不思議なJK。。。

出会いやすいLZです





７・８年前のこと

季節は春

桜が散り始めて新学期が始まった頃

まだまだ肌寒く小雨が降る朝

その日は所用でやや遅めの出勤

車で事故渋滞にハマった時の話





道の右側を前から走ってくる自転車

女子高生か？

[あんたも遅刻だな♪]

なんて思いながら見ているLZ

上は白いブラウスにリボンタイ

[え？上はブラウスだけ？]

この辺では見ない色合いのスカート

[おいおい！寒すぎだろ！]





ゆっくり近づいてくるJK

寒くねぇのかよ！

車の中はまだ暖房なのに！

[ってかあの娘ヤバくないか？]

髪は激しくボサボサ

鳥居みゆきさんの様なヤバいメイク

[JKってメイク良いんか？]

さらに近づくと

必要以上に大きく見開いた目

真正面を見据えて動かない目線

さらに満面の笑み

衝撃の漫才でも見た様な激しい笑顔

[絶対ヤバイやつ！]

季節は春先だし

季節の変わり目だからね





どんどん近づく自転車のヤバいJK

そこで気づいてしまったLZ

[あれ？濡れてないよね？]

小雨とはいえ結構降ってるし

ワイパー普通に使うレベルだし

白いブラウスなら肌に張り付くし

ボサボサの髪もメイクした顔も

雨が滴り落ちるはずなのに

全然濡れてないじゃん？

その娘がLZの車の真横を過ぎた瞬間

小さな音声で

[見えた？]

耳を押さえるLZ

[え？何？誰？]

締め切った車の中で

耳にボリュームを最小にした

AMラジオ押し付けられた様な？

[空耳かな？]

サイドミラー越しに見送るLZ

声の主はあの娘だったのだろうか





あの娘がリアルに登校だとしても

向かった方向の高校までは約7km！

この世の娘でもあの世の娘でも

無事な登校を祈るLZだったとさ





皆さんはあり得ない状況の人を

目撃したことはありますか





それから間もなく会社が移転したから

目撃ルートを通ることはないけど

今はバイパスが出来て旧道化した

懐かしいあのルートを

たまには通りたくなっていた

センチメンタルLZなのでした