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2020年01月01日15:58

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イギリス旅行2019《6日目》

新年おめでとうございますぴかぴか(新しい)
大晦日にロイヤル・オペラ・ハウスで『コッペリア』を観ました。

☆バレエ『コッペリア』
■2019年12月31日午後0時開演
■ロイヤル・オペラ・ハウス
■トム・セリグマン指揮
■オーケストラ:ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
■キャスト
スワニルダ:高田 茜
フランツ:ウィリアム・ブレイスウェル
コッペリウス博士:トーマス・ホワイトヘッド
コンサートマスター:ナタリア・ロメイコ

初めて訪れたロイヤル・オペラ・ハウス。
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ステージに近い非常に良い席で観ることができました。
ちなみに、チケットを取ったのは8月です。
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さて、『コッペリア』の公演ですが、高田茜の素晴らしさに心底魅了されました。
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画像の多くはバレエチャンネルからいただきました。
https://balletchannel.jp/

第1幕のステージは、この通りじゃないけど大体こんな感じ。
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オーソドックスで演劇的で、バレエ特有のパントマイムを多用しています。
「結婚しなさい」とか「ちがいます」とか。
NHKで放送された新国立バレエの『コッペリア』は、ローラン・プティの振り付けで、スワニルダと女友達がやたらとコケティシュでしたが、ロイヤル・バレエの振り付けは、ニネット・ド・ヴァロアという人。
田舎風の衣装で、女の子たちもあまりブリッ子していません。
高田茜のスワニルダも、浮気者のフランツに対して素直に嫉妬心を露にします。

しかし、高田茜のスワニルダは、ステップのフワリとした柔らかさ、腕の動きのしなやかさ、豊かな感情表現、どれをとっても目が釘付けになる美しさ!
体重を感じないほど軽やかなので、妖精かと思うほどでした。
他のダンサーたちも皆上手いのですが、高田茜の素晴らしさは一目瞭然。
窓辺のコッペリアに語りかける最初のダンスから、観衆を一気に虜にし、絶賛の大拍手を浴びていました。

ちなみに、この演出では人形のコッペリアも(動きませんが)人間が演じています。
コッペリアはキム・ボミン/Bomin Kimが演じました。
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第2幕、スワニルダがコッペリアに化けた場面はこんな感じ。
写真が高田茜でないのが残念です。
他にも5体の人形があって、皆ロイヤル・バレエのアーティストが演じていて人形的な動きで音楽に合わせて賑やかに動くのです。楽しい演出でした。

高田茜のスワニルダは、第1幕と打って変わって、ロボットのようなコッペリアに成り切ったり、コッペリウスにせがまれて艶っぽく踊ったり、次々といたずらをしたりと、多彩なダンスと演技で、これまた観客を魅了。

第3幕は、最初にコッペリウスがお金をもらって満足し、ストーリー的にはそこで終了。
あとはひたすらおめでたいダンスが続く趣向。

調べていたら、近い将来、高田茜が来日することが判明。
2020年1月31日〜2月1日、英国ロイヤル・バレエのトップダンサーたちが来日し、ロイヤルの“いま”を彩る幅広いレパートリーを次々に披露する公演「輝く英国ロイヤルバレエのスター達」(芸術監督 小林ひかる)が開催されるとのこと。
http://www.royal-ballet-stars.jp/

インタビューで高田はこう語っています。

高田「『コッペリア』は、今回の来日公演の直前にロイヤル・オペラ・ハウスで初主演させていただくことになっています。リハーサルはこれからですけれど、すごく可愛らしくて楽しい作品です。とくに第3幕のグラン・パ・ド・ドゥは、いろいろな騒動があったあとの結婚式のシーンですので、幸せな雰囲気を出せたらと思っています。」
https://balletchannel.jp/4809 より引用)

そのグラン・パ・ド・ドゥですが、高田は素晴らしいのだけど、相手役のウィリアム・プレイスウェルは今一つでした。
明るいキャラクターで、ダンスは華やかで演技力もあり、フランツにピッタリでしたが、パ・ド・ドゥの支えが弱くて、高田のダンスを阻害している感じがしました。
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(高田茜とウィリアム・プレイスウェル)

テレビで観た「ロメオとジュリエット」は、平野亮一の支えが万全だったおかげで良いものになっていたのだと気付かされました。
上記のインタビューで高田もこう語っています。

〜来日公演で共演する3人のパートナーについて〜
高田「3人ともそれぞれに違う個性の持ち主です。亮一さんとはこれまで何度か一緒に踊ったことがありますが、どんなに難しい作品でも私を自由に踊らせてくれる、本当に素晴らしいパートナー。ウィリアムは、これからいろいろな役を踊っていくダンサーだと思うので、『コッペリア』のような楽しい作品を一緒に踊れてすごく嬉しいです。瑠嘉くんとは、これまで一度も一緒に踊ったことがなくて。彼もこれからますますたくさんの作品を踊ることになるダンサーだと思います。そんなキラキラしたパートナーたちと一緒に踊れるのはとても刺激になりますし、楽しみですね。」

来日公演では、ウィリアム・プレイスウェルがパートナーとしての腕を上げていることに期待したいものです。

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演奏についても書いておきます。
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団は、私にはコヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団という名の方に親しみがあります。

フォトフォト
アンセルメ指揮によるロイヤル・バレエ・ガラと、ブーレーズ指揮によるドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」。
どちらも大昔の録音ですが、素晴らしい演奏です。
他の有名なオケとの違いは、作品の背後に身を隠しつつ、表現は完璧、と言ったところでしょうか。
そのオケの演奏を聴けるというのも感激でした。現地に行かなきゃまず一生聴けないでしょう。

ホールの響きはデッドで、オケピットの底から鳴っている感じが独特でした。
トム・セリグマンのテンポはアンセルメより速めでしたが、軽過ぎず程良い感じ。
驚いたことに、半世紀以上前のアンセルメの録音と、同じ響きがしていました。
舞台上のバレエと一体となった演奏で、音楽を楽しみつつバレエにも集中できました。
実に奥ゆかしく、非常に優れたプロの仕事を堪能しました。

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しかし、何といっても高田茜の素晴らしさが一番印象に残りました。
興味を持たれた方は、1月末からの来日公演を観に行かれるといいでしょう。
http://www.royal-ballet-stars.jp/
私も観に行きたい!
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