沖の海上で国籍不明の潜水艦の雷撃により撃沈されました。乗員乗客６３８名が死亡し、生存者は６１名でした。
��第二新興丸大破：午前５時１３分頃、大泊からの引揚者約３４００名を乗せて、小樽へ向っていた特設砲艦「第二新興丸」が留萌沖北西３３キロの海上で、国籍不明の潜水艦からの魚雷を右舷船倉にうけ、縦５ｍ・横１０ｍの穴が開きました。さらに、この直後に浮上した２隻の潜水艦による銃撃を受けたため、やむなくこれに応戦しました。同艦は１９４１年に海軍に徴発され、特設砲艦として宗谷海峡付近で機雷敷設の任務に就いていた艦であったため、１２センチ砲４門、２５ミリ機関銃の装備がありました。戦闘後１隻の潜水艦が潜航した後に、大量の重油が浮き上がったのが目撃されており、ある程度の損害を受けたものと思われました。この攻撃によって、「第二新興丸」は船体に大きな損害を受けましたが、機関に異常はなかったため、最寄りの留萌港に入港しました。船内で確認された遺体は２２９体、行方不明者も含めると４００名近くが犠牲となりました。同艦の反撃によって損傷した１隻の潜水艦はその後、宗谷海峡で沈没したと思われます。事件後、「第二新興丸」は修理・改装されて、１９６６年まで国内で商船として使用され、その後はパナマに売却されました。
�Ｂ拇豐歡惜廖Ц畫娃校�５２分、同様に大泊からの引揚者を乗せて小樽へ向っていた貨物船「泰東丸」が北海道留萌小平町沖西方２５キロの海上で、浮上した国籍不明の潜水艦の砲撃を受けました。同船には武装はなかったため、戦時国際法に則って白旗を掲げましたが、潜水艦はこれを無視して砲撃は続行され、沈没しました。乗員乗客の約７８０名中、６６７名が死亡しました。
以上の三船を攻撃した潜水艦について公式には今も「国籍不明」とされていますが、当時樺太にはソ連軍が侵攻していた上、アメリカ海軍やイギリス海軍の潜水艦は日本の降伏宣言を受けて国際法に則り、軍事活動を停止していました。また、同海域で軍事活動を行っていなかったため、事件直後からソ連の潜水艦であると推測されていました。戦後、当時のソ連海軍の記録から旧ソ連太平洋艦隊第一潜水艦艦隊所属の「Ｌ−１９」と「Ｌ−１２」の２隻の潜水艦が、留萌沖付近の海上で作戦行動に就いていた事が判明しています。
そのまた次に、肥薩線列車退行事故です。肥薩線吉松駅〜真幸駅間の山神第二トンネル内で、蒸気機関車（Ｄ５１形）牽引（もう１両のＤ５１が後押し）の上り、人吉方面行き列車が勾配を登り切れずに停車しました。先頭の本務機はトンネルから出たものの、排煙の充満するトンネルの中で客車や後補機が立往生する事態となりました。排煙を逃れようと降りた乗客がトンネル内を歩いていたところ、同じように排煙から逃れようとブレーキを緩めて後退してきた列車に次々と轢かれ、５３名が死亡しました。事故列車は大勢の復員兵を乗せるために、一般客車５両の後に無蓋貨車を８両連結していました。貨車には車内放送設備が無いため車掌から注意を喚起できず、また後補機の乗員も排煙にむせ返って指示を出せない状態でした。そのため何が起きたか理解できなかった乗客は歩いて避難しようとしましたが、狭いトンネルでは線路上を歩かざるを得ず、当時はトンネル内に照明が無かったため、列車の後退に気づくのが遅れて次々に轢かれてしまいました。山神第二トンネルの人吉側出口には慰霊碑が建立され、事故の翌年から毎年８月２２日には慰霊行事が行われています。また、現在同区間を走る観光列車「いさぶろう・しんぺい」の車内では、現場付近の案内放送でこの事故についての説明が行われています。また、慰霊碑付近で減速する場合もあります。
