mixiユーザー(id:13542574)

2020年01月21日01:24

62 view

夏の東日本周遊紀行 その4

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974394214&owner_id=13542574
続きました



フォト

平成30年8月11日、おはようございました。
この日は4時ごろの起床、鉄オタの朝は早い。

フォト

盛岡駅5時20分の田沢湖線始発列車に乗車してこの日は出発。秋田新幹線ではない、足回りが新幹線と同じだけでその他の路線と大きく変わらない東北の雄、701系。
田沢湖線の歴史は古く大正時代に遡る。盛岡と大曲からそれぞれ伸びた鉄路は最初軌間こそ狭軌ながら簡易な軽便線だったものが今では新幹線車両も走る路線になるんだから世の中わからんものである。

フォト

盛岡を発車した列車は所々で新幹線の退避を行いつつ雫石川に沿って徐々に標高を上げ、赤渕からは岩手と秋田を隔てる奥羽山脈の仙岩峠を3915mの仙岩トンネルでもって越える。この赤渕〜田沢湖間の仙岩越え区間を走る普通列車は1日にわずか3往復、この列車を逃すと次は盛岡を12時台に出る列車まで無い(そうなったら素直に新幹線乗るけど)、それだけ新幹線の通過旅客ばかりで雫石〜角館の利用は少ないのね。
峠を越えるとそこは秋田県、美味しい地ビールがある田沢盆地から刺巻の山を越え、仙北平野に出れば車窓は一変、実り多い米どころ秋田の青田が広がる。
雪景色が広がる冬の東北も良いけど、個人的には夏の青々とした東北の風景が好み。

フォト

フォト

6時51分、列車の終点の大曲に到着。これで田沢湖線も完乗ね。
さて大曲より南の奥羽本線は私が訪れる6日前に襲った豪雨で院内峠越えの区間が運転見合わせ中。秋田側の列車は院内折り返し、新庄〜湯沢間はバス代行と言った具合でした。お盆のこの時期に線路支障は大変やな…。
結局この後一旦は復旧したものの、8月31日にも豪雨被害があり完全復旧は9月15日までずれこんでしまいました。不幸は重なるときに重なるものですね。

フォト

大曲からは秋田行きの普通列車に乗車。
快速でも大曲から秋田までは約40分、幸い座席を確保できたので秋田までしばしの居眠り・・・。

フォト

フォト

そんなわけで秋田に到着。
秋田で次の列車までの接続時間1時間20分、市内を観光するには短いけど駅で待つには長い、「帯に短し襷に長し」と言った何とも中途半端な待ち時間。
結局朝食を食べていなかったので朝食に駅そばなどをいただきつつ駅周辺をブラブラして過ごしました。
秋田からは羽越線の列車で南へ。


フォト

フォト

秋田から約40分ちょい、今回は途中の羽後本荘駅で下車。
羽越線は日本海やあけぼのやトワイライトエクスプレス、その他特急などで何度も通った路線ですが、羽後本荘なんかで下車するのはなんだかんだ初めてね。

フォト

フォト

羽後本荘からは横荘鉄道…、じゃなくて国鉄矢島線…、でもなくて由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗車。
先日沿線の鮎川に新しくできた「鳥海山木のおもちゃ美術館」にあわせて改装された「ちょうかいおもちゃれっしゃ なかよしこよし」が来ました。

フォト

フォト

フォト

車内は「おもちゃ列車」を名乗るだけあってお子様向けの柔らかな内装、木のおもちゃ美術館へ向かう道中でもお子様が楽しめるよう木のおもちゃスペースも完備。
さらに私が乗車した列車は「まごころ列車」としておぼこ姿のアテンダントさんが乗車して沿線案内をされる列車でもありました。おぼこアテンダントさんから直接鳥海山ろく線のパンフレットと乗車記念栞のプレゼント。

フォト

羽後本荘を発車し鮎川駅の手前、車窓右手に見えてくるのがこの列車のコンセプトともなった「鳥海山木のおもちゃ美術館」。
国登録有形文化財の旧鮎川小学校校舎を利用した施設で、羽後本荘発場面で多く乗車されていたお子様連れのお客さんはここへ行くのか、多くが鮎川駅で下車されました。

フォト

フォト

鮎川を過ぎて一気に静かになってしまった車内、車窓に映るのは由利の豊かな田園風景。
ちょうど農家の方がラジコンヘリで農薬散布されていたり、なにあれ楽しそう。

フォト

列車は鳥海山を源に発する子吉川の流れに沿って標高を上げてゆく。
元は横荘鉄道という私鉄が出羽山地を越えて横手と羽後本荘を結ぼうとした名残、国有化後は目的地を横手から院内に変更したものの結局矢島まで延伸したところで断念、もしも開通していたら陸羽西線や米坂線のような存在に成れていたのか。

フォト

フォト

羽後本荘から約40分、終点の矢島駅に到着。
藩政時代には小さいながらもお殿様が居た矢島、戊辰戦争時には新政府方についたために幕府方で最後まで新政府に抵抗した庄内藩に攻められ火の海になってしまった。

フォト

ずっと雲に隠れていた鳥海山もここに来てやっとお目見え。

フォト

列車で到着した乗客を塩気の効いた桜茶でお出迎えしてくれたのは矢島駅の売店兼観光案内所の名物店長、まつ子さん。売店は通称「まつ子の部屋」。
新聞やネットニュース、テレビなどでも取り上げられた矢島の有名人、デラックスなほうのマツコとも知らない世界で競演したことがあるとか
お土産などをみていたらグイグイ迫ってくるまつ子さん、かわちさんは「将来を見据えて行動しないと年をとってから後悔するよ」との御言葉をいただきました。…はい。

