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2020年05月09日23:36

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自粛警察が感染拡大を助長している現実

■山梨の感染女性中傷、エスカレートする「ネット私刑」の法的問題をかんがえる
(弁護士ドットコム - 05月09日 09:42)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=6075722

■「さらし上げ見せしめに」感染女性中傷に山梨県が対策へ
(朝日新聞デジタル - 05月08日 09:39)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6074446

■「自粛警察」危うい正義感=強まる圧力「店シメロ」―専門家が警鐘・新型コロナ
(時事通信社 - 05月09日 14:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6075982

 最近の日記が「『自粛警察』警察」になってて、同じ内容の繰り返しじゃんとどこぞからお叱りを受けそうな気配もなきにしもあらずであるが。
 ここのところの自粛警察の横暴は、集団ヒステリーと言ってもいいほどに常軌を逸していて、さすがに目に余るのだ。山梨の感染女性の件など、いくら本人にうかつな面があったとしても、名前や職業まで調査して(しかもデマまで混じっている)、ネットに晒し拡散するなんて、やりすぎで犯罪行為だってことが理解できないのだろうか?
 そんな明らかなプライバシーの侵害や名誉毀損までやらかしといて、問題点を指摘されても自分の「正義」に固執して聞く耳持たないのだから、やっぱり脳のシナプスがあっちこっちで切れまくっているのだろうと考えざるを得ないのである。

 ともかく自粛ポリスメンは、件の女性を「犯罪者」に仕立て上げたくて仕方がないようだ。
 もちろん、「感染を拡大させる可能性」があるにも関わらず、山梨から東京に移動した点に責められる要因があることは事実である。しかし、それはあくまで「可能性」にすぎない。彼女に「故意」があったと認定することはまずもって不可能だろう。移動のバス内でわざと濃厚接触していたような事実でもない限りは、「未必の故意」ですら証明するのは困難なのだ。
 従って、たとえ彼女のせいで実際に感染者が出たとしても、彼女の行為を「傷害罪」に問うことには無理がある。ましてや「テロリスト」呼ばわりは全く妥当ではない。むしろ彼女を非難するその発言の方が、彼女への「名誉毀損」に該当するだろう。そのことを自粛ポリスメンはしっかりと認識すべきだ。
 認識しといてなおも彼女を糾弾するというなら、人の道にはずれているのは自粛警察の方だということになろう。

 自粛警察が自粛しない人間を恨むのは、実際には自粛警察も心の底から自粛をしているわけではないからである。しかも「自分は苦労して自粛しているのに、あいつは自粛していない」と思ってしまうことに「矛盾」が生じていることに理解が及んでいない。
 「自粛」って、そもそも「要請」されるものじゃない、とはもう散々指摘されていることだ。なのにたくさんの人々が本来の意味を見失っている。「自分で粛する」んだから、判断基準は自分にしかない。外出しないと決めたのは自分自身であって、誰かから強制されたわけではない。他人が自粛するかしないかは自分とは関係ないことだよね?
 なのに、「自分は我慢しているのに、あいつは」と他人と比較してしまうのは、「自粛していることに自分が納得していない」からではないか。結局、自分で決めたことに責任を負うことから目を背けているのだ。

 不安に駆られた人々が、他者を「敵」に仕立て上げて、自身の安定を図ろうとする。妬み、恨みが、感染者差別の本質であるのに、それを「正義」にすり替えて正当化する。それが自粛警察の正体だ。
 もう、彼らの「標的」はパチンコ屋に並ぶ客だけじゃなくなっている。県外ナンバーの車に傷を付け、コンビニのレジで釣り銭を手渡しする店員に暴力を振るう。緊急事態宣言がさらに継続されることになれば、いずれ「外出しているだけで石を投げられる」状況も確実に起きることになるだろう。

 外出を自粛するのが、感染対策ではなく、「自粛警察から逃げる」ためにやらなくてはならなくなるんだよ。と言うか、既にそうなっているから、山梨の女性も感染していたことを隠そうとしたんじゃないのか。彼女を追い込んだ原因の一端は、彼女を責めている自粛ポリスメンにあるのだ。
 山梨県もはっきり明言している。「感染者がことさら非難されると、早期発見と治療、感染拡大防止に必要な情報も表に出てこなくなるおそれがある」と。自覚が足りずに感染拡大に関与しちゃってるという点では、自粛警察も感染者とたいして違いはないんだよ。

 もちろん、この自粛警察の跳梁に一役買っているのはマスコミである。TVのワイドショーが、自粛警察のいやがらせや言いがかりを非難する一方で、「こんなに自粛せずに店を開けているところがある」と自粛警察を誘発する報道をするのは、マッチポンプではないのか。
 マスコミは自粛警察たちに「事件」を起こしてほしいのだ。威力妨害や暴力事件、ともかくニュースのネタがほしいのである。

 それにまんまと乗せられてしまっている脳天気さんが、今の自粛警察たちだということになる。政治的プロパガンダや、メディアによる洗脳が、この国を戦前のような「警察国家」「監視国家」にしてしまった。
 コロナ騒動が落ち着けば、多くの自粛ポリスメンが、熱が引くように「あの頃の自分はどうかしていた」と反省することになるだろう。しかしそうなる前に、彼らによる「犠牲者」がどれだけ出ることになるだろうか。「今」、彼らの暴挙に歯止めを掛けなければならない。

 政治家やマスコミの扇動に乗せられるな。自粛を自分で選択したというなら、他人の動向は気にするな。自分が騒げば、かえって感染の被害者が増える可能性の方が大きいのだと自覚しよう。
 今、社会がコロナ防疫のために一番求められているのは、「自粛警察の自粛」なのである。
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