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2020年06月21日23:27

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イザイホー

緊急事態宣言は解除されたものの、一応自粛の日々は続けております。

いつ行けるかわからない旅行計画を立ててみたり、得意じゃない掃除もなんだかんだで進んでいたり、ずーっと溜まっていた何年もの分のPCデータを整理してみたり。

出かけるのも車で20分で行ける範囲くらいに買い物に行くくらい。

そんな日々。



そんな中で、最近はイザイホーの動画(記録映画)を見ていました。
沖縄県南城市(沖縄の下の方・南部)にある離島、久高島の儀式みたいなもの。

なぜこれを見ているかというと、さかのぼること高校生の頃だったかな。
NHKだったと思うが、テレビで沖縄の伝統的な祭りの特集をしていて、サラッとしか見なかった。
でもその特集の中で「1978年を最後に現在は行われてはいない」というフレーズだけずーっと頭の中に残っていました。
つまり、途切れた伝統であるものだと。

現在は途切れた伝統、つまり現在は見れないので歴史的価値は高い。
という感じであとからジワジワと興味が出てきました、どんなものなんだろうかと。
でも、祭りの名前も具体的な場所も分からない(沖縄かどうかも当時は記憶が曖昧だった)

そんな感じで年月は流れましたが、3週間前くらいに↑の祭りが沖縄県久高島のイザイホーだと分かりました。
イザイホーの記録映画を撮った監督が亡くなった、というニュースをなんとなく見てからイザイホーとは何だと調べてみたら↑の記憶に全て繋がって、あの時気になっていた途切れた伝統の祭りはこれだ!!!と分かったわけです。
18年越しに疑問が解けた瞬間でした。



イザイホーは12年に1度行われる行事で、資料上歴史は600年ほどある。
サイクルとしては1978・1990・2002・2014・2026年と行われているはずだが、実際は1978年が最後になっている。
イザイホーは30歳以上の既婚女性が神女(神職者)となるための就任儀礼で、細かく各年代の巫女(ナンチュというらしい)が役割を与えられているもの。
細かくは長くなるので詳しくはWikipediaをどうぞ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%9B%E3%83%BC#:~:text=%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%81%AF%E3%80%81%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%9C%8C%E5%8D%97,%E3%81%93%E3%81%AE%E5%84%80%E7%A4%BC%E3%82%92%E9%80%9A%E9%81%8E%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82

1990年は新たな神女となる女性の不在(島の過疎化の為)とそれまで段取りを行ってきた上の世代の神職女性が逝去したため行われなかったとのこと。
バブル真っただ中の1990年時点でそのような状況なので以後2002・2014年も中止に。
2014年に中止になったことでイザイホーに出た経験のある人からの指導は以後受けることができなくなる可能性が高くなったとのこと、つまりほぼ断絶が決まったような状態に。

俺はおそらく2002年の中止時点でのテレビ特集を見たのだと思われる。


長らく表には出されていなかった祭りらしいが、戦後1954・1966・1978年のイザイホーの写真、記録、ドキュメンタリーは残されており、特に1978年のを基にまとめられたものであると思われる。
Wikiも記録映画のYouTube等にupされているものも。
結果的に途切れると思わなかったであろう当時の1978年に詳細な記録や映像を残していたことで次の1990年から途切れてしまってもどういうものか後世の人間にも伝えることができたわけである。

新型コロナ騒動真っただ中の今だけれど、それでも生きていくのはただひたすら未来に向かっていくこと。
でもたまには昔の歴史や伝統に触れて各世代の人が積み上げていったものに思いを馳せてみてもいいのでは。
俺は民俗学者でも何でもないが、きっと民俗学者になる人・仕事としている人達はこういう興味をどんどん追及していって伝統を解明していってるんだろうな、と思った日々でした。



あまりにも日記になりそうなネタが無いのでこんな感じのモノを書いてみたw
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