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2020年04月13日10:40

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保育現場の疲弊…

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6356968

「園児の散歩もできない」保育士たちの疲弊。国、親、近隣住民の板ばさみで…



「もはや園児の散歩もままならなくなりました」

 こう嘆くのは、神奈川県横浜市の認可保育園に勤める片山咲さん(仮名・30代)。新型コロナウイルス感染拡大防止のために「外出自粛」が再三呼びかけられ、多くの企業が在宅勤務に切り替わるなか、現在も開園している保育園は少なくない。緊急事態宣言に伴い、東京都の一部の区では休園を決めたが、その対応は自治体によってさまざまである。

 神奈川県では県知事から外出自粛が要請されたが、保育園の使用制限は出されていない。4月8日、横浜市は保護者に向けて「市内の保育所等は原則開園とし、保育が必要な方については、引き続き保育所等を利用していただけますのでご安心ください」と発表した。そして9日、川崎市も「保育所等は感染の予防に留意した上で原則開所とします」と続けた。

 そんななか、保育園で働く保育士たちにしわ寄せがきているのだという。Twitter上には、「何が“ご安心ください”なのか意味がわからない」という声が続出。緊急事態宣言以後、現場ではいったい何が起きているのか。

「散歩もできない」近隣住民の保育園に対する厳しい目
 遊び盛りの子どもたちをずっと室内に閉じ込めておくわけにもいかない。また、外に散歩に出掛けることで、交通ルールを守る、長距離を歩いて体力をつける、自然と関わることで豊かな感性を育むなどの意義があるという。しかし緊急事態宣言以降は、近隣の住民などからクレームを受けることが増えたのだとか。

「園付近の芝生で子どもたちを遊ばせていたら、老夫婦が近づいてきて『なぜ子どもたちはマスクをしていないんだ!』と怒鳴られました。たしかに、大半の子どもがマスクを着けていませんでしたが、まだ幼いので……あまり着けたがらないんです」(片山さん、以下同)

 マスク不足とも相まって、そもそも子どもにマスクを着けず登園させている親がほとんどだという。また、政府や自治体からは「密閉」「密集」「密接」の三密を避けることが重要だと繰り返されているが……。

「外を散歩させていたところ、『2メートルの間隔を開けろ!』と言われたこともあります。約20人の子どもを2人の保育士で引率していたのですが、間隔を守ろうとすれば、単純計算で前後40メートルになります。とてもじゃないですが無理ですよ。これは室内でも同じことが言えます。大勢の小さな子どもたちから、そんなに目を離すわけにはいきません。三密を避けろと言いますが、どうしても生活のなかで“保育士と子ども”、“子どもと子ども”の距離は近くなってしまいます」

 保育園では現実的に難しい部分はある。にも関わらず、横浜市が公式文書で“ご安心ください”と言い放ったことに対して納得がいかないという現場の声もあるようだ。

 また、そんななかで周囲から心ない言葉を浴びせられることも少なくないのだとか。

「私たちに対して『大事な子どもたちを預かっているんだから気をつけろ!』と言う人もいます。保育士が普段からどれほど気をつけて子どもたちの命を預かっているのか知らずに……。とはいえ、『安全なのか?』と聞かれても答えに窮してしまう。『100%大丈夫です』とは決して言えない。いま、もどかしい気持ちでいっぱいです。私たちが悪いのでしょうか?」

 保育士たちはそんな葛藤のなかでもがいているのだ。



一方、保育園に連れて行く親に対しても厳しい目が向けられることもある。

「登園する途中で、通りすがりのおじいさんから『こんな状況のなかで保育園なんか連れて行くのか』って、ボソッと言われたことがあります」

 IT関係の仕事に就く濱田康祐さん(仮名・30代)は、3月後半から在宅勤務が中心となった。濱田さんは子をもつ親だが、なかなか業務がはかどらないという。

「うちは共働きですが、お互いにいまはリモートワークです。アパートに住んでおり、書斎や仕事部屋があるわけではないので、私も妻もリビングのテーブルで作業しています。しかし、子どもたちが近寄ってきてしまうので……。午後になって子どもが昼寝してからでないと、まともに集中できないですね。あとは夜中か。体力、精神面でもキツいですが、仕事の進行スケジュールにもかなり影響が出ています」(濱田さん)

 共働きが当たり前となった現在。濱田さんのようなケースは少なくないはずだ。

 横浜市の認可保育園に勤める会田えりさん(仮名・30代)によれば、外出自粛が呼びかけられて以降も「在宅勤務がはかどらない」「在宅勤務だけど、子どもに退屈させてしまうから」と保育園に子どもを預けにくる親が絶えないという。

「私の保育園には、緊急事態宣言が出たあとも約半数の子どもが登園しています。本音を言えば、仕事がしたいからって在宅勤務の人は預けないでほしい。その結果、外出自粛のなか私たちも出勤せざるをえなくなっている。仕事と子どもの命、どちらが大事なのか。数週間ぐらい夫婦で協力してなんとかならないものなのでしょうか。とはいえ、いちばんの問題は政府や自治体の中途半端な対応だと思いますが……」(会田さん)

自治体の中途半端な方針の割を食う保育士たち
 会田さんと似たような思いをもつ保育士は少なくない。神奈川県川崎市の認可保育園で働く山川春美さん(仮名・30代)は「こんな状況のなか、むしろ開園してほしいという保護者も多いんです」と困惑気味だ。

「川崎市は登園自粛の要請が出たのが他の自治体よりも遅く、9日21時過ぎだった。それも『感染の予防に留意した上で、原則開所とします』とのことだったので、市の決定を無視して休園することはできません。現在も子どもを預けにくる保護者は少なくありませんが、在宅勤務となっていても『子どもがいると仕事にならない』ということで預けにくる人ばかりです。また、都内勤務の方で勤め先のビル内で感染者が出たという人もいます。感染のリスクを伝えても『仕事が休めない』というのですが……正直、不安ですね」(山川さん、以下同)

 そのなかには「保育園が休園になったら仕事が休める」という保護者もいるようだが、川崎市からの通知があくまで自粛要請のため、休むことができないのだとか。

 緊急事態宣言以後も自治体の方針が中途半端であることから、思わぬ弊害も出ているという。

「登園する子どもの数自体は減っていますが、出席人数が当日まで読めなくなっている。給食の発注は大幅には減らせないため、結果的に休みが多かった日は無駄なロスが増えてしまいます。また、国の基準で子どもの年齢、人数によって保育士の数が決まっているため、職員の勤務を大幅には減らせません。必要保育士数を割らないようにしながら、電車通勤している職員の感染リスクを減らすことも考えて調整していると……いまちょうど、4月後半のシフトを組み直すはめになっていますね……」

 保育士たちは今、政府や自治体、企業や保護者など、それぞれの思惑の間で板挟みとなり、完全に疲弊している状態だ。いま本当にいちばん大切なことは何なのか。ひとり一人が考えなければならない時期だろう。



(転載は以上です)


どんなおとなも はじめは子どもだった
でも そのことを覚えているおとなは ほとんどいない
(サン・テクジュベリ)








■「子が騒いでも、落ち着いて」=休校長期化、親にメッセージ―小児科学会
(時事通信社 - 04月11日 14:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6043336
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