☆６つ！
もち☆は５つが最高評価です。
永遠の桃花 -三生三世- 2017年
中国製ＴＶドラマ全５８話（約38時間）、アマゾンプライムで観了。
この話には映画版「ワンス・アポン・ア・タイム 闘神」（同年）があって、まずそれを見始めたのですが、半分ほど見たところで、ＴＶ版の存在に気付き、以後は並行して鑑賞する形になりました。 映画版の視評も含めて書きます。
まず簡単に紹介すると、これは「中国神話的ファンタシー恋愛小説」。
「封神演義」の世界がベースになっていて、西洋ならば「剣と魔法」なお話。
※ 配役が素晴らしい。
主人公（司音・素素・白浅）を楊幂（Yang Miヤン・ミー）という決して若くはない女優が演じていて（2017年で３１歳くらい）、見始め（第一生、”司音”を演じる）には少し違和感があるのですが、第三生の”白浅”では１９万歳という年齢の神仙を演じるのですから、それなりの貫禄を感じさせるものがなければならず、適役だと思いました。 （”第二生”では”素素”という”人間”を演じる）
吉永小百合か若宮麻由美に似た雰囲気があって、日本の時代劇にも合いそうな感じ。 ただ決して美声ではないし、韓流的華やかさはないところが、超有名女優ではない理由なのかも。 可愛らしさ、強さ、弱さ、全てを演じられる女優はそうはいませんもんねぇ。
でも、一番のポイントは、”泣き顔の美しさ”です。
”笑った顔が美しい”のはほぼ万民に共通しているのですが、泣いた顔が美しい女性は滅多にいません！！
（話が飛びますが、アナタが独身男性で、これから結婚する意思があるなら、是非”泣き顔が美しい”と思える女性を選んでくださいね。 喧嘩して泣かれたとき、”愛しい”と思えるか、”醜い”と感じるかで、運命は二分しますから。 この話、ムスコにしないうちに結婚しやがった＾＾；）
主人公の相手役、師にして武神の墨淵と、恋人であり天界の皇太子である夜華の二役を演じるのは趙又廷（Mark Chaoマーク・チャオ）という人。 この人も有名じゃないよね(?)。 決して”イケメン”じゃないし、渋いというわけでもない。 つまりは脇役タイプなわけで、強いて挙げれば、佐々木希か佐藤浩市（顔は藤巻潤）。 しかし微妙な感情を顔つきで表すのが上手いです。 この人を起用した監督も凄いと思う。
二人のあいだの子供を演じる子役が可愛い＾＾
その他の脇役陣も皆上手いです。
それも原作または脚本が良くて、脇役が輝くのかも知れません。
登場人物が多くて、覚えきれないのですが、ちゃんと整理しているファンがいましたので、それを参考にしながら見ると良いでしょう。
https://ameblo.jp/fuukamama3/entry-12416702638.html
※ ストーリーが素晴らしい。
なんせ”７万年間”の物語ですから、あらすじは簡単には説明できないのでヤメます。
どうしても見たい人（小生はその一人）は上記のリンクか、
https://ameblo.jp/paon77/entry-12432445425.html
をどうぞ。 なおウィキには日本語の項目がありません！
主人公二人に横恋慕する様々な人々の物語と、サイドストーリーとして、いくつかの恋愛関係があります。 これらが有機的に関連するのが面白い。
桑 籍−少 辛 〇
東華帝君−白鳳九 △
離 鏡−玄 女 ×
子 闌−臙 脂 ×
元 貞−職 越 〇
結ばれぬor破局したもの（×）、結ばれたもの（〇）、びみょー（△）……様々ですなぁ。
そのほか、主人公達を応援する人々が多数。 小生的には連宋と司命星君がお気に入り。 根っからのワルが少ないのも良い。
なお白鳳九という重要な脇役を、ディルラバ・ディルムラットという女優が演じています。 中国人にしてはバタ臭い顔なので、調べたらウィキに項目があって、ウイグル族なんだそうです。 彼女はこの役でブレイクしたらしい。 おバカっぽい役柄なのは、演技なのか？ タレントとしての設定なのか？ だって「ローラ」に似てるんだもん(笑)
真面目にバカを演じているようなんだけど、顔がローラのせいで、違和感が凄かった＾＾；
※ その他
音楽は並かな。 オープニングテーマとエンドテーマ、挿入曲など悪くはないのですが、耳に残るものでもありません。（小生はなぜかジャッキー・チェン＆キム・ヨソンの「美麗的神話 Endless Love」が終始アタマの中に流れていました）
戦闘シーンは……付け足しみたいなもんです。 カンフー映画を期待してはいけません(笑)
それから、アマゾンには「シーズン１」と表示されるのですが、「２」などは存在しないはずです。
ついでですが、実は最後の２話は以前見た記憶があります。 光ＴＶだったのか、アマゾンでなのか？ そのときはとくに見たい作品とは思わなかったよーな……。
ですから、これは是非最初から見ることをオススメします。 最初の数話は少し退屈ですけど。
※ 映画版「ワンス・アポン・ア・タイム 闘神」について
配役はあらゆる意味で最悪。
アマゾンの解説では、「主演：リウ・イーフェイ, ヤン・ヤン, ルオ・チン」となっていて、女主人公は、劉亦菲（Liu Yifei）、この人はウィキ日本版に項目があって、2017年には３０歳だったようなのですが、ずっと若く感じます。 ふっくらした、現代的な”可愛い”タイプの美人。 日本女優で云えば、原田知世・石田ひかり・黒木華系。 司音と素素には良いけど、白浅を演じるには力(年齢)不足。
ヤン・ヤンという人は典型的な”色男”。 あまりにも”軽い”ので、”墨淵”としては一瞬しか出てきません。
二人のあいだの子供が……デブ^^;
他の登場人物には、まとまった登場時間もたいした台詞も無いので、適不適は分からず(笑)
なんせ、ＴＶで39時間掛かったのを、100分間でやるというのが無謀。
おそらく、小説を読み、ＴＶ版を見てしまっている人が対象ではないかと思うのですが、セットがチャチだし、戦闘シーンのＣＧもチープです。
総合評価☆２。
ということで、久しぶりに良いものを見させていただきました。
まだ余韻が残っています……もっと見ていたい。
そこで、小説版を探したんですが、どうも日本語翻訳版はでていないようです。
元々がネット小説らしく、盗作騒ぎも続いているようなので、出版できないのかも知れません。 残念なことです。
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