フォト

フォト

矢島では折り返しまで40分ほど、結局何をすると決めていたわけでもなかったのでまつ子さんの話を聞いたり駅周辺をぶらぶらしたりしてあっという間。
列車の発車時には往路のおぼこアテンダントさんやまつ子さんもお見送り。

フォト

どんより鉛色の空だった往路から一転、復路は雲が晴れていかにも夏らしい車窓に、こういう景色が見たかった。
やっぱり東北は夏こそ映える。



フォト

フォト

そんなわけで由利高原鉄道を折り返し再びの羽後本荘駅へ。
再び羽越線列車に乗り換えて南へ下ります。

フォト

仁賀保、象潟、女鹿と日本海にまで達した鳥海山の裾野を抜けると山形県、庄内平野に。
米どころ庄内平野から見る鳥海山は絶景・・・、と思ったけど再び雲にお隠れに。いやまぁこれはこれで。

フォト

フォト

そんなわけで終点の酒田に到着。
江戸時代には最上川を利用して上流の置賜から運ばれる米を北前船に積み西廻りで江戸へ向かう西廻航路の起点として栄え、現代でも山形県唯一の港湾都市酒田。

フォト

このとき奥羽線の院内峠区間と同じく、陸羽西線でも6日前の大雨の影響で全線で運転見合わせ中、酒田駅前からは本来接続する快速最上川の鉄道代替バスが出ていました。結局こちらの完全復旧は10月上旬となってしまうなど、平成30年は西日本豪雨が強烈であんまり話題になってないけどこちらもけっこう大事よね。
今回私は利用しませんでしたが、スーパーハイデッカーのエアロクイーンとか普段の陸羽西線の列車よりグレード高そうやね。

フォト

フォト

フォト

フォト

酒田からは新津行きの羽越線普通列車に乗車。わぁいキハ40、かわちキハ40大好き。
羽越線名物架線下ディーゼル、新潟色(青)&新新潟色(赤)という前と後ろで色が違う混色のチグハグ感がいかにもローカル感があって素敵、 非常にポイントが高い。
間もなく姿を消す新潟のキハ40、羽越線での活躍する区間をフルで楽しみます。

フォト

優先座席周り以外はほとんど原型そのままの車内に新津車の特徴としてロングシート改造車や転籍してきた車両以外は昔なつかしの紺色モケットを維持しているところもポイントが高い。
ロングシート車が来たらどうしようかとか考えてたけど今回は当たりやね。

フォト

酒田を発車して車窓には庄内の田園風景、駅から益までの間、どこを切り取っても似たような田舎の風景。
夏の水田には泥っぽい独特の「水田臭さ」を感じる、個人的には季節限定と言った感じがしてなかなか好きな匂いである。

フォト

フォト

フォト

三瀬付近からは羽越線最大のハイライトにして冬場は強風で列車運転見合わせの鬼門となる海岸沿いのオーシャンビュー区間。
車窓に流れてゆく暮坪の立岩、笹川流れ、沖合いには粟島。越後山脈の北端、朝日山地が生みにせり出したこの区間はいつ通っても気持ちがよい。
平安時代から越後と出羽の国境で東北の玄関口だった鼠ヶ関を通り列車は新潟県へ。

フォト

フォト

間島では特急いなほの待避で10分停車。抜けるような青空、ジリジリ焼かれるような太陽光は夏休みに旅行している実感が沸く。
むかし札幌行きのトワイライトエクスプレスに乗車した際には強風の影響で羽越線の笹川流れ区間が運転中止になり間島で一夜を明かしたことがありました。当時は頭を抱えたもんだが今となってはいい思い出だわ。

フォト

列車は岩ヶ崎の長い長いトンネルを通り村上、越後平野へ。

フォト

中条でも列車の行き違いで11分停車。
この頃になるとガラガラだった車内も盆休みなのに部活帰りなのか学生客が多く乗車してきました。

フォト

フォト

さらに新発田でも20分停車。
ここでは後から来たきらきらうえつと接続、酒田で時間を潰してきらきらうえつに乗っても良かったのですが、羽越線のロングラン列車に乗りたかったのであえて鈍行で。
今になってみれば、新津のキハ40よりもきらきらうえつのが先に引退してしまうとは思わなかったわ。

フォト

新発田から新津までは羽越線でも影の薄い区間、メインの特急は新発田から白新線に入っちゃうからね。
私も新潟は何度か来ているけど、前にこの区間に乗車したのは札幌行きのトワイライトエクスプレスかしら、もう何年前だ。
阿賀野川がつくった越後平野に夕日が沈む。


フォト

フォト

そんなわけで酒田から4時間10分、列車は終点の新津駅に到着。この頃にはには陽も沈み薄暗くなっていました。
途中列車の特急いなほや貨物列車の待避とかで停まったりしたものの、実に飽きない4時間だった。やはり羽越線は良いものだ。
新津ではちょうど会津若松から帰ってきたSLばんえつ物語号の回送のためにディーゼル機関車が連結されるところでした。

フォト

新津からは長岡行きの普通列車に乗り換え。
新潟始発なので車内は込み合ってるかと思ったけど安心の6両編成、余裕の着席で長岡までの約1時間は熟睡でした。このあたりはもう疲れていたのよ・・・。

フォト

そんなわけで終点の長岡に到着、この日は長岡で宿泊します。
思えば一日で盛岡から遠くまで来たもんだ。

フォト

駅近くのお宿にチェックイン、荷物を置いて夕食を求めて長岡の街へ。
せっかく日本海側まで来たのだからと日本海の海の幸に舌鼓を打つ、夏が旬のタチウオとノドグロ・・・は無かったからサーモンのお造り。
次の日も鉄道旅行は続く・・・。



続きます・・・。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974453883&owner_id=13542574
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する