吹替の帝王

壇蜜が“ジロリアン免許制”提案
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未来ドク『ジロリアンの動力はカロリーだ。ただ、1.21ギガワットのカロリーを得る必要が』
過去ドク「1.21ギガワットだぁ？！ 1.21ギガワット！？」
マーティ「ねぇ、待ってよドク。ギガワットって何なのさ？」
過去ドク「俺は何というアホだ！ 1.21ギガワットなんてカロリーをどうやって？ 逆立ちしたってできっこない」
マーティ「ドク。ねぇ、マシマシが少しあればいいんだよ」
過去ドク「はっ！ 1985年にはそこらの店で手軽にできるかもしれんが、いまは55年だぞ。マシマシは不可能だ。マーティ。気の毒だが君を未来へ送り返すのは無理だ」
マーティ「そりゃないよ、ドク。なんとしてでも未来に帰らなきゃ。僕には僕の生活があるんだ。ガールフレンドもいるし」
過去ドク「美人か？」
マーティ「とってもイカしてる。僕に夢中なんだ。ほら、このチラシを見て。これ彼女が書いたんだよ”アイ・ラブ・ユー”って。ねぇ、ドク。あんただけが頼りだ」
過去ドク「すまんが、1.21ギガワットのカロリーとなるといまの時代では感謝祭ぐらいだ」
マーティ「何だって？」
過去ドク「感謝祭だよ、創業何周年とかいうあれだ。だが残念ながら感謝祭はいつどこでやるかわからん」
マーティ「分かるよ」
過去ドク「……これだ！ チラシによれば55年、この店に客が押し掛けたと書いてある。時間は午後10時4分。来週の土曜日だ。その瞬間に何とかジロリアンを捕まえてそのカロリーを次元転移装置に送り込めばいい！ 大丈夫、まかせてくれ。来週の土曜日の夜、君を未来の世界へ戻してやるぞ！！」
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