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2020年03月13日09:29

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ラクサンポ141

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。川口が外を歩きながら、独り言

川口
「ああ、元の教え子の面倒を引き受けたけれど、どうしたら、いいだろうか。好きなことを探せという以外ないかな。それから仕事に結びつけていく。森井さんに相談するしかないな。サクラ学園で大検を取った以降、面倒みるのは初めてだな」

携帯電話販売店の前を通る。

川口
「そういえば、彼女、こんな店で、働いていたって、言っていた。明るい雰囲気だけと、ノルマ、厳しいかもしれないな。販売するとき、オブションがたくさん、つけるから、覚えるのもたいへんだ。俺ならできないな。この仕事ができなくても、他にたくさん、可能性があると思うけどな。彼女、うちの団体に来なくても、いくらでも相談できる場所あるんじゃないか」

若い女性店員が近づいてくる。

若い女性
「スマホ料金が高くて、お困りですか」

川口
「困っているんですよ。収入が不安定なんで、少しでも、安くしたい」

若い女性
「無料で査定して、有利な条件提示しますよ」

川口
「その手続きができなくて、困っているんだ。書類を見るだけでも、頭がパニックになるから、そんな難しい話、しないでね」
川口は又独り言を言いながら、歩き出した。



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