最後に、愛宕山事件です。８月１５日、東京都港区の愛宕山で、右翼団体・尊攘同志会首領の飯島与志雄ら１２名が降伏終戦に反対して籠城した事件です。「ポツダム宣言」を受諾し、連合国に降伏する事が玉音放送によって発表されると、降伏に反対する尊攘同志会の首領・飯島与志雄ら１２名が愛宕山に籠城しました。飯島与志雄らは抗戦派軍人の決起を期待し、これに呼応するため日本刀や拳銃、手榴弾等で武装していました。これを知った警視庁では約７０名の警官隊を動員し、愛宕山を包囲、投降を呼びかけました。飯島与志雄らは説得を拒否して立て籠り続けたため、２２日午後６時頃、警官隊が発砲し突入しました。追いつめられた飯島与志雄らは手榴弾で自決を図り、１０名が死亡、２名が捕えられました。以下が愛宕山事件の１２人です。
飯島与志雄（３５）、稲垣弘太郎（３０）、和栗和英（１９）、川口善一（３３）、谷川仁（３２）、稲村浩（１８）、皆川貞次郎（２２）、茂呂宣八（３２）、（妻）かよ子（２９）、関本貞次郎（３５）、摺建富士夫（２９）、（妻）静子（２７）
今日の誕生日：クロード・ドビュッシー、幸田露伴、出光佐三、��小平、井上昭文、川口浩、土居まさる、みのもんた、タモリ、平山みき、土屋昌巳（元一風堂）、平松伸二、円城寺あや、金田賢一、岡田有希子、佐野量子、羽野晶紀、なべやかん、アントニオ小猪木（西口プロレス）、三浦早苗、菅野美穂、斎藤工、反田孝幸、相澤仁美、大和田美帆、森田智己、北川景子、ほな・いこか「佐藤穂奈美」（ゲスの極み乙女。）
今日の記念日：チンチン電車の日、ヤバイ夫婦の日、金シャチの日、はいチーズ！の日
今日の「今日訓」：本日は、１９０３年に東京電車鉄道の路面電車が営業を開始し、東京で初めて路面電車（チンチン電車）が走った事を記念して「チンチン電車の日」、「ヤ（８）バイ夫婦（２２）」の語呂合わせで「ヤバイ夫婦の日」、名古屋市の市章が「まるはち（八）」である事から８月、数字の２がしゃちほこの形に似ており左右に２つある事から２２日を「金シャチの日」、「は（８）い（１）チー（２）ズ（２）」の語呂合わせで「はいチーズ！の日」となりました。
今日は、葛西大崎一揆鎮圧です。葛西氏・大崎氏は、陸奥国中部（宮城県北部〜岩手県南部）の戦国大名でしたが、伊達政宗の曾祖父・稙宗の代から伊達氏に従属しており、独自に兵を小田原に派遣できる状態ではありませんでした。しかし、葛西晴信と大崎義隆は小田原に参陣しなかった事を理由に秀吉に領地を没収され、葛西・大崎両氏の旧領１３郡（胆沢・江刺・磐井・気仙・本吉・登米・桃生・牡鹿・栗原・遠田・志田・玉造・加美）には、新たに木村吉清が封じられました。木村吉清は葛西氏の居城・寺池城に拠り、子・清久を大崎氏の居城・名生城に配置して領国経営を開始しました。しかし、その統治手法は旧葛西・大崎家臣団らの強い反発を買うものでした。岩手沢城で旧城主・氏家吉継の家来が領民と共に蜂起して城を占拠したのを皮切りに、一揆は領内全土へと拡大しました。木村清久は寺池城に赴いて父と対策を協議しましたが、名生城に戻る途中に立ち寄った佐沼城で一揆勢に囲まれ、救援に赴いた木村吉清とともに佐沼城に閉じ込められました。浅野長吉は、滞在していた白河城でこの知らせを受けると二本松城へと引き返し、蒲生氏郷と伊達政宗に木村親子の救出を命じました。ところが蒲生氏郷の陣に伊達政宗の家臣・須田伯耆が、一揆を扇動したのは伊達政宗であると訴え出ました。さらに、伊達政宗の祐筆・曾根四郎助が、政宗が一揆に与えた密書を持参しました。また、政宗の軍勢が撃っている鉄砲が空砲であるとの報告がありました。蒲生氏郷は単独で一揆勢に落とされた名生城を占領すると、籠城して一揆及び伊達政宗に備えるとともに、豊臣秀吉に使者を遣わして情勢を報告しました。報告を受けた秀吉は、石田三成を派遣して対策を命じました。伊達政宗は高清水城・宮沢城を攻略すると、佐沼城を落として木村親子を救出し、両名を蒲生氏郷の居る名生城へ送り届けました。