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2020年02月01日14:09

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さらば、小さな巨人 その2

13人になった研究生をまとめることになった彼女。

その中には、先輩の2期生も居る。

やりにくいことも多かったと思う。

研究生公演である「青春ガールズ」も、3名欠員で行うことになる。
そのため、常に先輩メンバーが応援に入る事になった。

そこには、1期生の中で最後まで取り残されたが、後に「鬼軍曹」の称号を与えられる厳しさで後輩を鍛えた沖田彩華、TeamNに昇格したものの同期が残る研究生の事を常に気にかけていた古賀成美、林萌々香らが加わることが多かった。

実際、俺が入った中野麗来生誕祭の青春ガールズ公演では、上記3名の応援が入っていた。


そんな彼女が気になって推すきっかけになったのは、俺が精神的に病んで地獄の中をさまよっていたころ、DMM配信で見た「ここにだって天使はいる」公演であった。


公演アンダーで出演した彼女は、人一倍元気に、彼女のキャッチフレーズ
「持ち運べるアイドル、携帯式〜」
をやっていた。

その隣には、当時の重鎮である岸野里香が居た。

岸野里香は、やまりなの自己紹介を受けて、
「持ち運べないアイドル、充電式〜!」
とやった。

余りの面白さ、その時のやまりなのリアクション、メンバーから可愛がられている姿に、一気に惹かれた。


そして、発表されたセカンドアルバム「世界の中心は大阪や〜なんば自治区〜」の劇場盤に収録された「想像の詩人」を聞いた時に、それは決定づけられた。

この曲は、3期生で唯一残った研究生である高山莉子(元乃木坂46の西野七瀬の従姉妹にあたる)が卒業発表をし、残された12名の研究生のために書き下ろされた楽曲である。

アイドルの曲にしては異例の6分30秒を上回る長い楽曲。
素晴らしいメロディーライン。
詩的で美しい歌詞。

本当に神曲で名曲である。

その曲のAメロで、真っ先に聞こえてきたのは、彼女の歌声。
4人で歌われている歌割の中で、はっきりと彼女を認識しただけでなく、12人の中でも、聞き分けられた。

車の中で、ヘビーローテーション状態で聞き続けた。



48Gのファンとなったきっかけは、本店9期生であった。

CS放送で「ネ申テレビ」を見たことであった。

それまでも、AKBのことは認識していたし、それなりに興味は持っていた。
しかし、熱心ではなかったし、さらっとしたものであった。


勿論、地元に出来たNMB48の事も知っていたし、朝日放送で深夜に放送された、NMB48誕生までのドキュメンタリーも見ていた。

そこで引き付けられたのは、山本彩であった。

それ以来、気にはしていた。
でも、いずれも熱心ではなかった。

当時深夜に放送されていた「どっキング48」も、気が向いたら見る程度であった。
それでも、面白い彼女らの魅力には惹かれていた。

それ故に、認識していたのは、主に選抜メンバーばかりであった。

そんな中で大組閣が発表される。
本店から、柏木が兼任、従来兼任であった市川美織が正式に転籍、藤江れいな、梅田彩佳も。
梅田彩佳は、2期生の中でトラブル続きで報われないことが多い中、頑張ってきたメンバーとして陰ながら応援してきたメンバーでもある。

これで、一気に本店から難波にシフトした。

ほぼ同時期に、自殺を試みるほど心を病んだ。
生まれて間もない子供が邪魔に思え、妻の顔も見たくない状況、母親の巨額詐欺被害・・・。
もう、ボロボロだった。

仕事を休職し、引きこもり状態に。

そんな中、心のよりどころとして救ってくれたのが、NMB48の楽曲だった。
NMB48がなかったら、間違いなく今の俺はなかった。


入り口は本店であり、山本彩であった。

しかし、本当の意味で俺を救ってくれたのは、どんな理不尽にも耐え、健気に誠実に頑張っている、山尾梨奈の姿だったのかもしれない。

彼女の歌声が、ずっと聞き分けられる・・・これは運命なのか?


