ここ数日前から朝に乗るバスの停留所が工事の為、85mほど先に移動している。
それで僕は他の系統のバスに振り替えて乗っているが、このバスは降りる停留所の位置がだいぶんと変わってしまう。なので、そこから歩き出すにもいつものようにはいかず、少し緊張しながら歩いている。
まるで風景が違うし、いつもの横断歩道をつかまえるのに、最初はわざと行きすぎたりしながら感覚をつかんだ。
こうして3〜4日ほどそういうことを繰り返していたらだいぶ慣れてきた。
中途失明にしては歩行時の勘はいいほうだと思う。
慣れた道ではすいすい歩くものだから、加えたばこで歩いているおじさんを追い抜いた時には「えらい速いやん」と追い抜かれたことに不満げに言われたことがあった。
また別の日には、いつもの川沿いの道にけっこうなスピードで入って行こうとしたら、その先にいたおばあさんがぶつかられるとでも思ったのか、わあわあと何か叫んでいたけど、その声を逆に頼りにして、直前でかわしたら、「なんや〜、見えてるんやん」と言われてしまったこともあった。
まあ、いちいち光さえもわからへんなんて説明してもしようがないし、さっさと立ち去るだけやけどね。
けっこうなスピードで歩くのには白い杖にずいぶん犠牲になってもらっている。
体がぶつかるのはアウトだけど、白い杖が当たるのはセーフ!僕たちの世界では一応それがルール。
ある視覚障碍者の方がラジオで仰っていたように、もっと言えばぶつかるのはセーフで、転落するのが一番怖いんよね。特に電車のホーム。
まあ、視覚障碍者の歩行は記憶、イメージ、工夫、度胸が必要だわな。そして、あとは運まかせってとこかな?
明日も無事に歩けますように!(笑)
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