蒲生氏郷は木村親子救出後も名生城に籠城して、伊達政宗に人質を要求しました。伊達政宗は一門の重臣・伊達成実と国分盛重の両名を提出しました。その頃、旧領主・大崎義隆は上洛して秀吉に小田原への不参陣を謝罪し、旧領への復帰を願い出ていました。秀吉は大崎義隆に対して、検地終了後に旧領の三分の一を宛い、大崎氏の復帰を許す旨の朱印状を下しました。政宗からの人質を預かった蒲生氏郷は、名生城を出て会津へと帰還しました。相馬領に石田三成が到着すると、伊達政宗に秀吉からの上洛命令を伝えると、蒲生氏郷・木村親子を伴って帰京しました。上洛した伊達政宗に対する査問が行われると、「一揆を煽動した証拠とされる密書は偽造されたものであり、本物の自分の書状は花押の鶺鴒の目の部分に針で穴を開けている」と政宗は主張しました。秀吉はこの主張を認め、政宗に改めて一揆を鎮圧するように命じ、援軍として豊臣秀次・徳川家康にも出陣を命じました。米沢へと戻った政宗は、再び出陣して本格的に一揆の掃討に取りかかりました。しかし、一揆勢の烈しい抵抗に遭って、浜田景隆・佐藤為信らの重臣が討死しましたが、８月２２日に寺池城が陥落すると残った一揆勢も降伏し、ようやく一揆は終息しました。政宗は桃生郡須江山に一揆の主立った者を呼び寄せると、泉田重光・屋代景頼に命じて皆殺しにし、秋保氏一族の馬場定重・頼重父子に命じて小野城主・長江勝景を殺害させました。領主・木村吉清は一揆発生の責任を問われて改易となり、蒲生氏郷を頼って客将となりました。木村領の葛西・大崎１３郡は伊達政宗に与えられる事になったため、大崎義隆へ下された朱印状は反故となりました。伊達政宗は岩手沢城を「岩出山城」と改名し、１６０１年に「青葉城（仙台城）」を築いて移るまで居城としました。
次に、禁門の変：天王山で十七名が自刃（天王山十七烈士）です。「禁門の変」で長州藩は敗れました。真木和泉は、真木和泉守保臣と言い、久留米水天宮祠官で久留米藩士です。「安政の大獄」によって吉田松陰を失った後の「尊攘派」を指導しました。楠木正成の崇拝者として知られ、「今楠公」と呼ばれました。大久保利通らと薩摩藩の最高権力者・島津久光を擁立しての上洛を計画しました。１８６２年に島津久光が上京すると、京で活動しました。「寺田屋事件」で幽閉され、その後は長州藩に接近しました。会津藩と薩摩が結託して長州藩を追放した「八月十八日の政変」が起こると、七卿と共に長州へ逃れました。翌年に長州藩の来島又兵衛、久坂玄瑞らの同志と共に「禁門の変」を起こしましたが、破れました。参陣していた真木和泉ら１７名は、摂津国と山城国の国境である天王山で自刃しました。辞世の歌は「大山の 峯の岩根に 埋にけり わが年月の 大和魂」です。以下が「天王山十七烈士」です。
真木和泉：久留米水天宮第２２代宮司。「禁門の変」に久坂玄瑞､来島又兵衛らとともに「浪士隊」を率いて長州軍に参加､堺町御門を目指して山崎から進軍するが､敗北して天王山に退却。長州へ敗走する事を拒否して､同志１６名とともに自刃｡
松田五六郎：福岡藩士。佐幕派の牧市内の暗殺を計画し、尊王派の藩士・吉田太郎と謀って斬殺する。吉田太郎と共に脱藩して長州藩に投じる。「禁門の変」で真木和泉に属して戦うが敗れ、天王山で同志と自刃。
松浦八郎：久留米藩士。脱藩して長州藩に投じる。「禁門の変」では、真木和泉の「忠勇隊」に属して闕下に迫ったが、敗れて天王山で自刃。
岸上弘：宇都宮藩士。脱藩して長州に走って久坂玄瑞・高杉晋作らと国事に奔走、真木和泉の軍に加わって「禁門の戦い」に敗れた後、自刃。
中津彦太郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で長州へ走り、七卿の護衛をする。「禁門の変」で長州勢と共に出撃、敗れて天王山で自刃。
