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2020年08月08日21:56

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雑記・雑感・ザッピング 〜アニメ「アルテ 他2本」〜感想

録り貯めしていたアニメを一気観しました。
以下、多少のネタバレを含む感想となります。


「虚構推理」

城平京原作のオカルト×ミステリーのお話。
やろうとしている事は面白いです。
妖怪というオカルト・ファンタジーな存在を物語の中に取り込み、その中で論理的思考の組み立てを行ないお話を創って行こうという試みは面白いです。
しかし、如何せん「鋼人七瀬」編が長過ぎます。原作は小説の様ですが、京極夏彦の様な1000頁くらいある長編が原作なのでしょうか?原作小説は読んだ事ありませんが、一つのシリーズであの長さはさすがにダルくもう少しコンパクトに纏められなかったのか、とその構成に疑問です。

あと、物語序盤の蛇の話、作品の方向性を示す重要な導入部であり面白かったのですが、よくよく考えるとあれって事件・謎そのものには妖怪は絡んでないんですよね。もう少し妖怪とミステリーを絡めた話が欲しかったなと思います。

発想自体は面白かったのですが、「鋼人七瀬」編のダルさを感じるその構成から「可もなく不可もなく」という作品でした。

…城平京さん、スパイラルで知り、スパイラルは小説版も読んでいたのですが、個人的には何だかあまりハマる事ができなかったですね。
スパイラルは本編の終わり方も微妙に感じ、絶園のテンペスト(アニメのみ視聴)も中盤以降が微妙でした。
、と本アニメの評価と関係ない話でしたね。。。


「推しが武道館いってくれたら死ぬ」

観始めて思ったのは、この作品はアイドルギャグ物か?ゴクドルズと同じ系統かな?でした。確かにギャグ作品ではありましたが、ゴクドルズ程ぶっ飛んだ設定はなく真面目に?アイドルのファンをやっているギャグアニメでダークさが無い分ゴクドルズより楽しめた作品でした。

観ていて不快になる様な嫌なキャラはほとんど出なくてストレスなく楽しく観れた良い作品でした。
主人公が応援しているアイドルグループ…、グループ内でその人気の差にメンバーに対し軽く嫉妬するという話こそありますが基本的に仲の良いグループとして描かれています。
自分はアイドルに幻想を抱いていないので(NGT問題に代表される様な関係こそが、リアルなメンバーの間柄だと思っています)、現実にはこんな仲の良いグループある訳ないだろと思ってはいますが、そこはアニメ(漫画)、そしてギャグ作品という事を良く理解していてエンタメ作品として素晴らしく仕上げてあります。
良作アニメでした。


「アルテ」

N〇Kの朝ドラを観ている様な、女性の自立を描いた作品でした。
(朝ドラのヒロインよろしくモデルとなった実在の人物のが居るのでしょうか?)

1話を観た時の印象は少し違ったんですけどね。
1話を観て思ったのは女性が芸術家・画家を目指す物語だと、『芸術』と『女性』がメインテーマの思ったのですが…、『芸術』の方はあまりメインではありませんでしたね。最初想像していたのは、漫画「ブルーピリオド」みたいな(1巻2巻しか読んだ事ありませんが)、『芸術』を分析・解説する様な『芸術』寄りの作品だと思っていたのですがそこは深く掘り下げずあくまで『人間関係』ドラマに重きを置いた「朝ドラ」の様な作品でした。
決して詰まらないという事はなく、本当に朝ドラを観ている様な感じでその人間関係のドラマは面白かったです。
(しかし主人公が大きな挫折や問題・壁にぶつかるという事はなく波は小さかったと言えます。…が、実在のモデルが居る・史実を基にしているのならその点に関しては何も言えませんがね…)

『人間関係のドラマ』は面白かったのですが『芸術』をテーマにしている点はやはり弱いですね。もっと『芸術』『画家』テーマを前面に強く出していかないと意味がないと言えます。
主人公が『女性』で、『画家』という男社会に飛び込んでいく面白さ(「なるほど、たしかに女性画家って知らないな」と思いそこに最初面白さを感じました)を描く上で『画家』『芸術家』寄りの話を描いていかないといけません。
『画家』『芸術家』テーマを描かない事…それは例えば、物語終盤に出てくるカタリーナ…彼女は料理を趣味としていますが、もし主人公アルテがこの『(女性)料理人』という男社会の職業であっても『女性の自立』を描くだけの物語であるならば成立する話になるのです。
つまり『画家』である必要はなく『料理人』でも成立する話となりテーマが弱くなってしまうのです。まぁこれも実在のモデル、史実を基にしているのであれば何とも言えないのですがね…。

上記の様な若干気になるところはありますが、基本的には楽しめた「可もなく不可もなく」な作品でした。

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