毎年、毎年、色々な種類のトルコキキョウを育てていて、
名前と花の雰囲気はだいたい覚えているのだが、
どうせなら写真を撮って、
それを時系列にInstagramにでもアップして見返せるようにしておけば、
後々、役に立つかもしれないと思い、
Instagramを始めようと決心。
ついては、写真を加工するアプリを探そうと、
検索して見ていると、
一部だけぼかしを入れたり、
人だけを切り取って、別の写真にはめ込んだり、
昔は専用ソフトが必要だったような編集も、
今はアプリを使えば、割と簡単にできることが分かった。
そんなアプリの中、サンプル画像に女性の胸の谷間を使用しているものがあって、
条件反射的にそのアプリを見てみると、
女性の胸の谷間にカーソルを合わせて、
写真の下にあるゲージのようなものを左から右へスライドさせると、
おっぱいが大きくなるという、恐ろしいサンプル動画だった。
それを見て、一気に自分の中の何かが引いていき、
この世の虚無感というか、
偽善というか、
あらゆるものが信じられないという十代後半の頃の変な感じが沸き上がってきて、
「けっ! 何がInstagramだ」
と、心がすさんでしまった。
Instagramが遠のいた。
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