小坂小次郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で高木元右衛門・加屋四郎らと脱藩、七卿のもとに走り長州に赴く。真木和泉に属して東上、「禁門の変」に敗れて天王山に登り自刃。
西島亀太郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」の後、長州へ赴く。郡山藩に使して帰り、長州藩の敗戦を知り天王山にて自刃。
千屋菊次郎：「土佐勤王党」に加盟。三田尻で七卿に随従する。「禁門の変」では「忠勇隊」に属し、堺町門に迫るが敗れ、天王山で自刃。
池尻茂四郎：久留米藩士。「八月十八日の政変」後、長州藩へ。「禁門の変」で久坂玄瑞らと共に鷹司邸前で戦って敗れ、真木和泉らと天王山で自刃。
安藤真之助：土佐藩士、土佐勤王党員。「土佐勤王党の獄」が起こると長州へ赴く。「禁門の変」では、松山深蔵の「忠勇隊」に入り上京し、堺町御門の攻撃に向かうが敗れ、退却して天王山に拠り「七死七生、国賊是磯、敵王師者、強弱何嫌」の句を残して自刃。
広田精一：宇都宮藩士。岸上弘と共に脱藩して長州に赴き、高杉晋作らと行動を共にする。「禁門の変」で真木和泉の部将となって活躍するが、敗れて天王山で自刃。
酒井庄之助：肥後藩士。長州藩の兵と共に「禁門の変」に加わり、真木和泉の下で奮戦し天王山で自刃。
加屋四郎：肥後藩士。「八月十八日の政変」で小坂小次郎・高木元右衛門らと共に脱藩して長州に走る。福原越後の部下に属して東上し、「禁門の変」に敗れて天王山に退く。真木和泉らに年少の故をもって報告のため下山を勧められるが、怒って先んじて自刃。
松山深蔵：土佐藩士。「土佐勤王党」に加盟。「八月十八日の政変」後、千屋菊次郎と共に脱藩して三田尻へ。七卿に従い、三条実美の従士となる。「禁門の変」では、「忠勇隊」隊長として益田右衛門介の隊に属して出陣し、堺町門に迫ったが敗れる。真木和泉らと天王山で自刃。
宮部春蔵：肥後藩士。兄・鼎蔵の薫育をうけ尊攘思想を抱き、兵学を究めた。「八月十八目の政変」で長州に奔り、兄・鼎蔵を助けて三条実美の側備組頭となる。「禁門の変」に際し、西島亀太郎と共に郡山藩に赴く。「禁門の変」の敗北を知り､天王山で自刃。
加藤常吉：久留米藩士。長州藩兵と共に東上、「禁門の変」に戦い、敗れて天王山で自刃。
能勢達太郎：土佐藩士。「禁門の変」では「忠勇隊」に属して戦ったが、敗れる。真木和泉ら共に天王山で自刃。
その次に、対馬丸事件です。「サイパンの戦い」はサイパン島の軍人民間人のほとんどが玉砕した事により終結しました。これにより、アメリカ軍はＢ−２９爆撃機を出撃させる事で、無着陸で北海道・東北北部を除く日本のほぼ全土を空襲できるようになりました。これを受けて政府は、沖縄県知事・泉守紀に宛てて「本土決戦に備え、非戦闘員である老人や婦女、児童計１０万人を本土または台湾への疎開をさせよ」との命令を通達しました。全ての沖縄県民が疎開を望んでいる訳ではなく、未知の土地への移動に難色を示す者もいて疎開希望者は集まりませんでした。最終的には軍が隣組長や国民学校長を通じて、疎開割当者を半ば強制的に確保する命令を出しました。「対馬丸」も、この命令により兵員輸送と疎開活動に当たっていた輸送船の１隻でした。「対馬丸」は門司を出港しました。この時の「対馬丸」には船舶工兵第二十六連隊第一中隊の将校以下２１１名を乗せており、護衛には敷設艦「白鷹」や駆逐艦「響」などがあたっていました。また、船団の顔ぶれの中には、陸軍輸送船「和浦丸」、「暁空丸」の姿もありました。嘉手納沖に到着した船団は陸軍部隊の揚陸を行いました。「対馬丸」と「暁空丸」、「和浦丸」は上海方面に回航さた後、沖縄防衛に充てられる第六十二師団（本郷義夫中将）の兵員や馬匹を搭載して呉淞沖を出港して那覇に向かいました。