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2019年10月21日15:48

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猫と人間の時間差

10/17に絵空箱で行われた舞台『猫の日常』レポート。

17〜20までの4日間で三毛チームとサバチームに分かれ、各4公演ずつ計8公演行われた。
夢彗さんがサバチームの『波やっこ』という役で出演するという事で観に行った。

何やかんやで夢彗さん出演舞台見るのも朗読劇を除けば4回目?になるか。
皆勤賞らしく、今となっては強制参加枠にされてるww
まぁ自分が知ってる人が舞台に立つのは喜ばしい事なので、可能な限り顔は出していく。

俺は安定の仕事帰りの平日に観に行く予定だったが、今回は健康診断日と重なったので免許更新も兼ねて1日休み取った。
今回は相方も同じ日に行くと聞いたので駅で待ち合わせて一緒に行った。
MJ民は永ちゃん,KURO君,雷華さんに後名前聞き忘れた人が数名と今回も結構いた。


開演前の諸注意としてメジナとアンディが登場。
メジナはずっと猫語だったが、何故かアンディは言葉が通じるのかメジナが諸注意を言っていると気づき翻訳してくれたwww


概要
―――――――――――
冒頭はナレーションと共にある雨の日熱海が弱っている子猫を助けた所から始まる。
それから1年経ち、すっかり元気になったタマ子だが、我儘し放題で熱海を困らせつつもいい感じに過ごしていた。

ある日いつものように招き猫をしていると和服の男性が来店してくる。
最近引っ越してきた伊東康成は作家で、自身の名前にする程川端康成を崇拝していた。
それからいつも野菜を届けにくるみかんに、彼氏に振られて泣きじゃくる河津さくらと、次々常連が来店してくる。
みかんは伊東に興味津々、さくらはあろう事か伊東をキープしてしまった。

ある日波やっこという芸者さんがマリンの件で訪ねてくる。
マリンを知らない熱海は首を傾げるが、帰ってきたタマ子が波やっこを「ママ!?」と呼んだ事で状況が一変。
波やっこは丘の上の屋敷に住む芸者で、タマ子は時々その家を訪ねていた。
そこでタマ子が「私ママの家に住む!でもここの料理も食べたいから時々こっち行くね」と言った事が波やっこによって暴露され熱海は激怒する。
熱海は食事を提供する係員扱いされた事でさらに怒りタマ子を放逐し波やっこに引き取らせた。

数日経ち伊東,みかん,さくら等は熱海がタマ子を手放した事を後悔してると指摘、熱海は強がるが3人には筒抜けだった。
そこへ突然タマ子が転がり込んでくる、さらに白衣の女性と金髪パーマの二人組も一緒に転がり込んでくる。
状況がつかめない熱海は最後に来た波やっこに事情を聞くと、女性は獣医の沼津で金髪パーマは助手のアンディ、彼等はタマ子に去勢手術を施す最中だった。
しかしタマ子がそれを嫌がり逃げ出した事でこうして追いかけてきたと言う。
熱海は無理矢理去勢しようとする波やっこを責めるが、波やっこは去勢しない事で捨て猫が増えると反論する。
それを言われて熱海は黙るが嫌がるタマ子を見て「責任は私が取るからタマ子を返して欲しい」と告げる。
タマ子も「私やっぱりここがいい!!ここに戻りたい!」と叫ぶ。
それを見た波やっこは渋々了承して帰っていった。

去勢騒動から3年が経ち、伊東とさくらは付き合ったが別れ、波やっことは仲直りして今ではいい関係になった以外は変わり映えしない日々。
しかしある日みかんが血相を変えて飛び込んできて「タマ子が轢かれた!」と伝えた、熱海も茫然となりながらも現場に走った。
沼津によって一命は取り留めたが脊髄損傷により後ろ足が麻痺し歩けない体になってしまった。
熱海はリハビリを促すがタマ子は「頑張る事が嫌い、熱海が居てくれればいい!」と拒否する。

それから店から出られない生活が始まる。
猫友達のメジナとユゲは時々店に来てはタマ子の遊び相手になってあげていた。
甲斐甲斐しく面倒見てくれる2匹にタマ子は感謝の涙を流す。
しかし歩けない事への悔しさともどかしさは募る一方で、ある日熱海に辛く当たってしまう。
熱海は自分を振り回すタマ子を叱ろうとしたが、泣いてる姿を見て「外に出かけよう」と提案する。

店を常連に任せ、車を借りて1人と1匹の旅が始まった。
道中色々な所を巡り、ある丘に辿り着いた。
そこにあったベンチにふと懐かしさを感じたタマ子は、宿に向かおうとする熱海に「ここで寝る!」と言う。
ペットOKの宿を取っていた熱海は怒りタマ子を置いて行ってしまう。
夜、食事をしていたタマ子の元にキンメという名の旅猫が現れる。
旅猫故に食事確保に困っていてタマ子が餌を分け与えた事で救われる。
キンメから猫三箇条『人間に媚びるな』『いつまでも自由に生きる』『死んでも化けて出てこない』を聞き感化される。
次の日タマ子を迎えに行った熱海はベンチで寝ているタマ子を起こし旅の続きをしに行こうとするが、タマ子は帰りたいと言い出した。
タマ子の気持ちを汲み取った熱海は帰宅した。

