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2020年04月23日09:46

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なぜ感染者が「罪悪感」に苛まれなければならないのか

■経路不明も罪悪感消えず=感染に自責、家族うつす恐怖―新型コロナ陽性の男性
(時事通信社 - 04月23日 07:30)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6057562

 新型コロナが蔓延する以前から、病気療養で外出を八割減している立場から言わせれば、これで感染してしまったらもう不運としか言いようがない。誰かに移してしまったとしても勘弁してくれとしか言いようがないのである。
 この記事の社長さんが罪悪感に苛まれる心情は理解できないわけではない。もしも誰かに感染させてしまっていたら、命を奪うことになっていたら、そう想像したら、自分がとんでもない犯罪者のように感じられてしまうだろう。
 じゃあどうすればよかったのかって、仕事を休んで引きこもるわけにもいかなかったよね? 普段の生活の中で、マスクや手洗い消毒など、感染対策は取っていたと思うけれど、それでも感染してしまったのだ。これはもう「どうしようもなかった」と言わざるを得ないのではないか。
 「感染経路は不明」とのことだが、可能性としては「食事をした店や通勤電車でうつったのか。無自覚の感染者と接触したかもしれない」ということであるから、これはもう「三密を避ける」というレベルではない。誰もが例外なく、外出すれば感染する可能性があると判断せざるを得ないのだ。

 今や感染者だけでなく、「外出する人」全般を「自粛要請に従わない人殺し」扱いで差別する風潮が「正義」とされてしまっている。
 先日の日記にも書いたが、日テレの藤井貴彦アナウンサーの自粛要請コメントに賞賛の声が上がるというのは末期的兆候だと言っていい。「自粛が正しい」とする返す刀で「自粛しない人間」をdisってるんだから、これは明らかな差別であり、全体主義の強制だ。なのにそんなことにも気がつかないほど、みんな同調圧力のために判断力を奪われてしまっている。
 ちょうど今しがた、TVで立川志らくも外出者を「人殺し」と罵っていたが、そういうお前は今、「外出」してスタジオでマスクもせずに喋りまくってるんじゃないかと突っ込んでやりたくなる。本当に自粛すべきと考えるなら、TV局は放送自体、中止しなきゃならないんじゃないのか?

 「自分もまた感染して(させて)しまうかもしれない」という発想があれば、そう簡単に他人の外出を責められものではない。マスコミやネット民は、ことさらに「遊び」や「買い物」に出かける人間を取り上げて、いかにも感染を顧みないエゴイストのように非難している。
 そうした誹謗中傷はエスカレートするばかりで、マスコミはつい先日まで、外食を控えて、買い物をして自宅で食事を、と言ってたのに、スーパーが混雑していると知るや、入店制限を、と言い出す。公園で距離を取ってジョギングするくらいは問題ないですよ、というのは既に撤回されて、走ると息が上がって飛沫が飛ぶからダメなんだそうな。
 本当に、どうにもならないじゃないの。

 八割自粛してる私だって、食料調達にスーパーには行くよ。自分で料理は作れないから外食することもあるよ。自粛であっちこっちの店が休店しているから、開いている店が混むことになる。かえって「三密」空間を発生させているのだ。自粛要請の施策が失敗してるってのは、こうした現象にも表れている。これで感染して「悪人」扱いされたら、溜まったもんじゃない。
 今、外出者を中傷している連中は、自分はもっと我慢してるんだと言いたいのかもしれないが、そんな五十歩百歩の程度差でやっかまれるんじゃ、本当に息を殺して部屋に閉じこもるしかないじゃないか。そのまま飢え死にしろとでも言うのか?
 家から一歩も出ない「完全自粛」できる人間などいるわけがない。つまりは今は感染していなくても、いずれは感染者になるかもしれない「感染者予備軍」。それが我々なのだ。
 みなさん、「感染者ガー」と全く喧しいことだが、結局は自分も差別される対象になってしまう可能性を考えた上で発言しろよな。

 既に実質的な自粛「強制」が限界に来つつある中で、これ以上「自分を律する」ことは不可能だろう。果たしてこのまま経済崩壊、国が沈没していくのを座して見ているだけでいいのか? 「自粛」が「命」を奪う危険の方が、感染のそれよりも上回っているのではないか? リスクを覚悟で経済復興を図らなければならない時期に差し掛かっている。
 ゴールデンウィーク後も緊急事態宣言と自粛要請は継続されそうな気配だが、ろくな救済措置も取らない政権に、唯々諾々と従っていていいの? 「保障なんてしなくていい、自分たちで何とかするように」と仰る安倍信者の方は多いが、だったら自粛要請になんか応じなくて、商売続けたって構わないよね?

 感染への過度の不安が、社会を分断し、「感染者差別」の温床となっている。「感染者差別するな」という声に対しても、誹謗中傷が寄せられる始末だ。この状況は、社会を疲弊させるばかりで、何一つ未来に寄与しない。
 考えられる限りの感染対策を取るべきであることは論を待たない。しかし、それは「自粛解除」の後、経済を復興させることと並行してだ。外出することも、店舗を開けることも、誰からも指を刺されない状況を早急に回復させなければならない。でないと、感染者も、その家族や関係者も、この国を取り巻く「不安」という名の「空気」によって、じわじわと殺されていくことになるだろう。
 コロナより、この空気の方がよっぽど怖いんだよ。
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