「対馬丸」は兵員２４０９名と馬匹４０頭を搭載しており、６０９船団は道中大過なく８月１９日に那覇に到着しました。この時の護衛には駆逐艦「蓮」や「栂」、砲艦「宇治」がいました。８月２０日、「対馬丸」と「暁空丸」、「和浦丸」で構成されたナモ１０３船団は台風接近による激しい風雨の中、「蓮」と「宇治」の護衛により長崎へ向けて那覇を出港しました。「対馬丸」には一般人と那覇国民学校の児童、その介添者合わせて１７８８名、上海から転送中の乾繭１７７５梱とゴマ１０００梱を乗せていました。また、当時の乗組員は８６名でした。他の２隻も疎開者を乗せており、船団最優秀船の「和浦丸」には学童疎開者だけ１５１４人、鹵獲船の「暁空丸」には一般疎開者だけ約１４００人が乗船していました。方、アメリカ潜水艦「ボーフィン」は暗号解読などにより、ナモ１０３船団の予定航路を把握していました。「重大任務の船団」と識別して夜間攻撃を行う事を決めました。２２時９分、「ボーフィン」は距離２８００ヤードで艦首発射管から魚雷６本を発射し、予定通り面舵で方向転換した後、艦尾発射管からの攻撃に備えました。約１分後、魚雷は「対馬丸」と「暁空丸」の双方に２本ずつ、「蓮」に１本命中して「対馬丸」は早くも沈み始め、「蓮」は粉砕されました。攻撃された「対馬丸」は見張員が魚雷発射を確認し、ただちに反撃の砲撃にとりかかろうとしました。船橋では西沢船長が「取舵一杯、両舷全速前進」を下令しました。しかし、いずれの効果もほとんど示さぬまま魚雷は接近しました。１本は船首前方をかすめ去りましたが、続く３本の魚雷が第一、第二、第七船倉左舷に命中しました。別の魚雷１本が第五船倉右舷に命中しました。魚雷命中による夥しい海水の流入で、縄梯子はほとんど流され、階段もすぐに海水につかって使えなくなりました。階段へいち早く登った者は、暑さに耐えかねて既に甲板に上がっていた者とともに船倉から脱出できました。西沢武雄船長は「総員退船」を令し、引率教師はなかなか起きない児童を蹴っ飛ばしてまで起こし、何名かの「対馬丸」乗組員とともに梯子を登らせようとしましたが上手くいかず、何人かは梯子を踏みはずして下に転落する有様でした。脱出した者の中にも舷側が高すぎたため、恐怖から海に飛び降りる事ができなかった者が大勢おり、「対馬丸」乗組員は何人かの児童をブルワークから引き離して海に放り投げました。一方、配られた救命胴衣が大きすぎた事でうまく使いこなせず、溺れた児童もいました。煙突の方を見れば、児童を背負った女性が４名から５名ばかり登っていましたが、煙突の崩落とともに海中に転落しました。魚雷命中から１１分後の２２時２３分、「対馬丸」は大爆発を起こして沈没しました。船の爆風で救命ボートが転覆し、生存者は台風襲来の中、筏で漂流しながら救出を待つ事になりました。漂流は、風雨、三角波、眠気、真水への渇望、錯覚等との戦いでもありました。攻撃した「ボーフィン」は、船尾発射管から２本の魚雷を発射して１本の命中と「対馬丸」の確認をした後、横当島方向へと移動していきました。犠牲者の遺体の多くは奄美大島・大島郡宇検村などに流れ着きました。現地には慰霊碑が建立されています。生存者の多くは、トカラ列島の無人島に漂着したり、嵐がやんでから軍から連絡を受けた鹿児島県の奄美大島や揖宿郡山川町（現・指宿市山川町）などの漁船に救出されました。最も長い人は１０日間の漂流を強いられました。漂流中、「対馬丸」の小関保 一等運転士は１０名ぐらいの児童が乗った筏につかまり、漂流している児童を見つけては筏に乗せていました。小関運転士は児童に対して、腰まで水に浸かりながらもあえて座る事と固まる事を指示しました。小関運転士の一団は台風に翻弄されながらも必死に耐え、漁船２隻に救助されました。この２隻の漁船に救助されたのは児童、一般人８３名、兵７名、乗組員２１名でした。他方、「対馬丸」の高射砲受け持ちであった吉田薫夫砲手は児童３名と筏で漂流し、軍歌を歌って気を紛らわしましたが、やがて体力の衰微とともに児童２名が相次いで死亡して「忘れられぬ悲痛」を体験した後、生き残った児童とともに救助されました。８月２４日に救助されたのは児童、一般人９０名、兵１３名、乗組員３３名でした。最終的に乗員・乗客合わせて１４７６名が死亡し、このうち「対馬丸」乗組員は西沢武雄船長以下２４名が「対馬丸」と運命をともにしました。一方で、生き残った児童はわずかに５９名でした。