それから10年の歳月が流れ、タマ子,メジナ,ユゲはすっかりおばあちゃんになっていた。
みかんは高校を卒業し、伊東とさくらは結婚し子供が生まれていた。
そこへ沼津,アンディ,波やっこが1匹の猫を抱えて転がり込んでくる。
栄養失調で衰弱していたらしく、餌を与えたら元気になった。
その猫はタマ子が10年前に旅先で会ったキンメであった。
2度も助けられた事に感謝するキンメにタマ子はまだ旅を続けるのか?と問う。
その場にいた者達もここに永住するといいと勧めるが、最後まで旅猫を貫くキンメは死に場所を求めて去って行った。

それからまた1年が経ち、タマ子は熱海にある場所へ行きたいと言う。
そこは11年前にキンメと出会ったベンチだった。
そこで1人と1匹景色を眺めながら穏やかな時間が流れる。
熱海に抱かれたタマ子は静かに目を閉じる。
―――――――――――
所々間違ってるかもしれんが、概要はこんな感じだったかな。


感想
今回の見所は猫を人間が演じるという事でどういった形になるのか?という点。
定番の猫耳尻尾を付けて顔に猫メイクした姿なのか、台詞は鳴き声なのか人語なのかなど。
個人的には4匹共本物の猫が登場して、演者はそれに声を当てるというバージョンを期待していたが、流石に無理だったか・・・。
猫アレルギーの観客に考慮したと言う現実的な話を聞いた。

顔は猫メイクしていたが、猫耳は髪の毛を団子にする事で代用してた。
おそらく演じてる最中に落下するのを防ぐためだろう。
尻尾はあったよな・・・?なんかぶら下がってるの見えた気がする。
台詞は人語だった、流石に鳴き声は厳しかったか。

動きも流石に猫そのものを演じるのは難しかったか人間の動きが基本だったが、所々猫らしい動きもあった。
姿勢を低くして移動したり顔をこすったりなど。
後猫はサイズ以外で見た目年齢わからないから、話し方で変化を付けてた。

歩けなくなったタマ子には乳母車が用意されてた。
流石に演じてるの人間だから車輪付けるわけにはいかんしね・・・。


個性的なキャラが多く、特にアンディが面白過ぎたwww
ペリーを崇拝してるのか喋り方とか動きがペリーを真似ているのだろうけど、合ってるのかはわからんwww

伊東は川端の事になると豹変するヲタクキャラだったなwwwちょっと既視感がwww
直木賞とか芥川賞は聞いた事あったけど、川端康成の賞は聞いた事ないので調べたら去年終了してた!?
最終選考に残った事を喜んでいたが、タイトルの『鼻息』は面白過ぎたwww逆に読みたくなるwww

個人的にはさくらが面白かったなww正確には演じてる広瀬さんが。
確か前の舞台で気弱な女子高生演じてたから、キャラの変容っぷりがw
彼氏に二股された挙句別れを告げられて怒り心頭と思いきや伊東を即キープするなど気持ちの浮き沈みが激しいキャラだった。
日常系の話には必ずいる口の悪いキャラって感じ。

熱海は、ほんとどこにでもいそうな普通の気さくな店主だったな。
普通過ぎて演じてるというより本当にそうゆう性格の人を呼んできてそのままやらせてるみたいな感じだった。
『普通を演じる』って相当難易度高い事だと思うから、緒方さんの演技力の高さが伺える。

沼津は、只管恰好にそそられてました。(笑)
白衣姿なのである意味恰好が一番浮いてたかなw

我らが夢彗さんのキャラである波やっこは、前の舞台のキャラとちょっと似てたかな。
最初のキャラはぶっ飛び過ぎてたが、それ以降は浮世離れというか他キャラとは線を引いたキャラやる事多い気がする。
熱海がいる前でタマ子が波やっこに言ったあれこれを何の悪気もなく包み隠さず話すシーンちょっと面白かったw


ストーリーは冒頭から終演まで15年くらい時が経つという時間の流れが物凄く早い話だった。
人間の15年も相当だが、猫にとっては一生レベルの長さ。
この話はあくまで主人公は猫だからか、多少の変化はあれど基本人間側はほとんど変わり映えしなかった。

タイトルからして終始ほのぼのとした感じで終わるのかと思ったら、結構重い話だったな・・・。
猫が下半身不随になって10年生きるってかなり凄い事だと思う・・・、てか普通無理だと思う・・・。
動けないという事は筋力が衰えるし、歳取るのは猫の方が圧倒的に早いから衰弱速度も速いだろうし。
それでもこの歳まで生きたという事はそれだけ周囲の人間達に愛されて育てられたという事。

演じてるのが人間故にタマ子の我儘っぷりに見ててイラッとしてしまう場面がちらほらあった・・・。
劇をやる上で『外見』って結構重要なんだなってのがわかる舞台だった。


残念点
残念というか全体的な見せ方が今回はちょっと難しかったな〜と。
猫を人間が演じるかつ人語を話し人間と会話が出来るという事で、見てる側に脳内補正させる要素が多過ぎたかなと。
最低でも『人語を話す猫が住む世界』くらいの架空要素を入れてもよかったかなと。

みかんの演技がちょっと残念だったかな。
元年齢がわからないが、10年経って高校卒業した後ならもうちょっと落ち着いててもよかったかなと。
人間目線での時の流れを知るには一番いい指標となるキャラだったので、一貫して天真爛漫だったのが残念。

後は舞台配置。
今回は正面が全て店内で出入り口が観客席横だった。
客席横にもベンチが設置してあって、時々猫同士や猫と人間などが会話をしていた。
しかし正面を見てる最前近い観客からすれば死角になってしまうのでキョロキョロしないといけなかった。
今回は場所が切り替わるシーンがあったので正面ステージを広く取る必要があったからだとは思うが。
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