Mr.Children『Over』歌詞解釈

Mr.Children『Over』

■あまりに有名なため歌詞解説の必要はないと思いますが、好きな曲なので書かせてください。
■タイトルのOverは｢終わる｣｢乗り越える｣の意味があり、失恋を乗り越えていく主人公の様子が表現されています。

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｢何も語らない君の瞳の奥に愛を探しても　言葉が足りない そうぼやいてた君をふっと思い出す｣

■僕に対する愛がなくなった様子。
■付き合っていた時もっとキチンと言葉で愛情を表現してほしいって言ってた彼女を思い出した。
■語らない瞳と言葉が足りなかった僕の行動、見事な対比。


｢今となれば 顔の割に小さな胸や少し鼻にかかるその声も　数えあげりゃキリがないんだよ 愛してたのに　心変わりを責めても虚しくて｣

■イケイケの顔とは対照的に意外と小さな胸、鼻にかかる声。大きい胸が好きだったのに好きなればその人のどんな部分もいとおしい。欠点と思える部分も全部含めて。
■そんな彼女が他の人を好きになってしまった。心変わりを責めても彼女の気持ちが戻ってくるわけではないのでむなしい。
■今となれば＝昔のことの回想。

｢風邪が感染るといけないからキスはしないでおこうって言ってた　考えてみるとあの頃から君の態度は違ってた｣

■この歌詞はちょっと…遠い記憶が。
■彼女の気持ちが離れていく時、態度に出るんですよね。傷つけずにそれとなくキスを拒否する様子。あの頃からかなー、彼女の気持ちが離れていったのは。

｢いざとなれば 毎晩君が眠りにつく頃 相も変わらず電話かけてやる　なんてまるでその気は無いけど　わからなくなるよ 男らしさって一体どんなことだろう？｣

■言葉が足りないって言ってた彼女に、毎晩電話かければ彼女の気持ちをつなぎ止めておけるのだろうか。そうやって気にかけることが男らしさなのか、それともどーんと構えているのが男らしさなのか。彼女に対してはどうしたらよかったのか考えれば考えるほどわからなくなる。
■いざとなれば、今となれば、押韻。

｢夕焼けに舞う雲 あんな風になれたならいいな　いつも考え過ぎて失敗してきたから｣

■どうしたらよいか考えすぎて行動できなかったり、言葉にできなかったり、優柔不断だったり、頼りなかったり…。
自然体で彼女の望むことをしてあげられれば結果は変わってたのかな。

｢今となれば 嘘のつけない大きな声や家事に向かない荒れた手のひらも 君を形成るすべての要素を愛してたのに 心変わりを責めても君は戻らない｣

■嘘のつけない大きな声＝僕と他の人に二股かけたりできないまっすぐな彼女。
家事に向かない荒れた手のひら＝慣れない家事を一生懸命している彼女を同棲してていて見ていた。
■すべての要素が好きだった。心変わりを責めても彼女の気持ちはもう離れてしまった。

｢いつか街で偶然出会っても 今以上に綺麗になってないで　たぶん僕は忘れてしまうだろう その温もりを 愛しき人よ さよなら｣

■これ、気持ちわかるなー。人は恋をするとキレイになる。自分に恋していた時よりキレイになると、その新しい男に負けた気がする。嫉妬やプライドなど僕のいろんな感情が入り交じった理不尽なわがまま。
■いつか街で偶然出会う可能性があるってことは、星になれたらのように旅立つのではなく、やはり心変わりで気持ちが離れていくってことでしょう。
■たぶん、がいいですね。今の段階では忘れられない。もしかしたら忘れることができる日（思い出として話せる日）がくるかもしれない。

｢何も語らない君の瞳もいつか思い出となる　言葉にならない悲しみのトンネルを さぁくぐり抜けよう｣

■何も語らない君の瞳。敢えて歌詞の最初の表現を繰り返して、歌を歌う中で決意した気持ち、乗り越えようとする気持ちを歌う。
■思い出となる、から時間の経過と気持ちの変化がわかる。
■言葉にならないも、最初で触れた内容。
■出口のないトンネルはない。｢乗り越えるOver｣ことを胸に誓って歩きだす。｢さあ｣がこれから歩きだす感じを表現してますね。｢未来｣のヒッチハイクしてる僕を迎えに行くときと同じ締め。

■ミスチルの歌の特徴の１つ＝いろいろあったけど、現実を受け止めてor弱い自分を受け入れてor初心を思い出してor未来に希望を抱いて、最後には前向きに歩き始める歌