その次の次に、ソ連対日参戦：三船殉難事件です。北海道留萌沖の海上で樺太からの婦女子を主体とする引揚者を乗せた日本の引揚船３隻（「小笠原丸」、「第二新興丸」、「泰東丸」）がソ連軍の潜水艦による攻撃を受け、「小笠原丸」と「泰東丸」が沈没して１７０８名以上が犠牲となった事件です。大日本帝国政府は「ポツダム宣言」を受諾し、降伏文書への調印を連合国へ通達、翌日には各軍への停戦命令の布告及び武装解除を行いました。これに対応し、イギリス軍やアメリカ軍は即座に戦闘行為を停止しましたが、８月９日に対日参戦したソ連軍は、これを無視して樺太に侵攻しました。ソ連軍の攻撃から避難させるため、大津敏男樺太庁長官は、長官命令で婦女子や老人を優先的に本土に送還させるため、大泊港の「小笠原丸」、「第二新興丸」、「泰東丸」に分乗させて本土に引き揚げさせようとしました。
�‐�笠原丸沈没：８月２０日、引揚船の１隻である逓信省の海底ケーブル敷設船「小笠原丸」が引揚者１５００名ほどを乗せて大泊から稚内に渡りました。その後、列車の混雑などを理由に約７００名の乗客を乗せて小樽に向いました。その途中の８月２２日午前４時２０分頃、留萌沖の海上で国籍不明の潜水艦の雷撃により撃沈されました。乗員乗客６３８名が死亡し、生存者は６１名でした。
��第二新興丸大破：午前５時１３分頃、大泊からの引揚者約３４００名を乗せて、小樽へ向っていた特設砲艦「第二新興丸」が留萌沖北西３３キロの海上で、国籍不明の潜水艦からの魚雷を右舷船倉にうけ、縦５ｍ・横１０ｍの穴が開きました。さらに、この直後に浮上した２隻の潜水艦による銃撃を受けたため、やむなくこれに応戦しました。同艦は１９４１年に海軍に徴発され、特設砲艦として宗谷海峡付近で機雷敷設の任務に就いていた艦であったため、１２センチ砲４門、２５ミリ機関銃の装備がありました。戦闘後１隻の潜水艦が潜航した後に、大量の重油が浮き上がったのが目撃されており、ある程度の損害を受けたものと思われました。この攻撃によって、「第二新興丸」は船体に大きな損害を受けましたが、機関に異常はなかったため、最寄りの留萌港に入港しました。船内で確認された遺体は２２９体、行方不明者も含めると４００名近くが犠牲となりました。同艦の反撃によって損傷した１隻の潜水艦はその後、宗谷海峡で沈没したと思われます。事件後、「第二新興丸」は修理・改装されて、１９６６年まで国内で商船として使用され、その後はパナマに売却されました。
�Ｂ拇豐歡惜廖Ц畫娃校�５２分、同様に大泊からの引揚者を乗せて小樽へ向っていた貨物船「泰東丸」が北海道留萌小平町沖西方２５キロの海上で、浮上した国籍不明の潜水艦の砲撃を受けました。同船には武装はなかったため、戦時国際法に則って白旗を掲げましたが、潜水艦はこれを無視して砲撃は続行され、沈没しました。乗員乗客の約７８０名中、６６７名が死亡しました。
以上の三船を攻撃した潜水艦について公式には今も「国籍不明」とされていますが、当時樺太にはソ連軍が侵攻していた上、アメリカ海軍やイギリス海軍の潜水艦は日本の降伏宣言を受けて国際法に則り、軍事活動を停止していました。また、同海域で軍事活動を行っていなかったため、事件直後からソ連の潜水艦であると推測されていました。戦後、当時のソ連海軍の記録から旧ソ連太平洋艦隊第一潜水艦艦隊所属の「Ｌ−１９」と「Ｌ−１２」の２隻の潜水艦が、留萌沖付近の海上で作戦行動に就いていた事が判明しています。
