アメリカの政治なんて、もともと大して興味なかったけど、
2016年トランプ大統領が選出された時は地元アメリカはもとより、世界中が
ひっくり返る位たまげた。
アメリカの大統領といえば、リンカーン、クリントン、オバマ、それよりかなり劣るけど
ブッシュ。皆ある程度のエスタブリッシュメント・政治家出身のエリートでそれなりに、
人品骨柄卑しからぬ人物であった。
そこへ、品性の欠片もない、香具師の親分のような人物が
突然大統領になってしまったのだ。
マスコミはかなりの確率でヒラリーの当選を予想していた。
ニューヨークタイムズに至っては90%の確率でヒラリーを予想していた。
その中で、一番メンツをなくしたのが我が国の政治の専門家、
所謂、アメリカ政治ウオチャー。
トランプの当選を予想したのは、ほぼゼロ。
彼らにとって、すごくトラウマであったとみえて2020年の大統領選の予想に、
おしなべて過剰に慎重で、ビビっているようにも思える。
よっぽっど懲りたんだな
逆に、16年のトランプ当選を予想した木村太郎のような少数ジャーナリストは
元気がいい。
「ルポ・トランプ王国2」 金成隆一 岩波新書
著者は朝日新聞の記者。
トランプ現象の原因は 今まで民主党の地盤であった、ラストベルト の低学歴の白人層 が
トランプ支持に回ったことが指摘されている。
アメリカ中西部でなにがおきたのか?
それを確かめるべく、四年半かけてラストベルト、バイブルベルトを周り
アトランダムに1005人にインタビューしたロード・ルポです。
ラストベルト中西部には、。 鉄鋼業とか鍋、釜、ヤカン等の斜陽製造業
が集中していたが 脱工業化の波にのまれ、職を失った白人の貧困層
の生活への不安が高まっていた。
そこで、彼らすがりついたのはトランプの、この一言。
「家を売るな!」
移民を排斥、外国との貿易協定を破棄すれば、そのうち製造業は復活する。
職を探して、移動する必要はない。
Make America great again !
やっぱり無理だっと判ったときは、膨大な国家赤字債務を後に残して、
大統領は任期を終える。
アベノミクスを真似たのかしら。
今、民主党の候補者選出の真っ只中。 時節を得た大変面白いルポになっている。
民主党の選挙が終わる7月までに、この本を読むことをお勧めいたします。
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