そして、4周年ライブを前に行われた全国ツアー最終日で、12名になった研究生による新公演が行われることになった。

これが、後に伝説の公演と言われる「想像の詩人」公演である。

きっかけになったのは、基本的にチーム別で行われた全国ツアーの中、研究生だけで行われた唯一の神戸公演においての完成度の高さがあったと言われている。
この時に、初めて歌われたのが、「想像の詩人」であった。


この時のこともあるから、昇格できないメンバーの悔しさが身にしみてわかっている彼女は、同じ神戸国際会館で行われた去年の選抜メンバーによるコンサートにおいて、目の前で昇格していく研究生の姿に号泣して、絶望していた泉綾乃に対して、石田優美と共に的確なフォローを行えたのだろう。

彼女にとって、神戸国際会館は、聖地と言えるのかもしれない。

その後、仙台で行われたコンサートで、泉綾乃の昇格が発表され、一緒に出演していたやまりなが、本人以上に喜び、舞台袖であーのんが引き上げてくるのを待ち、しっかりと抱きしめた。
(この模様は、現在ニコニコ動画にアップされている)

背の高いあーのんに、背の小さなやまりながしがみついているようにも見えなくもないが(笑)、嬉し泣きで泣き崩れるあーのんを抱きしめ、優しくお祝いを言う彼女に、それまで歩んできた彼女の人生が凝縮されているように見えた。



未だ公演タイトルもない研究生公演。

それをDMMで見た時の衝撃。

なんだ?このグレードは!?
これが、研究生のやる公演か?
DMMで見る本店や栄の公演より、遥かにすごいじゃないか!
難波の正規メンバーも、うかうかしていられない。
あの時の衝撃は、いまだに忘れられない。


その研究生公演に、当選して入った。

そこには、センターポジションでみんなを引っ張る彼女が居た。
間違いなく、一番輝いていた。


それまで特定の推しなんかいなかった。
あえて言うなら、山本彩。
DDってわけでもないが、推すという感覚とはかけ離れていた。

しかし、間違いなく、彼女に惹かれて行った。

はっきりと、彼女の推しになっていることを、自分で認識した。

この公演には、「想像の詩人」公演という正式名称がつけられてからもう一度、そして千秋楽直前(金子支配人から千秋楽通知が行われた公演)の計3回入っている。

わずか18回しか行われなかった公演で、3回。
これも、もはや運命としか言いようがない。



もはや山尾推しであると自他とも認めるような状況になってきた中、山田菜々卒業コンサートを兼ねたアリーナツアーが行われた。

大阪城ホールで行われたその2日目、研究生の昇格発表があった。

金子支配人から、研究生昇格を行う旨が発表され、名前と所属チームが読み上げられる。

最初に名前が呼ばれたのは、石田優美。
そんな中、小さな体を、さらに小さく縮こまらせて、必死で祈るような姿の彼女。
その姿を、モニターではなくスタンドから肉眼で確認していた俺。

状況や実力、貢献度を考えれば、山尾の昇格は間違いない。

しかし、何度も理不尽に傷つけられてきた彼女は、必死だった。


公演でも度々、「全員で昇格できるように」とは言ってきた。
しかし、あまりの完成度の高さに、このまま新チームに移行してほしいとの意見も多かった。

しかし、ゆーみんがNに昇格したことによって、新チームは消滅した。

頼む、やまりな、昇格してくれ!
彼女には、その資格も実績もある!

そして2番目に読み上げられたのが、やまりなの傍らで、やまりなを励ますように手を肩に置いていた松村芽久未。

小さく縮こまっていた彼女の背中が、さらに小さくなる。

この時には、一部で小さな巨人とも言われていた彼女が、その片鱗もなく、小さく見えた。
不安に押しつぶされそうになる彼女の心が伝わってくる。

スタンドで、俺も必死になって祈った。
昇格は間違いない。
でも、何があるかわからない。
頼む、彼女をこれ以上傷つけないでくれ!お願いだ、昇格してくれ!

3番目に呼ばれたのが、やまりな。

その時の彼女の、涙を流しながら輝いた美しい笑顔がモニターに大写しになったのを、今も俺は忘れない。

そんな彼女に真っ先に抱き着いたのは、城恵理子。
彼女も昇格を待つ身である。
昇格を一度断った曰く付きである。
それは、山尾らに対する理不尽に対する抗議であったのではないか?
一度断ったことで、もう昇格できないかもしれない。
それぐらいの覚悟があったからこそ、やまりなを真っ先に祝福したのだろう。

これが、今に続く二人の絆の表れだと思う。


その姿に、俺は
「やった〜〜〜〜〜〜!」
と叫び、号泣していた。

もはや、俺にとってやまりなは、かけがえのない推しになっていたのだ。





いつになったら、公演の本題になる事やら・・・続く
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