そのまた次に、肥薩線列車退行事故です。肥薩線吉松駅〜真幸駅間の山神第二トンネル内で、蒸気機関車（Ｄ５１形）牽引（もう１両のＤ５１が後押し）の上り、人吉方面行き列車が勾配を登り切れずに停車しました。先頭の本務機はトンネルから出たものの、排煙の充満するトンネルの中で客車や後補機が立往生する事態となりました。排煙を逃れようと降りた乗客がトンネル内を歩いていたところ、同じように排煙から逃れようとブレーキを緩めて後退してきた列車に次々と轢かれ、５３名が死亡しました。事故列車は大勢の復員兵を乗せるために、一般客車５両の後に無蓋貨車を８両連結していました。貨車には車内放送設備が無いため車掌から注意を喚起できず、また後補機の乗員も排煙にむせ返って指示を出せない状態でした。そのため何が起きたか理解できなかった乗客は歩いて避難しようとしましたが、狭いトンネルでは線路上を歩かざるを得ず、当時はトンネル内に照明が無かったため、列車の後退に気づくのが遅れて次々に轢かれてしまいました。山神第二トンネルの人吉側出口には慰霊碑が建立され、事故の翌年から毎年８月２２日には慰霊行事が行われています。また、現在同区間を走る観光列車「いさぶろう・しんぺい」の車内では、現場付近の案内放送でこの事故についての説明が行われています。また、慰霊碑付近で減速する場合もあります。
最後に、愛宕山事件です。８月１５日、東京都港区の愛宕山で、右翼団体・尊攘同志会首領の飯島与志雄ら１２名が降伏終戦に反対して籠城した事件です。「ポツダム宣言」を受諾し、連合国に降伏する事が玉音放送によって発表されると、降伏に反対する尊攘同志会の首領・飯島与志雄ら１２名が愛宕山に籠城しました。飯島与志雄らは抗戦派軍人の決起を期待し、これに呼応するため日本刀や拳銃、手榴弾等で武装していました。これを知った警視庁では約７０名の警官隊を動員し、愛宕山を包囲、投降を呼びかけました。飯島与志雄らは説得を拒否して立て籠り続けたため、２２日午後６時頃、警官隊が発砲し突入しました。追いつめられた飯島与志雄らは手榴弾で自決を図り、１０名が死亡、２名が捕えられました。以下が愛宕山事件の１２人です。
飯島与志雄（３５）、稲垣弘太郎（３０）、和栗和英（１９）、川口善一（３３）、谷川仁（３２）、稲村浩（１８）、皆川貞次郎（２２）、茂呂宣八（３２）、（妻）かよ子（２９）、関本貞次郎（３５）、摺建富士夫（２９）、（妻）静子（２７）
今日の誕生日：クロード・ドビュッシー、幸田露伴、出光佐三、��小平、井上昭文、川口浩、土居まさる、みのもんた、タモリ、平山みき、土屋昌巳（元一風堂）、平松伸二、円城寺あや、金田賢一、岡田有希子、佐野量子、羽野晶紀、なべやかん、アントニオ小猪木（西口プロレス）、三浦早苗、菅野美穂、斎藤工、反田孝幸、相澤仁美、大和田美帆、森田智己、北川景子、ほな・いこか「佐藤穂奈美」（ゲスの極み乙女。）
今日の記念日：チンチン電車の日、ヤバイ夫婦の日、金シャチの日、はいチーズ！の日
今日の「今日訓」：本日は、１９０３年に東京電車鉄道の路面電車が営業を開始し、東京で初めて路面電車（チンチン電車）が走った事を記念して「チンチン電車の日」、「ヤ（８）バイ夫婦（２２）」の語呂合わせで「ヤバイ夫婦の日」、名古屋市の市章が「まるはち（八）」である事から８月、数字の２がしゃちほこの形に似ており左右に２つある事から２２日を「金シャチの日」、「は（８）い（１）チー（２）ズ（２）」の語呂合わせで「はいチーズ！の日」となりました。
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